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Webスクレイピングツールを徹底比較!特徴や選択のポイントを紹介。

スクレイピングツールを徹底比較!特徴や選択のポイントを紹介。

Webマーケティングのプロの皆様にとって、情報収集は極めて重要な作業です。このため、様々なツールを駆使して情報を収集していることでしょう。

情報は戦略策定や市場傾向の把握に欠かせないものですから、適切なツールの選定は非常に重要です。

Webマーケティングにおいて、Webスクレイピングツールはその一環として知られていますが、どのような特徴を持っているのかを知っておきたいという方も多いのではないでしょうか。

今回は、Webスクレイピングツールのメリット・デメリット、ツールの選定のポイント、そしておすすめのWebスクレイピングツールの特徴について詳しくご紹介します。

 

Webスクレイピングツールとは?

まず、Webスクレイピングツールについて簡単に確認しましょう。

Webスクレイピングとは、Web上の情報を特定の目的に合わせて収集し、その情報を加工して整理するプロセスを指します。

Webスクレイピングツールは、この作業を容易に行えるようにするためのツールです。

Webスクレイピングを通じて、膨大なデータの中から必要な情報を収集し、それを事業などで有効に活用することが可能です。

 

Webスクレイピングツールのメリット

Webスクレイピングツールの利用を検討するなら、どのようなメリットがあるのか知っておきたいところです。

  • APIで取得できない情報を得られる
  • 膨大なデータを活用することができる
  • 自動化による業務効率の向上

以上のメリットをそれぞれ確認して、導入を前向きに検討しましょう。

 

APIで取得できない情報を得られる

Webスクレイピングツールを使用することで、APIでは入手できない情報を取得することができます。

APIを利用する場合、ソフトウェアやアプリケーションの一部または全体の機能がサードパーティーに提供されますが、APIが提供する情報や機能はサービス提供者の許可を得る必要があります。
そのため、APIの利用には制約があり、取得可能な情報が制限されることがあります。

しかし、Webスクレイピングツールを用いる場合、APIと異なり、情報ソースを提供する企業から許可を受ける必要がありません。このため、詳細なデータを取得し、特定のニーズを満たすために利用することができます。

多くの情報を必要とする場合、Webスクレイピングツールは自社の要件を満たすのに非常に役立ちます。

 

膨大なデータを活用することができる

Webスクレイピングツールを活用することで、膨大なデータを有効活用することが可能です。

マーケティングや商品開発などの業務において、自社のデータを参考にすることは重要ですが、データの量や種類が制約されている場合、望む成果や分析結果を得るのが難しいことがあります。
しかし、Webスクレイピングツールを利用することで、外部からデータを収集する幅が広がります。これにより、顧客のニーズを的確に把握し、それに基づいて事業やサービスを展開する可能性が大幅に向上します。

データの収集と分析を通じて、自社の目標達成に向けてWebスクレイピングツールを適切に活用することができるでしょう。

 

自動化による業務効率の向上

Webスクレイピングツールを利用することで、業務を自動化し、データ収集や時間、手間を節約することができます。

データの情報収集作業が複雑で広範であるほど、それに費やす時間も増加し、担当者の労働負担も増える可能性があります。これにより、オーバーワークや残業の問題が浮上することもあります。労働環境が厳しくなると、従業員の離職率も上昇する可能性があり、企業の評判にも悪影響を及ぼすことが考えられます。

しかし、Webスクレイピングツールを導入することで、作業の一部を自動化することができ、従業員は他の重要な業務に集中することができるようになります。このような改善策を取り入れることで、企業の労働効率を向上させ、オーバーワークや残業の問題に対処できる可能性があります。

職場環境の改善を目的に導入してみるのもいいでしょう。

 

Webスクレイピングツールのデメリット

Webスクレイピングツールを利用するときは、どのようなデメリットがあるのか知っておくことも重要です。Webスクレイピングツールの利用には、以下のようなデメリットがあります。

  • 著作権の厳守
  • サイト側への負担
  • セキュリティリスク

デメリットを把握していないことによって、経営に支障が出る場合もあるので必ず確認しましょう。

 

著作権の厳守

Webスクレイピングツールを導入する際には、著作権を守ることが不可欠です。

著作権法は、私的な目的でのデータ複製や情報解析、また検索エンジンのための情報提供を認めています。しかし、ウェブサイトによっては、利用規約においてWebスクレイピングの禁止が明示されていることがありますので、これを確認することが重要です。

もし禁止事項に違反してWebスクレイピングを実施すると、法的な違反行為とみなされ、損害賠償の請求が行われる可能性があります。

Webスクレイピングを活用する際には、まずウェブサイト内の利用規約を熟読し、スクレイピングが許可されているか否かを確認しましょう。このステップを踏むことで、法的トラブルを未然に防ぐことができます。

 

サイト側への負担

Webスクレイピングツールを導入する際には、相手先の負担を過度に増やさないように十分に確認する必要があります。

WebスクレイピングツールはWebサイトへ多少アクセスするくらいであれば問題ありませんが、これを過度に行うと訪問先のサーバーに負担をかけ、システム障害の原因となることがあります。この結果、相手側のウェブサイトの適切な運営に支障をきたし、利用者に不便をかけることにもつながりかねません。

また、ウェブスクレイピングに過度なアクセスを行うことで、自社側も必要なデータを収集することが難しくなるかもしれません。したがって、アクセス回数には慎重に注意を払い、相手先のサーバーに不必要な負担をかけないよう心掛けましょう。このような配慮が、ウェブスクレイピングの実施において非常に重要です。

 

セキュリティリスクもある

Webスクレイピングツールを使用する際には、セキュリティについても確認が必要です。

Webスクレイピングツールは、ウェブサイトがIDやパスワードの入力を要求する場合、これらの情報を提供することで認証を得て、利用することができます。

しかし、入力したIDやパスワードは、サイト運営者によって不正な目的で悪用される可能性があるため、情報漏洩のリスクを考慮することが重要です。

特に個人情報を提供する場合には、サイトの運営元について十分な調査を行い、信頼性が高いと確信した場合のみ、その情報を提供するべきです。

Webスクレイピングツールは、情報収集の効率を高める優れたツールではありますが、慎重に扱い、セキュリティに対する意識を忘れないようにしましょう。

 

おすすめのWebスクレイピングツール5選比較

いくつかスクレピングツールを特徴を交えて、比較していきましょう。

  • Octoparse(オクトパス)
  • Parsehub
  • Sequentum
  • Dexi.io
  • Import.io

以上5つを順番に見ていきます。

ツール名 料金
Octoparse(オクトパス) フリー:無料

スタンダード:月額89ドル

プロフェッショナル:月額249ドル

エンタープライズ:問い合わせ

Parsehub Free:無料

Standard:月額189ドル

Professional:月額599ドル

ParseHub Plus:問い合わせ

Sequentum 年額27,500ドル
Dexi.io 問い合わせ
Import.io Starter:月額199ドル

Standard:月額599ドル

Advanced:月額1099ドル

Custom:問い合わせ

 

Octoparse(オクトパス)

オクトパス

【特徴】

Octoparse(オクトパス)は、数クリックでWebページを自動的に構造化されたデータに変換する、コーディング不要のWebスクレイピングツールです。

Yahooショッピングや楽天、マイナビ転職、X(旧Twitter)など数百のプリセット・テンプレートが提供されており、URLかキーワードを入力するだけで即座にデータを取得できます。データをクリックした瞬間に、AIがその位置を正しく定め、Webサイトを開いた後に、自動的にスクレイピングが始まります。

もちろん、テンプレート以外にも、取得するサイトやデータのカスタマイズも可能です。抽出したい情報を入力してデータをクリックすると、テキストやURL、画像、HTMLなどを全て抽出することができます。

他にも、ワークフローをカスタマイズするための、IPローテーション、CAPTCHA代行解決、プロキシ、無限スクロール、ドロップダウン、ホバー、AJAXローディングなど、多くの機能が備わっています。

IPローテーションは、常に更新されるIPプールのIPアドレスを、ランダムに複数のサーバーに分散し、同時に実行することによって、トラッキングやブロックのリスクを最小限に抑える機能です。通常、サイトは同じIPアドレスからの頻繁なリクエストを受けると、ブロックまたはトラッキングする可能性があるため、異なるIPアドレスでアクセスすることでこれを防ぎます。

またAPIを提供しており、さまざまな他システムとシームレスに連携できます。

競合情報調査や営業リストの抽出、また口コミ調査やコンテンツの研究などでの利用も検討してみてください。

【料金プラン】

無料トライアルあり

フリー スタンダード プロフェッショナル エンタープライズ
誰でも チーム向け 中規模の組織向け 大規模、複雑な組織向け
無料 月額89ドル 月額249ドル 問い合わせ
10タスク

ロカール抽出のみ

一回実行あたり最大1万レコード導出可能

抽出ページ数制限なし

端末台数制限なし

限定サポート

フリーのすべての機能

100タスク

クラウド抽出(6台同時利用)

IP自動ローテーション

ロカール加速

数百人気サイトのクローラーを提供する

プロキシサーバー

CAPTCHAバイパス

画像 & ファイルダウンロード

自動導出可能

スケジュールタスク

基本APIアクセス

標準サポート

スタンダードのすべての機能

250タスク

クラウド抽出(20台同時利用)

高度APIアクセス

クラウド自動バックアップ

優先サポート

タスクチェック & 1対1トレーニング(年間契約限定)

プロフェッショナルのすべての機能

750タスクとそれ以上

クラウド抽出(40台同時利用)

機能拡張可能

ウェブコンソール

チームコラボレーション(管理者1名、メンバー2名)

 

 

 

Parsehub

Parsehub

【特徴】

ParseHubでは、データの抽出にコードが要らず、必要なデータをクリックするだけの簡単操作でWebスクレイピングが可能です。専門的なスキルが無くても利用できます。

選択した何百ものWebページからデータを取得でき、独自のアルゴリズムによって検索し、何千ものリンクとキーワードを集めます。

フォームの検索やサイトへのログイン、無限スクロール、ポップアップなどを利用して、データをスクレイピングするよう簡単に指示できます。またIPローテーション機能も備わっており、ブロックされるリスクが軽減されます。

データはサーバーによって収集され、REST APIを使用し、抽出データをExcelとJSONでダウンロード、結果をGoogle SheetsとTableauにインポートできます。APIを提供しており、他アプリケーションとシームレスな連携が可能です。

また、優れたカスタマーサポートも魅力の一つです。

まずは無料で機能が自社に合っているのか確認してみてください。

 

【料金プラン】

Free Standard Professional ParseHub Plus
無料 月額189ドル 月額599ドル 問い合わせ
わずか40 分で200 ページのデータを取得

1 回の実行あたり200 ページ

5つの公共プロジェクト

限定的なサポート

データは14日間保持

わずか10 分で200 ページのデータを取得

実行ごとに10,000ページ

20のプライベートプロジェクト

標準サポート

データは14日間保持

画像とファイルを DropBox または S3 に保存する

IPローテーション

スケジュール設定

200 ページのデータを2 分以内に取得

実行ごとのページ数は無制限

120のプライベートプロジェクト

優先サポート

30日間のデータ保持

画像とファイルを DropBox または S3 に保存する

IPローテーション

スケジュール設定

ParseHub の専門家のデータ収集代行

優先サポート付きのプレミアム サービス

無料のデータエクスポートサンプル含む

ワンタイムスクレイピングプロジェクトと継続的なWebスクレイピング

専任のアカウントマネージャー

カスタムメイドの ParseHub 機能

 

 

 

Sequentum

Sequentun

【特徴】

Sequentumは、あらゆるプロセスを自動化し、95%のコードを削減できます。法令遵守を重視し、不適切なデータコンプライアンスに関連する罰金・制裁・訴訟を回避でき、業界、政府などからも信頼のあるWebスクレイピングツールです。

「ポイントアンドクリック」の低コード(ローコード)を用いて、プログラムやソフトウェアを作成し、運用し、設定することができるため、コーディングのスキルが不要で、直感的なクリック操作でスクレイピングできます。

データ収集インフラストラクチャの構築・維持は容易ではなく、費用もかかります。しかし、Sequentumでは、コストを抑えながらエンドツーエンド運用をリアルタイムで監視できるため、信頼性、拡張性という点でも安心できます。

 

【料金プラン】
年額27,500ドル

 

 

 

Dexi.io

Dexi.io

【特徴】

Dexi.ioは、任意のWebサイトを信頼性のあるデータソースに変換でき、特にデータの品質、一貫性、そして柔軟性とカスタマイズ性に優れたツールです。

単一のソリューションによりプロジェクト全体の構築と拡張を行うことができるため、仲介者なしで、ワンストップでデータ取得が可能です。

具体的には、価格とプロモーション、製品と可用性、顧客の感情、カテゴリの分析、場所ベースの分析、コンテンツとコンプライアンス、自動データキャプチャなどの機能があります。自動データキャプチャは、ロボットが人間の動きを模倣し、データの途切れやブロッキングを自動で排除できます。

また、強力なAPIとプロセス自動化ツールにより、開発者不要・コーディング不要で複雑なデータプロジェクトを実行できます。表記は英語ですが、直感的に操作できるので問題ないでしょう。

主にデジタルシェルフコンサルティング、広告代理店、マーケティング、旅行・ホスピタリティ、金融、オンライン小売、ブランド管理などの業界向けに提供されており、ソリューション設計やグローバルサポート、統合サポート、可視化と分析などで利用することもできます。

 

【料金プラン】
問い合わせ

 

 

 

Import.io

Import.io

【特徴】

Import.ioは、プログラミングやコーディングの基本知識がない人にも使いやすい、直感的な操作性のWebプラットフォームと、強力なAIを搭載したポイントアンドクリックのUIが特徴的なツールです。AIの自動提案を使用すると、URLからデータセットまでの手順を1クリックで実行できます。さらに、週次、日次、時間単位など予め設定されたスケジュールを設定し、スクレイピングを自動化できます。抽出したデータはJSON、CSV、またはGoogleシートに格納できます。

Import.ioを使えば、データ抽出において60%以上の時間を節約でき、さらに、抽出したデータを信頼性のあるものに変換できます。これによって、データ収集ではなく、データ分析により多くの時間を費やせるようになることが期待されます。

特徴的なこととして、専門家がデータを提供してライバルとの競争に有利になるためのサポート(マネージドサービス)を利用できます。自社のみで分析を行う必要がなく、より正確なデータから方向性を考えられます。

また、ユーザーインターフェースでできることはすべてAPIで実行でき、APIを使用して、データを他のアプリケーションやソフトウェアと連携できます。

 

【料金プラン】

無料トライアル(14日間)あり

Starter Standard Advanced Custom
月額199ドル 月額599ドル 月額1099ドル 問い合わせ
5,000 クエリ

ポイントアンドクリックのトレーニング

認証された抽出

インタラクティブな抽出

画像とファイルをダウンロードする

CSV、Excel、JSON出力

報告

電子メールとチケットのサポート

20,000 クエリ

Starterのすべての機能

スクリーンショットをキャプチャする

CSV、Excel、JSON出力

スクリーンショットをキャプチャする

プレミアム プロキシへのアクセス

APIアクセスとWebhook

電子メール、チケット、チャットによるサポート

50,000 クエリ

Standardのすべての機能

電子メール、チケット、チャット、電話によるサポート

カスタムクエリ数

Advancedのすべての機能

専任のアカウントマネージャー

データ品質 SLA

応答時間の SLA

 

 

 

Webスクレイピングツールの選び方のポイント2つ

データを抽出する方法として、Webスクレイピングの導入を考えてみることができますが、どのように選ぶべきなのか、しっかり以下のポイントを把握しておくことが重要です。

  • 収集するサイトの負担にならないよう心がける
  • コーディングの必要性の有無

どのような点を考えて選ぶべきなのか確認していきましょう。

 

収集するサイトの負担にならないよう心がける

Webスクレイピングツールは、人間がWeb行うデータの収集時間を短時間で行うことができます。

ただ、作業を自動化できるということは、それだけサーバーへの負担も大きくなります。

サーバーの負担が大きいとサイト側から認識されたなら、アクセス拒否などになる場合もあり、データ抽出ができなくなる場合もあります。

基本的に、Webスクレイピングツールは負担がかからないように工夫されていますが、度合いは利用するものによって違います。

自社環境でテストすることができれば、負担度合いを確認できるため、事前にチェックしておきましょう。

コーディングの必要性の有無

Webスクレイピングツールを使用する際に、コーディングの必要性を確認することは非常に重要です。

データドリブンの経営に移行する際、コーディングが不要なツールを利用すればスムーズに進めることができます。しかし、コーディングが必要な場合、Webスクレイピングを行うたびにエンジニアに依頼しなければならず、作業のスピードが低下する可能性があります。また、エンジニアに依頼することで費用もかかることが考えられます。

自社で全て行えるようにすることが大事なので、エンジニアで無くてもデータ抽出することができるのか、機能性をよく確認しましょう。

 

まとめ:Webスクレイピングツールを比較して、データを有効活用しよう!

Webスクレイピングツールを導入すると、データの収集を素早く行うことができ、分析などのスピードも速くなるため、作業を効率化できます。

ただ、Webスクレイピングツールは英語表記になっているサイトが多いので、詳しいことは問い合わせをして質問するようにしましょう。

また、Webスクレイピングツールは利用するときには注意点もあるため、それぞれのツールをよく確認して検討しましょう。

 

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