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おすすめの電子帳票システムはどれ?【比較5選】

おすすめの電子帳票システムは?【比較5選】

社内の帳簿管理をシステム上で行いたいが、どうしたらいいかわからない。

そんな悩みはありませんか。

本記事では、電子帳票システム導入のメリットから、選ぶポイント、おすすめの電子帳票システムを詳しく紹介します。

 

電子帳票システムとは

まず帳票ですが、「帳簿」や「伝票」を総称したものを指します。

具体的には、仕訳帳、預金出納帳、固定資産台帳、請求書、領収書が含まれます。

そして、電子帳票システムとは、今まで紙で保管してきた帳票の管理をシステム上で完結させるものです。

帳簿が少ないうちはオフラインでの管理もできますが、数が増えるとなかなかそうもいきません。

また過去の帳簿も数年間管理する必要があるため、今後は電子帳票システムがより浸透していくと予想されています。

 

電子帳票システム導入のメリット

電子帳票システム導入のメリットは以下です。

・帳簿を紛失する恐れがない

・過去のデータも検索から容易に探すことができる

順番に説明していきましょう。

 

帳簿を紛失する恐れがない

紙媒体での帳簿はそれ1つしか存在しない場合もあり、様々なリスクにより失われる可能性があります。

火災や盗難・人為的なミスによる紛失などです。

また意図的な持ち出しのリスクもあります。

しかし、電子帳票で管理すれば、アクセスできる人間を制限することもできます。

また火災や盗難では、システム内の情報が失われることはありません。

セキュリティの高い情報の保管方法が電子帳票システムなのです。

 

過去のデータも検索から容易に探すことができる

過去の取引を確認するために、帳簿を探して時間がかかった経験はありませんか。

電子帳票システムであれば、一瞬で解決します。

登録してある帳票データをもとに検索機能を使って関連キーワード等から検索することが可能です。

しっかり整理された帳簿と比較しても、早く情報を探し出すことができます。

また権限の与えられた人物であれば、取引に関わりのない人でも取引データを確認することができます。

担当者が休みだから、どこに必要な情報があるか探すのに時間がかかる…といった問題も解決することができます。

 

 

電子帳票システムのデメリット

電子帳票システムを利用する際は、どのようなデメリットがあるのか知っておくことも大事です。

デメリットを知っておくことで損失やマイナスを抑えることができます。

電子帳票システムのデメリットは以下のようになります。

・導入する際にコストがかかる

・電子化した際もデータ管理を適切に行う必要がある

・取引先によっては郵送が必要になる

 

導入する際にコストがかかる

電子帳票システムを導入する際は、コストがかかります。

例えば、電子帳票システムを導入するなら、初期費用はもちろん、仕事を専門的に行ってもらうために社員を新たに雇傭すること、電子化に必要なパソコンやソフト、複合機などを購入すること、作業場所や機器の保管場所を確保するために新たにスペースを設けるなど、あらゆる準備をしなくてはいけません。

それぞれの準備をする中で費用がかかるものもあるため、その分コスト計算をしなくてはいけないでしょう。

今まで紙で行っていたことを電子化することにより、長期的に見ればコスト削減を期待することができますが、準備までのコストが大きくなれば企業にとって経営を圧迫させることもあります。

そのため、電子帳票システムはコスト計算が割に合い、経営への支障が出ないか確認してから導入を検討すべきです。

 

電子化した際もデータ管理を適切に行う必要がある

電子化された帳票は、紙よりも検索して探しやすいというメリットがあります。紙の場合は逐一探す際に手間がかかるため、しっかり保管していても面倒に思えることがあります。

その点、電子帳票システムを利用するなら、探していたものをスピーディーに見つけることができますが、こちらも適切な保管をしていることが前提です。

帳票類にファイル名を記載していたり、フォルダごとに分類したりしていることで、メリットを活かすことができます。

もし、帳票を電子化していてもファイル名がアルファベットのままや日付なども入れていないなら、見たい帳票を直ぐに見つけることができず、データを見つけることは困難になります。

複数人で管理するときはルールを決定しておくこと、また名前を分かりやすく記載しておくなど、規定しておかないと混乱を招く場合もあります。

管理体制を整えて利用するようにしましょう。

 

取引先によっては郵送が必要になる

電子帳票システムを導入するなら電子化により、取引先に見積書や請求書などをメールで送ることも可能です。

しかし、相手によってはメールではなく郵送して欲しいと依頼される場合もあります。

もし、郵送しなくてはいけないなら、新たに紙で印刷して封筒に入れて郵送しなくてはいけないため、手間がかかることになります。

今では、メールによるやり取りは主流になっているため、郵送で請求されること自体少ないですが、取引先が電子化に対応できなかった場合は、相手に合わせなくてはいけません。

そのため、取引先が電子化に対応しているか確認して、応じてくれるようなら電子帳票システムの導入を進めていくようにしましょう。

 

電子帳票システムの手順

電子帳票システムを利用するときは、手順を押さえておくことも大事です。

流れを把握しておくことにより、スムーズに利用することができます。

電子帳票システムの手順は以下のようになります。

 

帳票数の見直しと作成・編集を行う

電子帳票システムを導入する際は、まず取り扱っている帳票の削減を行う必要があります。

電子化する際に不要な帳票があるなら工数が多くなり、電子化しても活用する機会はほとんどないので余計な手間となります。

そのため、あまり取り扱っていない帳票があるようなら取り除き、必要なものだけを電子化するようにすべきです。

電子化に必要な帳票を分けることができれば、レイアウト化を行うべきです。

また、既存のままフォーマットした方が現場の混乱も少なくでき、浸透させることができます。

製品によってはメモ書きや承認印によるスタンプ、バーコード、ロゴなど張り付け対応をしなくてはいけない場合もあるでしょう。

それぞれに必要なフォーマットを確認して帳票作成の準備をしましょう。

 

導入体制の準備

システム導入のために、体制を整備しなくてはいけない場合もあります。

例えば、推進委員会の発足や手順書の作成などです。推進委員会の発足は、リーダーとメンバーを選任して発信力を現場に届けるようにするため、より従業員がスムーズに電子化を進めることができるようにサポートできます。

また、ワークフローに合わせて現場の人に向けて手順書を作成するなら、電子化するメリットを丁寧に伝えることも可能です。

導入に合わせて現場への準備も行っていきましょう。

 

効果測定

電子帳票システムを導入してある程度の期間が経てば効果測定を行いましょう。

効果測定を行うことにより、不要になった印刷用紙や人件費、ファイリングの手間などを全て洗い出すことができます。

より効率的に作業することができるようになるため、数ヶ月に1回効果測定を行うようにして業務効率の改善をしましょう。

 

 

電子帳票システムを選ぶポイント

電子帳票システムを選ぶときは、以下のポイントをあらかじめ確認しておきましょう。

・自社に合った帳票システムか

・今までの紙媒体での帳簿の取り扱い

それぞれのポイントを解説します。

 

自社に合った帳票システムか

まずは検討している帳票システムが自社に必要な機能や項目を備えているかを確認しましょう。

電子データとして扱われ、画面上では問題なく見ることができたのに、印刷時に自社のフォーマットに移動したところうまく印刷できないケースなどが考えられます。

社内で使われている独自のフォーマットがある場合は、それに対応できるか確認するとよいでしょう。

また、企業の業種によってもよく使う項目は異なるため、そのような内容も確認すると安心できますね。

 

今までの紙媒体での帳簿の取り扱い

電子帳票システムに移行しようと考えたときに、今まで管理してきた紙媒体での帳簿をどうするかが大きな課題となります。

基本的には、紙から電子帳票システムに過去の情報も取り込むことになるでしょう。

社内の担当者が入力や読み取り作業をするのも1つの方法ですが、一部のシステムでは帳簿を送ることで電子データとして読み取りと入力を行ってくれるものもあります。

導入時の負担を減らすためにも、こうした仕組みがあるものを利用するのもおすすめです。

 

 

おすすめ電子帳票システム5選を徹底比較

ここでは、おすすめの電子帳票システムを比較していきます。

電子帳票システム名 特長 費用 運営会社
FIBRIDGEII 電子帳票システム15年連続シェアNo.1の実力
帳票ごとに細かく参照権をつけることが可能
ログ情報の管理で内部統制にも役立つ
アカウント管理によりアクセス権も細かく設定可能
要問合せ JFEシステムズ株式会社
Bill One 面倒な紙媒体もBill Oneに送付すれば、データ化できる
様々なサービスやシステムと連携できる
請求書を受け取るすべての部門の負担を減らすことができる
【従業員数100人以下の場合】
初期費用:無料
月額使用料:無料
※月の受領件数が100件を超えない限り無料で使用できる

 

【従業員数 101人以上の場合】
初期費用と月額使用料が発生
金額については要問合せ

Sansan株式会社
ショルイラ 電子帳票システム未経験でも操作しやすい
記載にミスのある項目をその場で教えてくれる
パソコン・タブレット・スマートフォンから電子帳票が可能
オンライン承認が便利
開発中のサービスのため、2023年4月まで完全無料で使用できる 株式会社センシンロボティクス
Paples Paples5より多言語対応のため、海外でも使用可能
英語・中国語にも対応
導入社数500社以上
シンプルで使いやすいシステム
タブレットにも対応
いくつかプランあり
Light Editionの場合:100万円
(導入時の作業費用や、保守点検の費用は別途見積もり)
日鉄日立システムエンジニアリング株式会社
OCRデザイナー 用紙をスキャンしてデータの取り込み
アンケートや問診などで大活躍
導入までのサポートが充実
要問合せ 株式会社ユニオンシンク

 

FIBRIDGEII

FIBRIDGEII

・電子帳票システムシェア15年連続No.1の実力

・ユーザーや情報ごとに細かい制限をつけられる

・ログの管理も簡単

 

FIBRIDGEIIは、JFEシステムズ株式会社が提供する電子帳票システムです。

FIBRIDGEIIは電子帳票の代表的なシステムともいえます。

電子帳票システム15年連続No.1シェアの実力の持ち主です。

長い歴史と、ユーザーの「こんな機能が欲しい」を詰め込んだシステムとなっています。

簡単で使いやすいシステムであることはもちろんですが、処理のスピードも速くデータの容量もコンパクトに管理できるのが特長です。

これにより、使用者がストレスフリーに使用できるシステムとなっています。

電子帳票システムは、複数の担当者が利用することが多いですが、担当者ごとに権限を付与し不必要な場所にアクセスできないようにすることが可能です。

また、情報についても閲覧できる人を制限することができます。

その結果、自分の担当する内容へはアクセスできますが、関係のない部署や機密性の高い情報へのアクセスを防ぐことができます。

不正利用を防止することで、セキュリティを強化することができますね。

さらに、FIBRIDGEIIではログの管理も行うことが可能です。

サーバーなどの詳細なログを記録し、確認することができます。

こちらもセキュリティの強化に繋がるうえ、内部統制にも役立ちます。

初めて電子帳票システムの利用を考えている場合に、候補となるシステムです。

 

 

 

Bill One

Bill One

・紙媒体を送るだけで電子データ化してくれる

・会計サービスやシステムとの連携も簡単

・経理部以外でも活躍する

 

Bill Oneは、Sansan株式会社が提供する電子帳票システムです。

従業員数100人以下の場合に利用できるスモールビジネスプランは、初期費用と月額使用料が無料です。

※月の受領件数が100件を超えない限り無料で使用できます。

中小企業へのDXを後押ししてくれる電子帳票システムとなっています。

入手した請求書などをBill Oneに送付すると、電子データ化してくれます。

その精度は99.9%と高く、完了すると担当者にメールで通知来る流れです。

電子データになったものを、社内の担当者がクラウドで一元管理できるため、請求書の取り込み作業から解放されます。

担当者は入力された電子データをもとに仕事行えばよいので、大幅な時間の削減に繋がるでしょう。

そんなBill Oneは、会計サービスやシステムとの連携も簡単なのが特長です。

弥生会計や勘定奉行・マネーフォワード会計など有名な会計システムの多くと連携可能です。

ただ電子データとして取り込みが優れているだけではなく、出力してどう活用するのかも見越した使いやすい設計となっています。

 

 

 

ショルイラ

ショルイラ

・電子帳票システム未経験でも使用しやすい

・入力のミスがある項目をその場で指摘

・端末を選ばずに使用できる

 

ショルイラは、株式会社センシンロボティクスが提供する電子帳票システムです。

現在開発中のシステムということもあり、2023年4月までは無料で利用することが可能です。

クラウド型で、リアルタイムで更新されていくので生産性を上げる帳票システムといえるでしょう。

電子帳票システムの中でも、特に使いやすい画面が設計されており初心者でも視覚的に操作しやすいと評判です。

入力の内容に記載漏れなどがあるときには、アラートで通知する機能がついています。

これにより、紙媒体では後から気付いた問題点を、その場で解消し正しく入力することができます。

また、ショルイラはパソコンだけではなく、タブレットやスマートフォンにも対応した電子帳票システムです。

さらに、オンライン承認機能で捺印を省くことができます。

仕事の生産性も上がることでしょう。

 

 

 

Paples

Paples

・Paples5より多言語対応

・導入社数500社以上

・シンプルで使いやすいシステム

 

Paplesは、日鉄日立システムエンジニアリング株式会社が提供する電子帳票システムです。

バージョンアップしたPaples5からは、日本語だけでなく多言語に対応しています。

帳票の作成においては、日本語、英語・中国語での作成が可能です。

また、複数の言語を表示した帳票の作成もできます。

日本語以外でも帳票を管理する場合は候補になるでしょう。

Paplesは、導入社数500社以上と実績もある帳票システムです。

1994年より販売を開始し、顧客の要望を取り入れながら進化してきた成果ともいえますね。

パソコンだけではなく、タブレットにも対応したシステムで場所を選ばずに使えるのも便利です。

また、機能が充実しているうえに使いやすいシンプルなページ設計も魅力的の1つです。

ログインも複数のユーザーが同時にアクセス可能なため、見たいときにすぐに確認することができます。

Paplesでは、導入を考えたときに「お試し」利用が可能になっています。

帳票の保存・閲覧のみの機能に限って導入すれば最小ライセンスでの導入が可能です。

その後軌道に乗ってきて、会社全体に利用する部門を増やせば全体で利用が可能になります。

まずは経理部など帳票と関わりの深い部門から導入してみて、様子をみるといいでしょう。

 

 

 

OCRデザイナー

OCRデザイナー

・大量のデータも簡単読み取りで入力できる

・アンケートや問診などでも大活躍

・サポートが充実している

 

OCRデザイナーは、株式会社ユニオンシンクが提供する電子帳票システムです。

他のシステムとの大きな違いは、紙媒体からの読み取りに優れている点です。

表裏印刷の用紙も、大量の用紙も簡単に取り込みことができます。

後は電子データとして利用するだけです。

例えば、顧客アンケートを頻繁に行う企業では毎回アンケートの結果を手入力するのは手間がかかりますね。

病院での問診票の入力も一度に集中すれば、窓口業務をひっ迫させてしまいます。

そんな時に大活躍するのが、OCRデザイナーの読み取り機能です。

電子化が進んだ現代ですが、まだまだペーパーレス化が完了したわけではありません。

そんな中で便利な電子帳票システムです。

なお、OCRデザイナーはサポート体制が充実していることも特長です。

導入する現場の課題点や希望を担当者がしっかりとヒアリング・導入サポート・導入後の操作サポートまで行っています。

また、カスタマーセンターにも不明点があれば、質問することが可能です。

サポートサイトからの問い合わせや、メールでの質問ができます。

オペレーターは、質問の内容によっては遠隔による画面操作も使用して質問への回答を得ることができます。

企業規模に関わらず、導入しやすい電子帳票システムです。

 

 

 

まとめ:電子帳票システムで簡単管理!

本記事では、電子帳票システム導入のメリットから、選ぶポイント、おすすめの電子帳票システムを詳しく紹介しました。

新しいイメージの電子帳票システムですが、歴史のあるものや、便利な機能やサポートが充実しているものがあります。

記事を参考に自社に合った電子帳票システムを探してみてはいかがでしょうか。

 

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