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経営企画部って何してるの?仕事内容を解説!

経営企画部って何してるの?仕事内容を解説!

経営企画って名前はかっこいいけど、実際何をしているのかわからない。

経営企画って経営に関わる何をしているの?

などと言われることがあります。

今回は、そんな経営企画の仕事内容について、経営企画に属している筆者が紹介します。

 

経営企画部とは

経営企画部とは、会社の持つビジョンや経営計画の実現を目指し、進むべき方向を定める舵取りの役目を担う部署です。

その名の通り、社内で最も経営層に近いポジションで、会社の課題を解決しながら全体としてより良い方向に進んでいくための企画を立案します。

「会社の強みを作る部署」と言い換えても良いかもしれません。

そのためには市場環境や同業他社の動向を素早くキャッチし、その情報を踏まえた上で、どのように対応していくのか、今後どの事業に注力していくのかを適切に判断することが重要です。

ただし、決定を下すのはあくまで経営層なので、経営企画部は情報収集や課題の抽出、提言を行い、意志決定のサポートをする参謀の役割を果たします。

具体的な対応業務は、会社の持つ課題によって変わることも多いため、明確に定まっているわけではありませんが、経営戦略の立案・実施、経営会議体の運営、事業の創出、IRへの対応、コーポレートガバナンスへの対応などが主な業務となります。

 

経営企画部の仕事内容

ここからは、経営企画部の仕事内容について、詳しく見ていきましょう。

1.経営戦略の立案・実施

経営者にとって、自らの会社が将来的にどのような形で存在するのかということは大きな課題です。

ただ、あまりにも長期的な将来のことは予測が難しいので、まずは長期のビジョンを達成するために、中期目標という形で、3年後、5年後の目標を定めます。

計画を立てるにあたっては、まず外部の環境や社内の状況を分析します。そうすることで自社の強みや弱み、社会における立ち位置などが見えてきます。

現状をきちんと把握した後、この「現在の姿」を数年後にどのような姿にしていたいのかという「目標とする姿」を考えます。

そして、その間にあるギャップを埋めるために、会社として何に注力すべきなのか、何から手を引くべきなのかを考え、具体的な計画に落とし込んでいきます。

策定後は、計画の進み具合をウォッチングします。重要なのは計画を立てることではなく、計画通りに実行することです。

経営企画部では、各事業部門の売上や利益といったデータを分析し、経営状況や目標達成度を経営層に報告します。

ただ数字を追うだけではなく、数字が意味することを読み取り、課題を発見することで、策定した計画に沿って経営状況を改善することが必要となります。

2.事業の創出

企業の継続的な成長のためには、既存の事業に加えて、新しい領域を探っていく必要があります。

事業創出の方法として、社内のアイデアから全く新しい事業を創出するケースもあれば、M&Aや業務提携により、他企業の経営資源やノウハウを用いる場合もあります。

外部から営業により案件が持ち込まれることも多く、自社へのメリット・デメリットを見極めなければなりません。

また、事業を創出する際には「ヒト・モノ・カネ・情報」という貴重な経営資源の投下が必要不可欠です。

経営資源を適切に配分するためには、定期的に事業ポートフォリオを見直し、事業の再編を実行することが課題となります。

既存事業と新規事業のバランスをとりながら両立し、成果を挙げることが求められます。

3.経営会議体の運営

経営企画部の仕事は派手なものばかりではなく、事務作業やデスクワークを地道にこなす裏方に回ることも少なくありません。

経営会議の運営はその最たるもので、経営企画部が事務局にあたるケースが多くあります。

経営会議とは、経営層が集まって行う定期的な会議のことで、事務局の仕事は多岐に渡ります。

具体的には、役員の日程調整や会議で使用する資料の作成、当日の司会、昼食の手配、終了後には議事録の作成などを行います。

経営陣に向けたプレゼンテーションを担当することもあります。

また、近年では大規模な経営会議をWEB上で行うケースも増えてきました。

こういった場合では、WEB環境の整備やセッティング、配信などを情報システム部門と連携しながら実施します。

4.IRへの対応

IRとは、株主や投資家に向けて財務状況や決算内容などの、投資について必要な情報を報告することで、「投資家向けの広報活動」とも呼ばれることもあります。

財務に関すること以外にも、例えば環境問題についての取り組み状況や、自社製品の開発状況、他企業との提携状況などの情報を公開することもあります。

IR業務は広報や総務などの部署が担当する場合もありますが、広範囲の社内知識が必要になることから経営企画部が主導するケースも多くあります。

具体的な業務内容としては、有価証券報告書や決算短信といった各種IR資料の作成、株主総会の企画・運営、株主や投資家からの質疑応答などが該当します。

また、情報を提供するだけでなく、受け取った質問や意見、要望を経営陣に伝えることも大切な仕事です。経営陣は報告を通じて株主や投資家のニーズを理解し、経営判断を行います。

5.コーポレートガバナンスへの対応

昨今、SDGsという言葉を耳にする機会が多くなりました。

その背景には、ESG投資の推進や社会課題の認識への高まりがあります。

企業にはただ利益を追及することだけでなく、社会的責任を考えそれを実行していくことが求められています。

大企業であればあるほど顧客や取引先、競合企業、地域社会など多くのステークホルダーと関連を持つことになります。

1つの不正や小さな炎上が大きな問題となり、企業イメージの低下につながってしまいます。

こういった事態を防ぐため、社員レベルにまでコンプライアンスの意識を浸透させる必要があります。

行動指針や規程、罰則を策定し、企業としての正当性を保つことで信頼性を向上することができます。

 

まとめ:経営企画部の仕事は会社の今後を創造する

ここまで、経営企画部の仕事内容を具体的に解説してきました。

経営企画部は経営に関する業務に携わりたい人に最適な部署です。

総合的な能力が求められる一方で、どんな業種でも役に立つスキルを身につけることができます。

また、ルーチン業務が少なく自ら考えて企画する業務が多いため、負荷はかかりますが、その分やりがいの大きい仕事です。

キャリアパスの一つとして、ぜひ一度ご検討ください。

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