法務の仕事内容を徹底解説！

皆さん、法務にどんな印象をお持ちでしょうか。

・どんな仕事しているのかよくわからない

・お堅いイメージ

・なんだか難しいことをしていそう

など、法律を使い仕事をしているため、大変そう、敷居が高そうなどのイメージを持たれる方が多いです。

今回はそんな法務についてどのような仕事をしているのか、紹介します。

法務の役割

仕事の内容に進む前に、法務の役割を簡単に説明します。

一言で言うと、「企業のアクセルとブレーキをする役割」になります。

　市場、商流、取引関係、対応力（生産、営業、品質の管理体制）等を確認し、法令違反や契約違反にならないようにリスクヘッジをし、企業がより利益を上げられるようなサポートします。

仕事内容

では、法務の仕事内容を説明していきます。

1.契約書審査

 その会社によって様々であるが、売買契約や秘密保持契約・業務委託契約など、取引や会社を運営するに関連する、あらゆる契約の内容を確認する業務。

・契約内容に法的な問題がないか

・不合理なリスクを負う内容になっていないか

・将来紛争の原因となるような点がないか

と言ったところに注意し、一言一句逃さないように確認する。

近年は契約書審査業務関してDXが進出し、契約書チェックをしてくれるAIもたくさんあり、法務業務の中では時間や行程の効率化が図られる業務の一つとなります。

2.組織法務

上場企業であれば株主総会、そうでなくとも取締役会など、会社の機関(会社の運営に関する役割の区分。例：監査役会・指名委員会など)の運営に関する業務。

株主総会は会社の中でも年１回の大イベントとなり、経営企画や財務などバックオフィスが一同介して準備を行います。

会社が合法的に運営されているか、会社法に即して実施しステークホルダーから信頼を得るためのかなり緊張感のある業務になります。

特に何もなければ通常は、

・前年度の決算報告

・次年度の役員の選任

などの承認を株主に決議を取ることになり、その他、役員等の選任解任・子会社の設立、M＆Aなどのプロジェクトもあります。

3.予防法務

リスクをもともと起こさないための予防業務。

取引先との契約違反や紛争を起こさないために、現場が判断に必要な知識に関して研修会などを開催します。

また労働法や個人情報保護法など会社で働く上での社内ルールを定めた社内規程の整備も法務部で行います。

・契約書の取り扱い

・特別法（下請法や食品衛生法など会社によって必要となる法律）の勉強会

・社内規程(社内ルール)の明文化

4.法律相談

取引先などをトラブルになった際に法律にもとづいた解決策を見出します。

・取引に関連する法律相談(下請法・個人情報保護法・建設法など)

・紛争時の交渉

・弁護士との相談

5.その他

その他、法務の業務として、

・法改正対応

→必要に応じて研修会を行ったり、経営のトップ(役員)に説明をして梶切りのサポートをする。

・法律の調査

→紛争時に過去事例や判例調査

・懲戒委員会

→会社によって人事部が行うこともあり、さまざま。規程違反を起こした社員の懲戒を定める。

などもあります。

法務の年間の動き

主な業務の年間の動きは以下のようになります。

・契約書審査は年中行われ、多い月は１人で１月30件。年に約300件～350件を一人で審査

・組織法務は、毎年3月決算の会社であれば、６月に株主総会が集中しているため、年明けから7月ごろまでが繁忙期で、また四半期ごとに株式の推移を管理する業務もアリ

・予防法務(主に勉強会)は、会社によってさまざまであるが、株主総会が落ち着いている8月～年内にかけて開催

・法務相談、その他の業務は発生ベースとなるため予想はあまりできない、そのため契約書審査業務の計画などを早めに進め、余裕を持たせられるように常に気を遣う

法務の1日のスケジュール

法務部は日々どのようなスケジュールで動いているのでしょうか。

法務部2名の1日のスケジュールを載せますので、参考にしてください。

1.Ａさん(在宅)

2.Bさん(出社)

法務部のスケジュールは各々に任せている業務や時期によっってかなり異なります。

まとめ：法務の仕事内容について理解できましたか

ここまで法務の仕事内容についてまとめてきました。

主な業務としては、契約書審査・組織法務・予防法務・法律相談になります。

実際の業務内容を見て、法務への印象が変わった方もいるかもしれません。

法務は企業が拡大・前進する上で欠かせない存在でであることがお分かりいただければ幸いです。