取引先や顧客のもとへ訪問する際の移動時間は、1日の業務時間のを占めるものです。
こうした時間を、業務対応に充てられるようになれば良いですよね。
こんなお悩みに応えるのが、ハイヤーサービスです。
本記事ではハイヤーサービスの仕組みや料金体系を解説したうえで、都内でおすすめのハイヤーサービス5社を紹介します。
ハイヤーを利用すると専属の運転手が付いて、移動時間中にメール対応やオンライン会議への参加を行うことも可能です。
自分自身の移動のほかにも、大切なお客さまの送迎などに利用することもできます。
また、ハイヤーサービス会社では、外国語を話すことができる乗務員がいたり、社内にWiFiが設置されていたりします。
そのほかにも外国車の所有など、各社がそれぞれ独自のサービスを展開しています。
本記事を読むことで、ハイヤーサービス会社それぞれの特徴を把握できるため、ハイヤーサービスの利用を検討している人は本記事を参考にしてください。
ハイヤーを利用することで、時間を有効に活用してほしいものです。
ぜひ、最後までお付き合いください。
ハイヤーサービスとは何か?
まずは、ハイヤーサービスとはどのようなサービスなのか、またタクシーとはどのように違うのかを解説していきます。
ハイヤーサービスとは、「お客様を目的地まで送迎する」サービスです。
専属の運転手が付いて、貸し切り乗車を行うため、サービスの利用は完全予約制となっています。
そのため、普段使いがメインとなるタクシーとは異なり、役員や社長の送迎や冠婚葬祭など、特別な場面で利用されることが多いのがハイヤーサービスです。
タクシーの場合、顧客がタクシーの流し営業で車を捕まえることが多く、目的地まで送迎してもらって、料金は距離に応じて加算されていきます。
タクシーのデメリットは、タクシーの流し営業では車が確実に捕まるわけではないため、場合によっては時間のロスが生じる点です。
一方、ハイヤーであれば、完全予約制で所定の場所に送迎してくれるため、ドア・ツー・ドアで目的地まで移動することができます。
ハイヤーサービスの料金について
ハイヤーサービスの利用料金は、営業店出庫から営業店帰庫までの走行距離やサービス内容、車種に基づいて計算されて、契約時点で決められた料金以外は発生しません。
支払い方法は、請求書による後払いが採用されることが多いです。
一方、タクシーの場合、乗車から降車までの距離に応じて料金が計算されます。
また、予約や迎車を行った場合や、深夜や早朝に利用した場合には、割増料金が発生することが多いです。
タクシーの利用料金は、乗車するたびに、現金・クレジットカード・電子マネーで支払います。
タクシーには初乗り運賃という制度があるため、短距離の利用なら500円前後というリーズナブルな料金で済むことがほとんどです。
しかし、ハイヤーサービスでは基本的に初乗り運賃がないため、短距離の利用でもタクシーより大幅に高い料金が発生します。
ハイヤーサービスはタクシーよりも利用料金が高いですが、タクシーにはないようなおもてなしを受けられるため、特別な場面での利用にピッタリと言えます。
2種類のハイヤーサービス
ハイヤーサービスは大きくわけて、「都市型ハイヤー」と「その他ハイヤー」の2種類のサービスがあります。
ここでは、これら2種類のハイヤーサービスについて解説していきます。
都市型ハイヤー
都市型ハイヤーが誕生した背景には、白タクシーと呼ばれる、違法タクシーの横行という問題が潜んでいます。
タクシー事業を行うためには、通常では国の許可を受けて「黄色ナンバー」を車に付ける必要があります。
都市型ハイヤーが誕生するまで、顧客の奪い合いによる無謀な運転を防ぐため、ハイヤー会社の新規参入や増車は禁止もしくは許可制を取っていました。
インバウンドの需要が高まった2010年以降は、タクシーやハイヤー不足が恒常化となり、白タクシーの違法営業が横行したため、2014年に都市型ハイヤーが誕生しました。
都市型ハイヤーは、1回の運行につき、2時間以上もしくは1日以上を単位として専属契約を結び運行するサービスです。
都市型ハイヤーの運行について、新規参入や増車の制限を設けないことによって都市型ハイヤーが増加し、都市部での車両不足が解消されました。
その他ハイヤーサービス
その他ハイヤーとは、都市型ハイヤー以外のハイヤーサービスを指します。
利用するケースは多岐に渡り、例えば毎日の送迎などは2時間未満がほとんどですので、その他ハイヤーに分類されます。
ハイヤーの利用シーン
ハイヤーは、エグゼクティブ向けの乗り物として利用されることが多いです。
具体的には、以下のような利用シーンが挙げられます。
- 会社代表・重役の送迎、ビジネスでの移動手段
- 海外VIPの空港送迎
- 官公庁への訪問
ハイヤーは海外の方を送迎することが多いため、外国語を話せる添乗員を依頼できるケースがほとんどです。
また、日常使いがメインのタクシーとは異なり、ハイヤーサービスはおもてなしが重視されているのが特徴です。
大切なお客さまを送迎する場面はもちろんのこと、自分自身の移動でも利用することも可能です。
移動中にはメール確認やビジネスの電話をかけられるため、移動時間を有効活用できます。
一方、ハイヤーは個人がプライベートで利用することもできます。
プライベートで利用する場合、以下のような利用シーンが挙げられます。
- 観光ツアー
- 冠婚葬祭
- 福祉における移動
ハイヤーサービス会社によるサービス内容
ハイヤーサービス会社では、基本的に以下のようなサービスがあります。
専属契約
特定の車両やドライバーを専属契約できるのも、ハイヤーサービスならではの特徴です。
役員や社長の移動手段として専属契約を行ったり、車両1台につき複数のドライバーが担当したりといった場合も多いです。
ハイヤーサービスによって異なりますが、1日8時間以上で1ヶ月15日以上の利用をすることなど、頻繁な利用が契約条件となることが一般的です。
スポット契約
期間限定でハイヤーサービスを利用する場合、専属契約ではなくスポット契約となります。
スポット契約は、主に以下のようなシーンで利用されています。
- 観光ツアー
- ゴルフ送迎
- 冠婚葬祭
- 成田・羽田空港送迎
ドライバー派遣サービス
社用車のドライバーとしてハイヤーサービス会社のスタッフを派遣し、運転だけではなく車両管理や事故処理対応など、社用車をトータルで管理するサービスです。
既に社用車を保有している場合や、専属ドライバーを採用したい場合におすすめです。
ハイヤーサービス会社で所有している車は?
ハイヤーサービス会社で所有している車は、「セダン」タイプと「ミニバン」タイプがほとんどです。
また、すべて黒塗りの高級車となっていて、ナンバープレートは営業用乗用車の緑ナンバーになります。
国産車から外国車まで幅広いメーカーの車種が取り揃えられていて、皇室専用車として有名なセンチュリーも利用できる会社も多いです。
そして、契約する車種に応じて利用料金は大幅に変わるため、まずはハイヤーサービス会社へ問い合わせて見積もりを作成してもらうのがおすすめです。
セダン
レクサス、クラウン、センチュリーなど
ミニバン
アルファード、ハイエース、エルグランドなど
おすすめする都内ハイヤーサービス5社
ここでは、都内ハイヤーサービス会社でおすすめする5社を紹介していきます。
専属契約できる条件、車内喫煙、外国語対応などを比較していきます。
日の丸リムジン | 日本交通 | 国際ハイヤー | 帝都自動車 | 東京リムジン | |
専属契約条件
|
要問い合わせ | 1日8時間以上
1ヶ月15日以上 |
1ヶ月15日以上
|
要問い合わせ | 1日8時間以上
1ヶ月20日以上 |
乗務員外国語対応 | 〇 | 〇 | 〇 | - | 〇
|
帰国車送迎サービス | - | - | - | - | 〇 |
外国車有無 | 〇 | - | - | - | - |
ハイヤー旅行パック有無 | 〇 | - | - | - | - |
喫煙車有無 | - | - | - | 〇 | - |
料金
(利用距離) |
12,810円
(30km) |
12,810円
(30㎞) |
21,550円* | 要問い合わせ | 16,500円
(30㎞) |
*品川→大手町→品川(大手町で滞在1時間の場合)
日の丸リムジン
日の丸リムジンは、東京23区を中心にハイヤー・タクシー事業を展開しており、「腕よりも心で」をモットーにしている会社です。
顧客や社会のことを常に考えて、少子高齢化や地球温暖化、国際化など多くの課題解決に注力し、持続可能性の高いサービスの実現に取り組んでいます。
業界のなかでは、いち早くインバウンドビジネスの強化に取り組み、英語のほか中国語や韓国語での対応にも力を入れています。
実績としては、国際会議での国賓・公賓、企業CEO・役員、報道各社、ハリウッドセレブなど、数多くの要人のアテンドが挙げられます。
車種は、セダン、ワゴンとも外国車を保有していて、なかでも業界初の電気自動車を所有している点が特徴です。
外国人の来客をおもてなしする場面や、環境に配慮したハイヤー会社を選びたい方におすすめな会社と言えます。
日本交通
日本交通は、上場企業など1万社以上の取引をしてきた実績のある、老舗ハイヤーサービス会社です。
高品質なサービスと安全にこだわっていて、幅広い層の顧客から信頼を得ています。
また、以下のような取り組みを行っています。
- 乗車前のアルコールチェック、血圧などの健康管理の徹底
- 安全マネジメント講習による、安全運転の遵守
- 車両の設備状態などによる、快適な移動空間の維持
- 基礎講習など継続して行うことによる、接客品質の向上
- 役員、VIPを送迎するため、守秘義務など情報管理の徹底
安全性や信頼性を重視する方には、日本交通はおすすめできるハイヤーサービス会社と言えます。
さらに、自社の都合で、専属の運転手と契約を行えなくなった企業向けに特殊なサービスも用意されています。
定年やリストラといった事情で、自社で雇用している運転手と契約を行えなくなった場合、新たな運転手に切り替えることが不安な人のための対策は以下の通りです。
その運転手を日本交通所属ドライバーとして転籍させることで、引き続き会社専属ドライバーとして活動してもらう対策です。
転籍後は、転籍型請負として契約できるため、既に自社で専属運転手を雇用している企業にもおすすめなハイヤーサービス会社です。
国際ハイヤー
国際ハイヤーは、タクシー、貸切バス事業を運営している、国際自動車株式会社のグループ会社です。
業界最高水準のドライバー教育・車両整備・運行管理体制を兼ね備え、業界トップレベルの運転技術を有しています。
また、サービスやメンタリティ、知識・ノウハウ・スキル習得においても徹底した乗務員教育を行っていて、多くの取引先から選ばれています。
取引先のコスト削減など、景気変動にフレキシブルに対応することできる組織構成を可能にしたり、取引先がドライバー採用に伴う採用研修・育成業務の外部化したりして、取引先の経営戦略をハイヤーサービスで支援することもできます。
帝都自動車交通
帝都自動車交通は、京成グループのハイヤー・タクシー事業者で、東京23区・武蔵野市・三鷹市を事業区域として展開しています。
企業理念は「人と人とをつなぐ架け橋に」で、『人の移動』を安全、快適にお手伝いするため、積極的に人材の育成に取り組んでいます。
また、『安全』で上質な『サービス』を提供し続けるハイヤーサービス会社です。
東京リムジン
東京リムジンは、2020年から、飛鳥自動車株式会社内のハイヤー事業部としてサービスを展開しています。
サービスには、専属契約や送迎サービス、スポット契約などがあり、目的に合わせた多様な車種のハイヤーサービスをご用意しております。
特に海外から帰国された方専用のサービスとして、「帰国者様限定貸し切り送迎プラン」を用意していて、コロナ感染拡大防止の取り組みを行っていることも特徴のひとつです。
ハイヤーサービスを利用するには?
ハイヤーサービスを利用するためには、具体的にどのような段取りになるのか、基本的な流れを解説していきます。
専属契約の場合、まず要望をヒアリングされる
専属契約の場合は、基本的に以下の流れになります。
- 顧客の運行要望をヒアリング(利用頻度、利用者情報(自宅住所、嗜好など)、車種希望など)
- 要望された運行内容の見積書を提示
- 要望あれば、条件に合致したドライバーと面談
- 提示された見積内容、ドライバーなどに問題がなければ契約をし、業務開始
スポット契約はまずハイヤーサービス会社にお問い合わせ
スポット契約の場合は、利用予定日が決まったらハイヤーサービス会社にお問い合わせします。
要望のヒアリングを行ったうえで、運行計画が提示されます。
それで特に問題がなければ予約を行い、予約の日時、場所に配車されます。
利用後は、ハイヤーサービス会社より請求書が送られてきて、指定された方法で支払いをします。
当日の予約が可能なハイヤーサービス会社もありますが、できるだけ早めに予約を入れることで車種などの選択を自由に行えます。
まとめ:ハイヤーサービスを利用して、快適な移動を。
ハイヤーを利用するのは、大手企業の役員、政治家などVIP待遇の人たちというイメージが強いかもしれません。
しかし、実はハイヤーを利用する場合の条件はなく、個人のプライベートな利用な自分の移動手段としても利用可能です。
また、会社を設立してから間もなく、多忙を極めている人も利用することができます。
利用するシーンとしては、定期送迎などの専属契約のほか、冠婚葬祭や観光などのスポット契約やドライバーのみを派遣する契約など、多岐に渡ります。
タクシーにはないホスピタリティと上質なサービスを受けられる、ハイヤーサービスをぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか。
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