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入退出管理システムを徹底比較!機能やメリットなどを解説

入退出管理システムを徹底比較!機能やメリットなど。

「誰が出社しているかシステムで確認したい」「部屋への入退出履歴が見たい」

総務部や企業のセキュリティ担当の方は、こんな悩みをお持ちではないでしょうか?

こんな悩みにおすすめなのが、いつ・誰が・どの部屋に入退室したのかを一元管理するためのシステムである「入退室管理システム」です。

入退出管理システムを導入することで、誰が入退出したかを簡単に把握できるようになるため、社内のセキュリティを高められます。

本記事では、入退出管理システム導入のメリットや、入退室管理システムの主な種類、選ぶポイントやおすすめの入退出管理システムなどを詳しく紹介します。

入退室管理システムの導入を検討している方や、社内のセキュリティ対策を考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

 

入退室管理システムとは

入退出管理システムとは、特定の空間に、誰がいつ入退室したのかを管理できるシステムです。

企業はもちろんのこと、最近では学習塾やレッスンスクール、予備校などでも利用されています。

入退室管理システムが登場するまでは、入退室の履歴を紙で記録したり、個人に支給されたパソコンから出退勤を記録したりといった方法が主流でした。

しかし現代では、セキュリティ面の対策のため、より高度な管理が求められるようになりました。

入退室管理システムを導入することで、単に入退出を記録するだけではなく、特定の空間に入る人物を制限することも可能になります。

さらに、入退室管理システムを社内のカメラと連動させることで、権限を持った人が入室権限のない人を連れて部屋に入れることも防げます。

 

入退室管理システム導入のメリット

入退室管理システム導入のメリットは次の5つです。

・不審者や部外者の侵入を防止する

・入退室記録が簡単に管理できる

・様々な認証システムを利用することでセキュリティ対策ができる

・既存の入退室管理に比べてコストの削減が期待できる

・勤怠管理を効率的に行える

ここでは、入退室管理システム導入によって期待されるメリットを解説していきます。

 

不審者や部外者の侵入を防止する

入退室管理システムでは、オフィスや工場へ入退室できる人物を限定し、個別に入退室権限を付与することが可能です。

例えば、入退室権限が与えられたICカードを持った人物だけが、オフィスの入り口に入れるようにする方法が挙げられます。

このような方法を使えば、企業関係者以外の人物がオフィスに入ってくることを防止できます。

社外秘密情報が侵入者によって流出するリスクや、強盗や窃盗といった犯罪のリスクも減らせるメリットがあります。

 

入退室記録が簡単に管理できる

部屋も入退出したときに、パソコンなどに打ち込んで記録すると手間がかかります。

また人為的なミスはゼロにはできないため、記録のつけ忘れが発生します。

例えば、入室記録は残っているが退室記録が残っていないなどです。

入退出管理システムを使えば、入退出どちらも漏れなく記録することができます。

さらに、入退室記録が残っていれば、何らかのトラブルが発生した場合でも状況把握をしやすくなるメリットもあります。

 

様々な認証システムを利用することでセキュリティ対策ができる

特定の部屋に入室できるのは権限を持った人だけに制限したい、そんな要望もありますよね。

入退出管理システムを使えば、本人確認をして、権限のある人しか入室できない仕組みも簡単に導入できます。

例えば、入室前の暗証番号入力やICカードによる認証、スマートフォンを使った認証、他にも指紋などの個人を特定できる生体認証などで入室管理ができます。

これにより、セキュリティを高めることができます。

 

既存の入退室管理に比べてコストの削減が期待できる

入退出管理システムを利用すれば、勤怠管理もより簡単に行うことができます。

既存の入退室管理では、入退室の都度紙に記録する手間がかかっていましたが、入退室管理システムでは自動的に記録が行われます。

そのため、労務管理に必要な作業を削減することが可能になります。

大きな企業であるほど、時間とコストの削減が見込めるはずです。

 

勤怠管理を効率的に行える

入退室管理システムは、ただ単に入退室の記録を行うだけではなく、従業員の勤怠状況を効率的に行うのに役立ちます。

誰が・いつ・どこに入退室したのかを一目で確認できるため、タイムカードが不要で勤怠管理を手軽に行えます。

そのため、従業員のマネジメントを行う管理職の方や、人事部の方の業務負担を減らせるメリットを期待できます。

 

 

入退出管理システムのデメリット

入退出管理システムを利用するときは、デメリットがあることも確認すべきです。

デメリットを確認することにより、システムの導入のリスクを考慮して利用することができます。

入退出管理システムを利用する際は以下のデメリットを確認しましょう。

・利用者が多い場合に管理や運用が煩雑になる

・コストがかかる

・情報漏洩するリスクもある

・インターネットの環境を整備する

 

利用者が多い場合に管理や運用が煩雑になる

入退出管理システムを採用するなら、事前に全社員のデータやカードの登録が必要になるため、運用開始後は従業員の入社や退社を含めて適切に管理しなくてはいけません。

そのため、従業員数の多い会社の場合は登録するだけでも大変であり、従業員のデータは個人情報にもなるため、しっかり管理しなくてはいけません。

また、来客や会社に出入りする業者のカード紛失や盗難への対策も必要になるため、セキュリティ面を考えても様々な点を考慮して細かな管理が必要になるでしょう。

従業員の管理体制をしっかり行うことができるのかがポイントになるため、従業員の数や会社に出入りする他の取引先などを把握して導入を検討する必要があるでしょう。

 

コストがかかる

入退出管理システムを導入するときは、コストがかかることも考慮しておく必要があります。

入退出管理システムを導入する際は初期費用などのコスト面を考慮しておく必要があり、経営の負担にならないか自前で計算しておく必要があるでしょう。

入退出管理管理システムで静脈や指紋などの生体認証を利用するなら、導入コストが高くなる傾向があります。

また、しっかり反応や識別をしてもらうために、性能面でもしっかり機能してもらう必要があるでしょう。

その場合はクオリティを求めて、さらに費用負担が大きくなることも考えられます。

また、入退出管理システムを導入するときに従業員数が多くなると、その分対策を考えなくてはいけない点が増えるため、さらにコストがかかることも予想されます。

入退出管理システムを上手に運営するためには、自社の適切な利用方法と費用負担のバランスを考慮する必要があるため注意しましょう。

 

情報漏洩するリスクもある

入退出管理システムを導入するなら、情報漏洩のリスクも考慮しておく必要があります。

入退出するときは、パスワードをうったり指紋認証したりなど、いろいろなリスクを考慮して入退出への対策を行います。

しかし、パスワードの情報が漏れたり、登録してある従業員の指紋が盗まれた場合は、外部の人でも入退出を簡単に行えるようになるため、自社の機密情報などが漏洩してしまうリスクが生じるでしょう。

そのため、入退出管理システムを導入する際は情報が漏洩しないように、利用方法について従業員に周知してもらうこと、また管理体制でも情報が漏れないように厳重な対策を講じておく必要があります。

情報漏洩することにより、メリットであるセキュリティも機能しなくなることになるため、導入前にリスク管理として発生しうるポイントを押さえておくのもおすすめです。

 

インターネットの環境を整備する

入退出管理システムを導入するなら、インターネット環境の整備も大事です。

入退出管理システムは機器にもよりますが、ネットが無くては機能しないものもあるため、専用のサーバーを契約するなど事前の準備が必要になります。

もし、インターネット環境をしっかり整備しないなら、ネット接続が不安定になるため、入退出管理の機能が正常に作動しない可能性があります。

その場合、スムーズな入退出が行えなくなるため、業務に支障が生じることになるでしょう。

そのため、インターネット接続の場合は、安定したサーバーにすることなど、ネット環境を整備してスムーズな入退出管理が行えるようにすべきです。

機器によってはインターネットが必要ない場合もあるため、システムの選択をしっかり行うようにしましょう。

 

 

入退出管理システムの活用例

入退出管理システムを導入する際は、どのような活用例があるのかも確認しておくべきです。

入退出管理システム活用例を確認しておくと、イメージしやすくなります。

入退出管理システムの活用例は以下のようになります。

 

オフィス内の情報管理

入退出管理システムの導入は、オフィス内のセキュリティ強化を行いたい場合に利用できます。

資料室や執務スペースなど、情報を取り扱う部屋がある場合は、特定の従業員のみしか入室できないようにすることで情報管理を徹底できます。

不正侵入を防ぎ、会社の情報を保護したいならオフィスへの設置を検討してみましょう。

 

工場や倉庫の防犯強化

入退出管理システムを導入する際は、工場や倉庫の防犯強化として活用することもできます。

工場や倉庫では特定の従業員しか利用できない場所も存在するため、入退出管理システムを導入すれば情報を限定させることが可能です。

また、食品や医薬品などの場合は衛生管理という点でも厳重なセキュリティ対策が求められるため、入退出管理システムは1つの方法として利用できるでしょう。

 

 

入退室管理システムで使用される主な認証方式

入退室管理システムを導入する場合、企業のエントランスや各部署の部屋の入口にロックをかけておき、何らかの認証方式で入退室の許可を与えるという仕組みになります。

入退室の許可を与える仕組みを認証方式と読んだりしますが、この認証方式にはさまざまな種類が存在します。

それでは、入退室管理システムで使用される主な認証方式を解説していきます。

 

ICカードでの認証

入退室管理システムのなかでも特に一般的なのが、ICカードを使った認証方式です。

ドアの周囲にカードリーダーを設置しておいて、入退室権限を付与されたICカードをそこにかざし、入退室を行う仕組みを取ります。

暗証番号を入力する手間がなく、カードをかざすだけで簡単に入退室ができます。

また、オフィスの入退室管理システムの場合、既に従業員が持っている社員証に入退室権限を付与すれば、ICカードの管理も簡単に行えます。

 

スマートフォンを利用した認証

最近増えているのが、自分のスマートフォンを認証ツールにかざして入退室を行う方式です。

スマートフォンの中に認証用の専用アプリをインストールし、そこに入退室を行うための情報を入れておき、認証ツールにかざすだけで入退室できるようにします。

この認証方式では、ICカードを用意したり管理したりする手間が省けて、既に持っているスマートフォンだけで入退室管理できる点がメリットです。

 

生体的な特徴を使った認証

バイオメトリクス認証とも呼ばれる、生体的な特徴を使った認証方式が最近では増えつつあります。

具体的には、顔の構造や指紋、静脈や声紋など、その人固有の生体的特徴を利用します。

こうした生体的特徴は偽造することが難しく、紛失することもないため、セキュリティ面でも優れています。

また、ICカードを用意したりスマートフォンに認証アプリをインストールしたりといった手間がない点もメリットのひとつです。

セキュリティ性能が高い認証方式のため、企業のなかでも特に重要な機密情報を扱う部屋について、この認証方式を導入するのもおすすめです。

 

 

入退室管理システムを選ぶポイント

入退室管理システムを選ぶときは、以下のポイントをあらかじめ確認しておきましょう。

・導入に必要な取り付け工事があるか

・導入に必要なコスト

・既存システムとの連携有無

それぞれのポイントを解説します。

 

導入に必要な取り付け工事があるか

入退出のみの記録システムであれば、工事は不要なことが多いです。

認証した後に、部屋のカギを開けるなどのドアと連動するタイプでは工事が必要になります。

どのような入退出管理システムを導入したいのかを考えて、工事が必要であれば考慮したうえで導入しましょう。

 

導入に必要なコスト

入退出管理システムを導入するために、コストがかかります。

例えば、暗証番号を入力して部屋を開錠する場合は低コストです。

別パターンには、誰が・いつ・その部屋に入退出したかを記録するために、専用のICカードを発行し、かざして入退室させるものもあります。

他にも、ICカードの発行は不要で、各々がすでに持っている交通系ICカードなどに入退室機能をもたせて、利用するケースもあります。

かなり高度なものになりますが、バイオメトリクス認証なども存在します。

あらかじめ、登録しておいた人の身体的特徴をもとにロックを解除する方法です。

指紋や、目の網膜、顔認証などが挙げられます。

上記に挙げたようにいくつかのパターンやケースがあるので、コストと相談しながら、決めるようにしてください。

 

既存システムとの連携有無

入退室管理システムを検討する際は、既に企業で導入しているさまざまなシステムとの連携有無も確認することが重要です。

例えば、従業員の勤怠管理状況を管理するシステムや、監視カメラや設備管理システムなどが挙げられます。

こうした既存システムと連携する入退室管理システムを導入すると、それぞれのシステムで管理している情報を共有してより効果的なセキュリティ対策を行えたり、データ入力の手間を省けたりといったメリットを期待できます。

既存システムと入退室管理システムの連携有無については、入退室管理システムのメーカー担当者へ一度問い合わせるのがおすすめです。

 

 

おすすめ入退室管理システム5選を徹底比較

おすすめの入退室管理システムをいくつか紹介・比較していきます。

サービス名 認証方法 コスト
Akerun ICカード・スマートフォン 初期費用0
要問い合わせ
bitlock PRO 交通系ICカード・社員証・スマートフォン・暗証番号・顔認証 初期費用0
取り外し工事無料
月額5,000円〜
SECURE AI Office Base 顔認証 ライトプラン:月額10,000円~
ベーシックプラン:月額20,000円~
カギカン スマートフォン、タブレット、PC 初期費用0
Keyvox スマートフォン・ICカード・暗証番号 基本料金2,291円/月
別途1ロックあたり、2,291円/月
その他付帯オプションによって変動

 

Akerun

Akerun

・初期費用0で始められる

・取付工事不要

・設置費用0のため、始めやすい

 

入退出管理システムを導入したいけれど、どのサービスを利用したらいいかわからない。

そんな人におすすめなのがAkerunです。

Akerunは初期費用0で始められる入退出管理システムです。

また交通系ICカードやスマートフォンでの認証ができるので、社員に入退出管理のための新しい道具を配布する必要がありません。

既存のものをうまく利用して、低コストで利用可能です。

Akerunは認証後に、部屋の開錠を行うこともできます。

一般的にはドアの開錠に必要な機器を取り付け工事する必要がありますが、Akerunは届いた機器を説明書に沿って取り付けすれば完了です。

そのため、取り付け工事は不要です。

設置してもらうための業者の手配も不要になりますので、始めやすい入退出管理システムといえるでしょう。

 

 

 

bitlock PRO

bitlock Starter Kit

・初期費用0で始められる

・取付工事不要

・自動ドアとの連動もできるサービスあり

 

bitlock Proは初期費用0で始められる入退出管理システムです。

また、ドアに貼り付けることで認証後に開錠できる機器のため工事も不要です。

申し込んでから、早く利用したい法人向けです。

月額使用料は5,000円です。

顔認証もオプション月額5,000円で利用できます。

顔認証はバイオメトリクス認証の1つで、成りすましが難しく高度なセキュリティが可能になります。

顔認証と近くの自動ドアを連携させることもできます。

こちらは別途工事が必要になりますので、問い合わせをしましょう。

bitlock Proは開錠方法が12種類もあり、既存の道具を使用できます。

さらにエリアやグループなど、ドアを開錠できる人を簡単に変更可能です。

開錠の権限はクラウドシステムを使って簡単に行えます。

 

 

 

SECURE AI Office Base

SECURE AI Office Base

・顔認証に特化した入退出管理システム

・検温やマスクチェックもできる

・社内の混雑具合を可視化できる

 

SECURE AI Office Baseは顔認証を中心とした入退出管理システムです。

顔認証はバイオメトリクス認証の1つなので、高度なセキュリティが可能になります。

近年需要が高まっている、検温やマスク着用の確認もSECURE AI Office Baseで完結します。

発熱者が認証をしたときは、入室STOPアラートが出ます。

単に顔認証する入退出管理システムではなく、社内の混雑状況も分析できます。

コロナが流行している時期は、リモートワークの割合を増やすなど柔軟な対応に繋がります。

 

 

 

カギカン

カギカン

・初期費用0で始められる

・取付工事不要

・サポートが充実

 

カギカンは初期費用0で始められる入退出管理システムです。

また開錠に必要な機器の取り付けも、説明書を見ながら簡単に行えるので工事不要です。

開錠にはアプリ・遠隔操作・暗証番号・ICカードの4つの方法があります。

種類も多いので、特に新しい道具の支給は必要ないでしょう。

また、付属のマグネットセンサーを設置することで鍵の閉め忘れを防ぎオートロックできます。

もちろん、認証後には記録が残るので入退出管理にも便利です。

カギカンのメリットは充実したサポートです。

メールサポートはもちろんのこと、備品が壊れた場合も追加で発送してくれます。

機器をレンタルするプランであれば故障しても、無料で交換することができます。

 

 

 

Keyvox

Keyvox

・利用方法が様々

・オフィスだけでなく、ホテルや空間ビジネスにも特化

・利用料金がわかりやすい

Keyvoxは企業の入退出管理システムとしてだけではなく、ホテルやレンタルスペースなどの施設にも導入を想定して作られたサービスです。

ここは、他とは少しサービスが異なっており、入退室に利用するロック本体を販売しているのではなく、一般に販売されているロック本体に対して、システムの連携を行い、Keyvoxというカギの管理や予約・解除などの備えたクラウドサービスを提供していいます。

柔軟なAPIを通して、宿泊ビジネス用のサイトコントローラーや、在庫管理システム(PMS)、Googleカレンダーなどと連携させることも可能です。

 

 

 

まとめ:入退出管理システムで管理を簡単に!

本記事では、入退出管理システム導入のメリットや、選ぶポイント、おすすめの入退出管理システムを比較・紹介してきました。

入退室管理システムを導入すると、防犯対策や情報漏洩といったインシデントを防止したり、勤怠管理業務の効率化につながったりといったメリットがあります。

入退室管理システムと一口に言っても、認証方式や利用料金はシステムによってさまざまです。

既存システムとの連携有無や導入費用などの観点で、自社に合うシステムを検討してみることが重要です。

また、入退室管理システムの具体的な導入費用や既存システムとの連携については、一度メーカーの担当者へ問い合わせてみるのが良いでしょう。

その際は、利用する機能に過不足がないよう、事前にしっかりと確認してみてはいかがでしょうか。

 

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