経理はバックオフィスにとってバツグンに需要が高い職種とも言われます。
なぜ、そう言えるのかそれは専門性が高い仕事だからです。
私も経理職について16年は経ちますが、それは本当の事だなと実感しています。
経理業務とは簡単に言えば、経理以外の部門から毎日、毎月の度に提出される請求書、領収書、通帳など収支に関する伝票などからコツコツと仕訳を入力して1ヶ月の収支を確定させる。
その結果で決算や予算計画を編成など、会社の経営管理を行うために必要な業務となります。
今回はそんな経理職について、経験から資格の有無やそれにまつわる部分をお話ししていきます。
経理の資格(簿記など)は必要?
ハッキリ言って経理事務をするだけなら資格取得必要性は、ありません。
なぜなら、資格がなくても経理事務は出来るからです。
実務レベルでの仕訳入力は、特に難しいこと覚えることは少ないと思います。
また、基本的に毎月発生する仕訳は、ほぼ毎月一緒だからです。
年間で見ても特殊な仕訳は数回しかないといえます。
先輩や上司から3か月も指導を受けたら通常で入力出来るし、1年も携われば一人前といえると思います。(個人差あり)
よく言われる簿記の資格は、必要?
簿記の資格は必要ではないですが、バツグンに転職に役に立ちます。
実務経験年数は面接官もよく見るポイントではあります。
客観的に見て資格保有者と無資格者では圧倒的に採用の有無を左右することはよくあります。
一説によると、資格保有者の採用率は、無資格者より60%から70%と採用に差が生じるといいます。
資格保有者とは、検定試験をクリアして資格を取得しているのですから、それだけで資格保有者の証明をしていることになります。
経理の転職について
少し経理の資格とは話がそれますが、経理の転職についても触れさせてください。
現在、新型コロナウイルスの影響で、中小企業は経費削減の為に人員整理をする企業も増えていますし、社員も企業の将来性を考えて転職をする社員も増えているのが現状です。
企業としては、人員確保と管理体制の強化が必須となってきているが、今度は人員が集まらないというジレンマがつきまとっています。
これは、私自身の体験でもありますが、現在ではハローワーク求人や人材派遣、人材紹介会社をフル活用しても経理の人員が集まりません。
ハローワーク求人に求人募集しても応募の連絡はあまりありません。
人材派遣・紹介会社のエージェントにお願いするも人員が集まらないとの連絡しかないこともあります。
人材派遣・人材紹介会社のエージェントやハローワーク職員と求職者の件で、話をしてきましたが、揃って言うことは「経理事務」の求人が敬遠されてるとのこと。
なぜ、疎遠されるのでしょうか。
- 経理事務は時間外労働が多い。
- 経理事務は休日出勤をさせられる。
- 経理事務は責任が多く精神的に負荷がかかる。
- 経理事務は経営者から無理難題を押し付けられる。
などが主な理由でしょう。
上記に記載した内容は私が実際に聞いた内容です。
企業としては先ほどもコロナ禍の件でも書きましたが、管理体制の強化はどの企業としても行っているなかで企業が求める人員は、即戦力で一を聞いて十を知る人材を求めています。
実際にはそんな人員はどこを探してもいませんし、いたとしても企業は手放しません。
ここに企業と求人者に深い溝が存在しているのです。
探す人、求める企業との間に大きな溝を埋める手立ては現在ないと思う次第です。
逆に、経理事務ではなく、近しい職種で人気なのが一般事務です。
ですが、一般事務の競争率は高い。
なぜなら募集人員が多いからです。
上記で記載した4項目に当てはまらないために求人を探している方が多いのです。
だからと言って一般事務の面接を受けても確実に採用されるわけではないのです。
そこで、考えてもらいたいのですが、一般事務は求人の多い狭き門。
だが、経理事務は求人の少ない案件なら転職にしても職探しにしても採用してもらいやすい方はどちらでしょう?
そうです。経理事務員です。
経理事務は採用条件に大きく影響するのは実務経験年数と資格です。
実務経験年数は先ほども記載したように経理は資格がなくてもできます。
手始めに実務経験を積みつつ資格の取得を目指してみてはどうでしょうか。
経理事務の募集は未経験でもOKという求人も多いにあります。
仕事をしつつ経理の資格取得を目指してみるのもいいのではないですか。
経理の資格取得は比較的に取得しやすい資格です。
資格取得は自分自身のスキルアップのためにもなりますよ。
資格さえ取ってしまえば自分自身のステータスにもなりますし、自信にもつながります。
経理におすすめの資格
最後に、経理におすすめの資格を紹介します。
仕事をする上で必須ではないですが、役に立つことは間違いないでしょう。
日商簿記検定
日商簿記検定とは、日本商工会議所主催の簿記検定で、経理の検定の中では知名度が高い試験です。
企業が採用で信用する資格であり、私の中で取りやすい資格だと思います。
試験内容は、簿記の基本原理、期中の取引、決算集計、工業簿記、原価計算、商業簿記、会計学と多岐にわたりますが、勉強しやすく覚えやすい資格だと思います。
転職に有利であるとされている資格は2級以上となりますが企業が求める資格は日商簿記検定2級と言われています。
私は日商簿記検定の取得までに6か月で取得しました。
取得までにした勉強方法はテキストを一通り問いていく、会計原則暗記する、そして試験2か月前から過去問題を何回も行いました。
建設業経理検定
建設業経理検定とは、一般財団法人建設業振興基金主催の検定で建設業経理に関する知識と処理能力の向上を図るための資格試験です。
建築系の事務をしてみたいと考えている方は資格を取得してみるのも良いと思います。
試験内容は工業簿記と原価計算が主で勉強するのも日商簿記検定のように商業簿記、会計学と工業簿記、原価計算と4つを勉強するのではなく工業簿記と原価計算だけとも言えます。
MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)
世界的な企業のマイクロソフト社の認定資格になります。
マイクロソフト社製のオフィスソフトであるWordやExcelなどの利用能力を証明できる資格です。
今の時代、経理業務において、オフィスソフトの利用はほぼマストなので、持っておけば、問題なく利用できることを伝えられるでしょう。
公認会計士
難関国家資格の1つです。
かなりの勉強が必要ですが、公認会計士があれば、かなり幅は広がるので、企業内で会計のプロとして活躍することもできれば、独立して、どこかの企業から依頼を受けて活動することも可能でしょう。
税理士
こちらも難関資格になります。
公認会計士と同じく、企業内外かかわらず、活躍できますし、転職などの際も非常に有利に働きます。
実務と並行して、経理におすすめの資格取得を検討しては?
ここまで経理の資格や転職について触れてきました。
資格も取得も大事ですが、それ以上に実務経験を積むことを重視した方が良いでしょう。
そのため、まずは未経験で入社し、経理業務に従事し、並行して、必要だと思うタイミングで資格取得にも励むのが賢明だと感じます。
おすすめの経理転職サービス
MSAgentは管理部門に特化した転職エージェントです。
30年以上の運営で培った実績・ノウハウで手厚い転職支援をしてくれます。
MSAgentでしか紹介されることない限定求人も多く取り揃えております。