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新社会人が覚えておきたいビジネス用語一覧【例文付き】略語やトレンド用語も紹介

新社会人が覚えておきたいビジネス用語一覧【例文付き】略語やトレンド用語も紹介

新社会人として業務に携わる中で、ビジネス用語を聞く機会があるのではないでしょうか?

ビジネス用語は言葉を省略したものから、専門的な業務に関わる言葉とさまざまです。

特にIT用語やマーケティングなどに関する用語を学べば、ビジネスの基本を理解し、視野を広げられます。

また、職場で他の人のアイデアを共有でき、会話もスムーズになるでしょう。

この記事では、職場でよく使われるビジネス用語からトレンドの用語まで、例文付きで紹介します。

よく意味が分からない新社会人の方は、恥かしい思いをしないよう、しっかり覚えましょう。

 

 

ビジネス用語は社会人の常識

ビジネス用語は仕事の業務を行う上で用いられる言葉のことです。​

長く説明しなくてもビジネス用語を使うことで、相手に的確に伝えられます。​職場では当たり前に使われるため、新社会人でも仕事をする上では理解することはもちろん、正しく使える必要があります。

しかしながら、ビジネス用語は、入社後に教えてもらう機会がほとんどありません。

だからこそ、新社会人は自ら調べて学んでいきましょう。

 

 

新社会人が覚えておきたいビジネス用語一覧

ビジネス用語にはカタカナや英語、日本語や英語を略したものがあります。

さらに、IT用語やオフィス内、会議や営業などのように、シーンに応じて使われるものなど、多種多様です。

以下は、職場やビジネスシーンでよく使われるビジネス用語を中心に、例文と共に一覧にしています。

 

ア行

ア行で主に使用されるビジネス用語です。

ビジネス用語 意味 例文
アイスブレイク 場の空気を和らげること。 商談の前に相手の警戒心を解くために、アイスブレイクで世間話をすると、成功しやすい。
アウトバウンド

 

アウトバウンドは「内から外への動き」を指し、業界によって意味合いが異なる。
・観光業界:日本からの海外旅行者。
・マーケティング業界:テレビCMやダイレクトメールといった、企業側から消費者への一方的なマーケティング手法。
・営業:顧客への積極的なアプローチ。
新規顧客開拓のため、テレアポなどのアウトバウンド営業をする。
アサイン 任命する・選任する・割り当てる。 プロジェクトリーダーにAさんをアサインする。
アジェンダ 予定や計画の意。
会議の議題をリスト化したもの。
今日の会議のアジェンダを用意してください。
アライアンス 同盟・提携の意。
業務提携や戦略的同盟を指す。
A社とのアライアンスで、海外進出の足がかりになった。
イニシアティブ 主導権の意。 交渉では、イニシアティブを取ることが重要だ。
イニシャルコスト 初期費用。
イニシャルとは最初の意味。
イニシャルコストを抑えた事業計画を立てる。
インセンティブ 成績や成果に応じて、支払われる報酬のこと。 営業職は固定給に加え、インセンティブが支給される。
インバウンド 外から内への動きを意味する。
観光業界:日本へ来る外国人旅行者。
マーケティング業界:消費者からのサイトアクセスのことで、SNSやブログなどを指す。
東京オリンピックに向けて、ホテル建設などインバウンド事業が拡大している。
エスカレーション 上司や上位の人に対応や指示を仰ぐこと。 顧客からのクレーム対応ができないため、エスカレーションした。
NR 「No Return」の略で、直帰すること。 今日は午後に商談後NRします。
エビデンス 証拠や根拠、主張を裏付けるためのデータ。 あなたの意見のエビデンスを教えてください。
OJT 「On the Job Training」の略で、実際に働きながら業務を覚えること。新人の研修方法のひとつ。 OJTのためのマニュアルを作成する。
オンスケ 「On Schedule」の略で、作業が予定通りに進んでいること。 プロジェクトはオンスケです。

 

カ行

カ行で使われるビジネス用語を紹介します。

ビジネス用語 意味 例文
カバレッジ カバーしている範囲を意味し、業界によって意味が異なる。
取材範囲・補償範囲・受信範囲・対象範囲などの意味を持つ。
この医療保険のカバレッジを教えて。
キャズム 商品やサービスを普及させるための障害のこと。 革新的な技術のサービスでありながら、キャズムを乗り越えられなかったのはなぜか。
キュレーション 情報を収集し、わかりやすくまとめること。 分からないことはキュレーションサイトを参考にする。
クロージング 営業活動において、契約に至るまでのプロセスを意味する。 クロージングを成功させて、売り上げ達成したい。
KGI

(重要目標達成指標)

「Key Goal Indicator」の略で、ビジネスのゴールや目標。
売上高や成約率、利益率にあたる。
今年のKGIは店舗の売上げを10%上昇。
KPI

(重要業績評価指標)

「Key Performance Indicators」の略で、目標を達成するための指標や中間目標。 KPIは3ヵ月以内に、平均客単価を1,500円から、2,000円にアップさせる。
コアコンピタンス コアは中枢で、コンピタンスは能力の意。他社に真似されにくい自社の強み。 自社のコアコンピタンスは技術力だ。
コンシューマー 消費者のこと。 わが社はコンシューマー向けサービスを展開している。
コンセンサス 全員や複数人の意見が一致していること。 社内会議に向けて10日以内に、関係者のコンセンサスを取ってきます。
コンバージョン 最終的な成果やゴール。 ECサイトを運営するうえでは、コンバージョン率を上げることが重要だ。
コンプライアンス 法令遵守(ほうれいじゅんしゅ)。社会のルールや規則・法令などを守ること。 社員向けのコンプライアンス研修を行う。

 

サ行

サ行で使われるビジネス用語は以下のとおりです。

ビジネス用語 意味 例文
サードパーティ 第三者。
サードパーティ製品というと、非正規品の意。
プリンターのインクは、サードパーティ製品を使っている。
サマリー まとめや要約の意味。ビジネスでは、会議の報告書や資料をわかりやすくまとめたもの。 サマリーを別途作成しましたので、ご覧ください。
シナジー 相乗効果の意。企業が協力し、1社だけでは得られない利益を上げること。 A社との協業によって、シナジー効果が期待できる。
ジャストアイデア 単なる思いつきという和製英語。 ジャストアイデアで恐縮ですが、〇〇はどうでしょうか?
終日 一日中。
出勤してから退勤するまでの時間帯。
終日仕事をして、納期に間に合わせた。
シュリンク 市場が小さくなること。
ITでは圧縮のこと。
コロナ禍で飲食店はシュリンク常態だった。
ショート 不足状態を表す。
時間や距離が短いこと。
資金ショートを起こして、倒産に追い込まれた。
スキーム 計画や枠組みといった意味。
構想を練ることや作戦計画などとして使用される。
この案件のスキームを今週中に提出する。
スクリーニング 多くの対象から条件に合うものを選ぶこと。 リストスクリーニングは顧客名簿の鮮度を保つのに必要です。
スコープ 範囲を表す言葉。 プロジェクト成功にはスコープを明確にし、チーム全体で取り組むことだ。
ステークホルダー 企業の直接的、または間接的な利害関係者を指す言葉。
顧客や従業員、株主や取引企業、金融機関などのこと。
企業は各方面のステークホルダーと良好な関係を築かなればならない。
生産性 かけたコストや労力が、どれほどの成果を上げるかを指す。 社員のモチベーションアップは、企業の生産性を上げることに繋がる。
セグメント 断片や一部分という意味。
マーケティングでは、ある分野や市場において、細分したものや要素のこと。
消費者を年齢や性別などで区分することを、セグメンテーションと呼ぶ
顧客をセグメント化することで、最適なアプローチができる。

 

タ行

タ行のビジネス用語を紹介します。

ビジネス用語 意味 例文
ターゲティング ターゲットは標的という意味から、顧客層を絞り込むこと。 日本の高級ホテルは、外国人旅行客の富裕層をターゲティングにしている。
ダイバーシティ 多様性を意味し、性別や国籍、障がいの有無など。 ダイバーシティは現代においては不可欠な考え方だ。
タスク 課せられた仕事や課題。
小さな仕事の単位。
タスク管理することで、仕事効率が上がる。
たたき 企画書の簡単な枠組み。 資料のたたきを今日中に作ってくれ。
定量 数字や数値で表せる要素。
売上額や顧客数、クリック数などが該当する。
上司への報告は個人的意見ではなく、定量的データで示すと把握しやすい。
定性 数値化できない要素。 顧客が求めている商品は、アンケートなどの定性的な分析でニーズを把握した。
ディシジョン 決定と言う意味があり、ビジネスではある課題に対し、最適な解決策を導くことを指す。 私たちは常に時代に応じたディシジョンをしないといけない。
D2C 「Direct-to-Consumer」の略。
直接消費者に向けて商品やサービスを提供するビジネスモデルのこと。
ショールームや自社のウェブサイトなど。
最近は自社でECサイトを持つなど、D2Cのビジネスモデルが増えている。
データマイニング 膨大なデータからパターンや規則性を発見し、それらを分析・利用することで、マーケティング施策などに役立てる技術。 データマイニング を活用することで、一緒に買われる商品の組み合わせがしやすい。
デフォルト パソコンでは初期設定のこと。
経済や金融業界では債務不履行の意味。
スマホは購入した時はデフォルト設定になっている。
トップダウン 組織の上層部から指示や決定が下位のメンバーに伝えられ反映されること。 わたしの会社は上司の決めたことが実施される、典型的なトップダウン型だ。
トンマナ 「tone&manner」の略で、コンテンツのデザインやスタイルに統一感や一貫性を持たせること。 Webサイトのトンマナを決めておく。

 

ナ行

ナ行のビジネス用語を紹介します。

ビジネス用語 意味 例文
 なるはや/ASAP ASAPは「As Soon As Possible」の略。どちらも、できるだけ早くという意味。 この資料をなるはやで作って。
ナレッジ 有益な情報や付加価値のある経験や知識。 わが社の蓄積されたナレッジを有効活用する。
ニアリーイコール おおよそ等しい、ほぼ等しいという意味。 従来の商品と、機能的にはニアリーイコールです。
ニッチ 一般的には市場規模が小さい、特定の需要やニーズに合わせたサービスの提供のこと。 ニッチな市場を開拓する。
ニーズ 必要性や欲求、要望のこと。何か人が必要としている状態を指す。 顧客のニーズを把握することが重要だ。
人月(にんげつ) 作業の規模を表す単位で、業務にかかる人数と時間を掛け合わせて出す仕事の単位。 1人月は、1人が1か月間働いてこなせる仕事量のこと。
ネゴシエーション ネゴともいい、交渉や話し合いという意味。 契約条件をめぐって、取引相手とネゴシエーションする。
ノー残 ノー残業デーの略。
定時に仕事を上げるよう、取り組む日。
今日はノー残です。
ノーティス 通知や通達。 本部からのノーティスを確認する。

 

ハ行

以下はハ行のビジネス用語です。

ビジネス用語 意味 例文
バジェット 予算や経費のこと。
バジェットホテルとは格安ホテルの意。
プロジェクトの成功はバジェット次第だ。
バズ・マーケティング 製品やサービスの広告を消費者自身が、口コミやSNSで拡散して、売り出す手法。 企業の新商品はバズマーケティング効果があり、売上がアップした。
バッファ 余裕や予備を持たせるため、あらかじめ時間や資源を確保すること。 プレゼン資料のバッファをあらかじめ用意しておく。
ヒヤリハット 危険や重大な問題が発生しそうになる、一歩手前のこと。 メールの相手先を誤送信しそうになり、ヒヤリハットした
費用対効果 商品やサービスにかかったコストに対する利益のこと。 その商品の費用対効果はどのくらいか?
BtoB/BtoC Bは「Business」の頭文字で、企業間取引を意味します。
Cは「Customer」の頭文字を表し、企業が消費者に提供するサービスや商品のこと。
コンサルティング事業はBtoB事業だ。
BtoC向けの営業活動。
PDCA Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の頭文字をとった言葉。品質管理や業務改善の手法。 サイト運営はPDCAサイクルを回すのが鉄則だ。
 ファクト 事実や真実。 情報のファクトを確かめる必要がある。
ブランディング 企業や商品、サービスなどを差別化し、消費者に認知や評価される「ブランド」として確立するための戦略や活動のこと。 SNSで企業のブランディングを打ち出す。
フレックスタイム制 社員が定められた範囲で日々の始業や終業時刻、労働時間を自ら決めること。 わが社はフレックスタイム制を導入している。
フロー 流れや手順。 請求のフローを確認する。
ブルーオーシャン/レッドオーシャン 「ブルーオーシャン」とは競争相手のいない未開拓市場。
「レッドオーシャン」とは競争が激化する既存の市場のこと。
ブルーオーシャンを開拓する。
レッドオーシャンに飛び込む。
ブレスト 「ブレインストーミング」の略で、複数が集まり一つのテーマにアイデアを出し合うこと。 今日のミーティングはブレストで行う。
プロダクト 商品や製品。 新しいプロダクトを開発する。
ベネフィット 利益や恩恵。 交渉には相手のベネフィットを提示すると、成功しやすい。
ペルソナ ある商品やサービスのターゲットの人物像を具体化すること。 新商品のペルソナを具体的にする。
ベンチマーク 指標や基準。 A社の新商品のスペックをベンチマークにする。
ホールディング 持株会社のことを指す。

ある企業グループが、複数の飲食店チェーンや不動産会社、建設会社を保有し、それぞれの企業を統括すること。

A社とB社が経営統合し、〇〇ホールディングスを発足させた。
ボトムアップ 企業の下層部の提案や意見が、上層部に吸い上げられて反映されること。 次の会議で、作業効率化のための提案をボトムアップして欲しい。

 

マ行

マ行のビジネス用語を紹介します。

ビジネス用語 意味 例文
マージン 原価と販売価格の差額。
手数料。
デザインやプログラミングは余白を指す。
商品のマージンはいくらか。
マイルストーン プロジェクトの進捗状況を把握するために設定された、ステップや中間目標のこと。 プロジェクトのマイルストーンをスケジュール表で確認する。
マスト 重要事項や絶対に外せない要件のこと。 マスト事項
マスト案件
マター 担当や責任のこと。 このプロジェクトは佐藤マターです。
マネタイズ 収益化のこと。 マネタイズ手法を考える。
メゾット 手法や方式、順序のこと。 過去のメゾットを真似る。
メンター 信頼できる相談相手や良き指導者。
メンター制度指導だけではなく、メンタルサポートも目的とした制度。
人材育成にメンター制度を取り入れている。

 

ヤ行

ヤ行のビジネス用語は以下のとおりです。

ビジネス用語 意味 例文
ユーザーエクスペリエンス(UX) ユーザー体験のこと。
製品やサービスを通してユーザーが感じる、使いやすさ、感動、印象といった経験。
スマホでのUXを向上させる。
ユーザビリティ ユーザーが製品やサービスの使いやすさや使い勝手を意味する。 ユーザビリティの高いWebサイトを作る
ユーティリティ 役に立つもの、実用性があるもの。 ユーティリティを考えた施設を作る。

 

ラ行

ラ行のビジネス用語を紹介します。

ビジネス用語 意味 例文
リード 見込み客のこと。 新たなリードを獲得する。
リスクヘッジ 危険が起きる可能性。 万が一に備え、事前にリスクヘッジする。
リスケ リスケジュールの略で、スケジュールを組み直すこと。 トラブルが起きたので、今日の予定を明日にリスケしたい。
リソース 資源、資力。

 

リソースを割く。
ヒューマンリソース=人的資源。
リテラシー 情報を正しく理解し分析、活用する能力。 ネットリテラシーが低いと、セキュリティや情報漏えいなどの問題を起こしやすい。
ローンチ 新しい商品やサービスを販売したり、提供開始すること。 半年後には新たなサービスがローンチされる。

 

ワ行

ワ行のビジネス用語は以下のとおりです。

ビジネス用語 意味 例文
 ワークフロー 業務の流れや仕事のプロセス。図式化したものを指すこともある。 業務のワークフローを分かりやすくまとめてくれ。
ワークライフバランス 仕事とプライベートの時間をバランスよくとること。 定時で帰ることで、ワークバランスが充実している。

 

 

トレンドのビジネス用語

ここでは、近年のビジネスにおいて、マーケティング・テクノロジー・経済の分野で注目されている、用語についていくつか取り上げます。

ビジネス用語 意味
パーソナライズゼネレーション 個人の属性や行動履歴に合わせて、より個別に合わせた商品やサービス、コンテンツなどを提供すること。
クリエイター・エコノミー インターネット上で、個人が商品やサービスを提供し、収益を上げる市場。
クリエイター YouTuberやライバー、ブロガー、アーティストなどさまざまな個人の発信者。
MA(マーケティングオートメーション) 顧客開拓に置けるマーケティング活動を可視化し、自動化すること。
CRM Customer Relationship Managementの略で、顧客との関係性を強化するためのシステム。
ニューノーマル 大きな変化が起こり、社会や経済、ビジネスなどの様々な分野において、従来とは異なる新しい状況や標準が生まれること。
DX デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称で、企業や組織がデジタル技術を活用し、業務やビジネスモデルをよりよいものへ変革すること。
SaaS(サース) Software as a Serviceの略で、ユーザーがインターネット経由でソフトウェアを利用し、必要な機能を必要な分だけ料金を支払って利用するサービス。
eラーニング インターネットを用いて学習する形態。オンライン講座や動画、テキスト、音声など、様々な形式があります。

 

 

ビジネス用語の多用に注意

ビジネス用語はお互いに意味を分かっている間柄であれば、会話効率がアップして便利です。しかし、意味を理解していない人にとっては、違った意味で捉えたり、何を言いたいのか伝わらなかったりします。

さらに、ビジネス用語を多用すると、横文字ばかりで、相手にとっては煩わしく感じることもあるでしょう。

重要なのは、相手に自分の意見を正確に伝えることです。相手やシーンによって、ビジネス言葉を控え、分かりやすい言葉に置き換えましょう。

 

まとめ:新社会人はビジネス用語を覚えて使おう

新社会人が覚えておきたいビジネス用語を紹介しました。

分かりやすい例文付きで、ア行からワ行までを説明しています。

また、トレンドのビジネス用語も一覧もありますので、再度確認しましょう。

ビジネス用語は社会人として知っていることが常識ですが、教えてもらう機会がありません。そのため、しっかりと自分で勉強しましょう。

相手によっては多重使用を避けるべきですが、正しく理解し、スムーズにやり取りできるようになってください。

 

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