このところ、RPAが企業の働き方改革や業務効率化に役立つと注目されています。
しかし企業で導入するにも、RPAツールは高額なものも多いです。
ではRPAに無料利用や無料トライアルできるツールはあるのでしょうか。
それらのツールについて深ぼっていきます。
RPAとは
RPAとは「Robotic Process Automation」の略称です。
その意味は「ロボットによるプロセスの自動化」です。
「仮想の知的労働者(デジタルレイバー)」とも言われます。
RPAは業務における単純作業・定型作業を自動化することを得意とします。
また、特定のアプリケーションだけではなく複数にまたがっての操作も可能です。
無料のRPAツールを使うメリット
PRAツールを利用するときには、どのようなメリットがあるのか知っておくのも大事です。
メリットを理解しておくなら、前向きに導入を検討することができます。
PRAツールを導入するときは以下のようなメリットがあります。
導入コストを削減できる
無料版でも有料版への切り替えなどが備わっているなら、サポートが付いていることもあります。ツールによって、サポート内容は違いがあるため確認しておくことで、不足の事態に対応することできます。問い合わせ方法や料金などを確認して比較してみてください。
RPAツールのコストは、数十万~数百万円かかることも珍しくありません。
それほど高額ですと、企業側としては費用対効果が見込めるかわからず不安もあるでしょう。
そこでまず無料でRPAツールを導入すれば、効率化したい業務でどの程度効果が発揮できるかを検証できます。
また無料版や無料トライアルを使うメリットとして、「小さく始める」、いわゆるスモールスタートができることが挙げられます。
いきなり複雑な業務からRPAを行うのではなく、まずは単純なExcelの転記作業から始めるために、無料のRPAツールを使ってみてはいかがでしょうか。
導入するときのハードルもさがる
PRAツールを導入するときに、無料版だと導入ハードルを下げることができます。
高額な製品であるなら、導入して失敗したときのリスクが高くなるため決断するまでに時間がかかってしまうこともあるでしょう。
また、全ての業務を自動化できるわけでもないため、いきなり有料版のツールを使用するよりも、無料版から導入して自動化でどれだけ行えるのか内容を理解しておくと、予想と本来の機能について過度な期待を抱かなくて済むようになります。
リアルな使用感が分かれば本格的に導入して後悔することも無く、そのまま有料版への足掛かりにもなるため、より会社の業務効率を向上することができるでしょう。
無料のRPAツールを使うデメリット
無料版PRAを利用するときは、デメリットもあるため確認しておくべきです。
デメリットを理解しておくなら、導入した後に失敗して後悔するということを防ぐことが可能です。
PRAの無料版には以下のようなデメリットがあります。
サポートを十分に受けられない
無料のRPAツールでは、サポートが十分に受けられないデメリットがあります。
導入や運用で分からない点や不具合があった時に、頼れるところがありません。
頼るところがないなら全て自社で問題解決をしなくてはいけなくなるため、場合によっては問題が大きくて時間や手間がかなりかかってしまうことも予想されるでしょう。
また、無料のRPAツールは日本語版でないものも多いです。
元々RPAは海外で始まった技術であり、無料版のRPAツールはソフトやマニュアルが英語版しかないことが多いです。
そのため、英語があまり理解できないようであれば、機能の内容を理解することに時間がかかり、業務効率を向上させるという点で、大きな足枷になることもあるでしょう。
さらに、日本は海外と比較するとPRAツールの導入があまり進んでいないため、利用や活用方法について情報共有することも期待できず、自社でいろいろ模索しながら活用して行く必要もあります。
サポートが無く、英語で理解も難しいなら、今後の利用方法が厳しくなることも考えておきましょう。
単純な動作しか行えない
無料のRPAツールで作ることができるロボットは、単純な動作しかできない場合が多いです。
複雑で高度な業務は行えないケースが多いです。
そのため、高度な技術が利用できないようなら、PRAツールの良さを実感することが難しく、本来の良さを理解できないまま本格的な導入を見送ってしまう可能性もあります。
また、無料版のPRAツールを利用して「いろいろな作業を自動化したい」と思うこともあるかもしれません。
本当に実現したい業務は有料版に切り替える必要があるため、無料版では限界があることも覚えておきましょう。
このようにデメリットはありますが、それを理解した上で無料版のRPAツールを検討してみることはできます。
突然サービスが停止するリスクもある
無料版のPRAツールは、突然サービスが停止するリスクもあります。
サービスが停止して使用できなくなるなら、今まで利用していた機能は全て利用不可になるため自動化できなくなります。
今まで無料版でサポートできていた作業も、全て手動や別のサービスでカバーしなくてはならないため、会社としても困ってしまうことになるはずです。
突然サービスが停止することを念頭に置いて利用する必要があるのなら、導入リスクも高いため難しさを感じることでしょう。
無料版のPRAツールを選択するポイント
無料版のPRAツールを選択する際は、どのようなポイントを押さえておくべきなのか知っておくべきです。
無料版のPRAツールにもいろいろあるためポイントを確認しておくなら、よりベストな選択を行えるでしょう。
以下のようなポイントがあります。
提供種類を確認しておく
無料版のPRAツールにも、いろいろな提供方法が行われています。
例えば、有料版への切り替えをメインとしたトライアルの無料版、フリーミアム、完全無料版などです。
もし、完全無料として活用したいのに有料版へのトライアルを利用したなら期間が決まっているため、期間が切れれば費用を支払わなくてはいけません。
また、フリーミアムは無料で使用できる機能がベーシックに限られているため、高度な機能を活用することはできないでしょう。
提供されている種類によって導入ツールは変わってくるため、自社の目的に合った無料版を利用するようにしてください。
使用したい機能が備わっているか?
無料版のPRAツールを導入するときは、必要な機能を確認しておくことも大事です。
無料版のPRAツールでも、自社の課題を洗い出して自動化できる部分を明確化するなら、予想通りの成果を得ることができます。
ただ、各無料版のPRAツールによって備わっている機能に違いはあるため、自社の課題を補うことができるのかチェックしておかないと、場合によっては成果に繋がらないこともあります。
また、機能面だけで無く種類や導入方法もシステムとの関連性もあるため確認しておくのがおすすめです。
サポート体制も確認
無料版でも有料版への切り替えなどが備わっているなら、サポートが付いていることもあります。
ツールによって、サポート内容は違いがあるため確認しておくことで、不足の事態に対応することできます。
問い合わせ方法や料金などを確認して比較してみてください。
無料RPAツールの比較
まずは、無料で利用できるRPAツールについて紹介・比較していきます。
UiPath Community Edition
1つ目は、UiPath Community Editionです。
UiPathは、アメリカのUiPath社が提供しているRPAツールです。
有償版のRPAツールとしては大変人気の高いUiPathがあり、それの無償版ライセンスにあたります。
無償版が使える対象者は、個人での利用および、関連会社を含めて従業員250名未満・売上高500ドル未満の小規模事業者です。
自動化できるロボットが5台までの制限があること以外には、機能的な制限はありません。
サポートは公式ベンダーのフォーラムに限られます。
使用するにはUiPath Automation Cloudのアカウントを作成し、製品をインストールすればすぐに可能です。
Microsoft Power Automate Desktop
2つ目は、Microsoft Power Automate Desktopです。
実はMicrosoftが、無料のRPAツールを提供していることをご存知でしょうか。
Power Automate DesktopがそのRPAツールです。
Windows PC上で動くRPAツールで、デスクトップアプリやWebブラウザの操作が行なえます。
また、あらかじめ用意されているテンプレートの機能があります。
テンプレートに合う業務があれば、設定さえすればすぐに自動化も可能です。
Power Automate Desktopは、企業の規模にかかわらず使用することができます。
ただしPower Automate Desktopには有償版もあり、一部機能の違いがあります。
例えば作成したロボットを他のユーザーと共有できない点や、エラー発生時の履歴管理ができない点などがあります。
Automation Anywhere Community Edition
3つ目は、Automation Anywhere Community Editionです。
Automation Anywhere Community Editionは、アメリカのAutomation Anywhere社が提供するRPAツールです。
対象者は「自然人(法人でない人)またはSmall Businessに該当する企業」です。Small Businessの定義は組織の人数が250名未満・端末の台数が250台未満、収益がグローバル年商で500万ドル未満などがあります。
海外製のツールですが近年日本にも進出しており、日本語版があります。
使い方はAutomation Anywhere社のサイトでアカウントを作成し、ソフトをインストールすれば可能です。
マクロマン
4つ目は、マクロマンです。
マクロマンは、日本のコクー株式会社が提供しているRPAツールです。
特長としてはなんといっても完全無料である点です。
また他のRPAツールと違い、企業の規模や使用人数などの制限はありません。
そして日本製であることも魅力の一つです。
ユーザー登録をしてインストールをすればすぐに利用可能です。
有料RPAツール(無料トライアルあり)の比較
無料版のRPAツールだと使用制限がある場合や、使ってはみたもののうまくいかないという場合は、有料のRPAツールでトライアル版を使うことも考えてみてはいかがでしょうか。
いくつかのツールを比較していきます。
UiPath
1つ目は、UiPathです。
UiPath社のRPAツールで、トライアルが可能なライセンスを「Enterprise版」と言います。
60日間の使用制限はありますが、公式のサポートを受けられる点や、使用できるツールの制限が有償版と変わらない点などのメリットがあります。
WinActor
2つ目は、WinActorです。
NTTグループが開発・提供しているRPAツールになります。
トライアル版は、30日間利用できます。
有償版と同じ全ての機能が利用可能です。
システム開発の実務経験がなくても安心してお使いいただける仕様になっております。
公式への問い合わせサポートが受けられる点も心強いです。
Robo-Pat
3つ目は、Robo-Patです。
株式会社FCEプロセス&テクノロジーが運営するRPAツールになります。
導入社数は950を超えており、規模問わず、多くの企業に利用されています。
操作したい箇所をクリックしていくだけで、希望のロボットを作成することができます。
無料トライアルはありますが、期間は要問い合わせです。
BizRobo!
4つ目は、BizRobo!です。
RPAテクノロジーズ株式会社が運営しているRPAツールです。
1ライセンスでロボットを無制限につくることができます。
googleやチャットワーク、Kintone、楽々精算など普段使う様々なアプリケーションとの連携が可能です。
無料トライアルの期間は1ヵ月です。
アシロボ
5つ目は、アシロボです。
ディヴォートソリューション株式会社が運営しているRPAツールになります。
したい操作をパネルで並べるだけで、簡単にロボットが作成できます。
更新料や追加料金などは一切なく、アフターフォローも無料で対応してくれます。
無料トライアルの期間は1ヵ月です。
まとめ:無料利用・無料トライアルできるRPAツールを比較しよう!
ここまで、無料利用・無料トライアルできるRPAツールを紹介してきました。
まずは利用してみないと、わからないという方も多いですよね。
なので、無料利用・無料トライアルを利用して、実際に試してみることをおすすめします。
もちろん、無料利用できるツールで相性が良ければ、そのまま継続して利用すれば良いですし、有料のツールについては、無料トライアルで利用してみて良い!と感じたら、有料で利用することを検討しましょう。
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