RPAを導入する企業は年々増加しています。
働き方改革の一環としてRPAを取り入れる企業が増えました。
特にこのコロナ禍で、リモートワークが進んだことも要因の1つです。
「うちの会社でもRPAを導入したい」と思っている人も多いでしょう。
そして「RPAはプログラミングのスキルや知識がなくても使える」ともよく聞きます。
これはRPAの成功例として、「ITの専門知識がない事務員もRPAを使って業務を改善した」と取り上げられるからでしょう。
果たして本当にそうでしょうか?
実はRPAの使い方によって、求められるプログラミングスキルの有無が変わってきます。
本記事では、どのような使い方をする場合にプログラミングスキルが必要なのかを詳しく解説します。
RAPにプラグラミングが必要な例・不要な例
まず、RPAの使い方にはパターンが2つあります。
- RPAのロボットを動かすだけの場合
- RPAのロボットを作る場合
RPAのロボットを動かすだけの場合
これは、事前に作られたRPAロボットを動かすだけの場合を想定しています。
ただ実行ボタンを押すだけのイメージです。
この場合は、特にプログラミングのスキルは必要ありません。
RPAはマウスや画面の操作を前提とした「GUI」を使うものが多いです。
よっていつも使うブラウザなどの操作と似ています。
ですので、プログラミングを知らない人でも使用することができます。
ただし、RPAツールが動かすパソコンやExcel、ブラウザなどの基礎知識は必要です。
といっても通常のデスクワークで使う程度の知識があれば問題ありません。
RPAロボットを作る場合
これは、RPAのロボットを一から組み立てる場合や、既存のロボットを修正する場合を想定しています。
この場合は、プログラミングスキルは必須です。
RPAはノーコードでできるとよく言われます。
確かに他のプログラミング言語のように自分の手でコードを書くことは必要ありません。
「GUI」の画面で、ロボットの動きをドラッグ&ドロップして作るイメージです。
ですが、そもそもの基本的なプログラミングの知識がなければ、どのようにロボットを組み立てればいいのかわかりません。
ではどのようなスキルが必要なのでしょうか?
後ほど詳しく解説します。
RPAに必要なプログラミングのスキルとは?
「そもそもプログラミングとは?」の概念や、用語など最小限の基礎知識を知っておく必要があります。
実際にプログラミング言語を習得する必要はありません。それにエンジニアの専門職ほどの知識はもちろんなくても大丈夫です。
ですが、プログラミングを行う考え方は身につけておきましょう。
といってもまず覚えておくことは以下の4つです。
- 変数
- フロー
- 分岐
- 繰り返し
例えば基本的なプログラミングの用語として「変数」があります。
RPAロボットを作るにはこの「変数」が必須です。
変数の概念自体、プログラミングを全く知らない初心者にはとっつきにくいでしょう。
ですがこれを知らなければRPAロボットを作ることはできません。
それから、RPAロボットを作るにはプログラミングの基礎知識である「フロー」を知っておくことも必要です。
そもそもフローとは「流れ」を意味します。
「業務フロー」と言うと、要するに業務の流れということです。
まずRPAロボットを作るためには、実際にどのような流れで業務を行っているかを洗い出しする必要があります。
ですが、単純にその業務フローをロボットにさせればうまくいくとも限りません。
その時に必要なのは、プログラミングにおける「フロー」の概念です。
プログラミングのフローでは、「繰り返し」や「分岐」を使います。
「繰り返し」は文字通り作業の繰り返しを行う命令です。
「分岐」は、条件によって行う作業を変える命令です。例えば「今日の日付なら処理する、そうでなければ処理しない」と条件によって行う処理を変えるということです。
その概念を理解した上で、ロボットにさせたい業務フローを洗い出しした上で、ロボットが最大限・効率よく実行できるようにフローを組み立て直します。
ここで使われる流れを表した図が「フローチャート」と呼ばれます。
GUIで動かすRPAツールであっても、実際にはフローチャートの流れを作っていくようなものが多いです。
プログラミング未経験者でもRPA開発は可能?
ツールにもよりますが、ある程度は可能でしょう。
ですがやはりプログラミングの考え方をつかんでおかないとロボット作成には苦労することになるでしょう。
プログラミング知識があったほうが圧倒的に楽です。
ツールによっては、スクールでの有料研修があります。
お金はかかりますが、社内の業務改善で得られるコストパフォーマンスが高いので、受講することを検討しても良いでしょう。
また独学であっても、ベンダーが情報を提供している事が多いのでそれを利用しましょう。
例えばNTT Date社のRPAツール「WinActor」は提供される情報が豊富です。
ベンダーのサイトに、疑問を質問できるフォーラムがあります。過去の質問履歴から有益な情報があります。
また、もし自分の疑問がしなければ質問するのも良いでしょう。
ベンダーなどからサンプルロボットが提供されていることもありますので、まずはそれを実行してみるのも良い勉強法といえます。
そしてどのような仕組みで作られているかを見ることで、自作できるきっかけになります。
それでも難しければ、RPAツールを提供するベンダーに開発やサポートを依頼することも一つの手段です。
もちろん費用はかかります。ですがITスキルのない社員が苦心して行う方が非効率な場合もあるでしょう。
RPAを導入した初期からある程度まではベンダーの力を借りて、プログラミングの概念などを理解できるようになってきたら自社で行うようにする、という方針で進めるのも良いでしょう。
もしあなたがRPAロボットを開発する立場になるのであれば、プログラミングの基本的なスキルはあったほうがいいです。
とはいえ、実際にRPAツールを触りながら学ぶことは可能ですので、未経験でもじっくり取り組んでみましょう。
まとめ:PRAにプログラミングスキルは必須ではないが、あるに越したことはない
ここまで、RPAとプラグラミングの必要性について説明してきました。
RPAのロボットを使う立場によって、プログラミングスキルが必要かどうかは異なります。
ただロボットを実行させるだけならプログラミングスキルは不要です。
RPAの開発を行う場合は、最低限のプログラミングの知識は持っておいた方が圧倒的に良いです。
もしRPAの導入が検討されているのであれば、どの社員にどのようなRPAの使い方をさせるのかを検討した上で取り組むのが成功への鍵となるでしょう。
RPAのご相談
RPAのご相談なら AUTORO | ロボの手を借りよう にご連絡ください!