ひとつのプロジェクトや事業を進める際、複数の従業員が業務を分担しながら、協力足合っていく必要があります。
しかし、こうした業務(タスク)は、プロジェクトに携わる従業員が増えれば増えるほど煩雑になるため、何か工夫をすることが重要です。
プロジェクトを円滑に進めるのに、プロジェクトにおける各業務やその進捗状況を可視化できる、タスク管理ツールは必須になりつつあります。
タスク管理ツール導入によって進歩状況を可視化し、チームメンバーと共有すれば、生産性を高められるからです。
本記事では、タスク管理ツールの主な機能や導入メリットのほか、ツールを選ぶポイントを解説していきます。
そのうえで、おすすめなタスク管理ツールを5つピックアップして、比較・紹介します。
プロジェクトの円滑な進行を目指す企業担当者や、タスク管理ツールの導入を検討している人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
タスク管理ツールとは?
タスク管理ツールとは、タスクやToDoをリスト化して、進歩状況と併せて管理できるツールです。
個人に限らず、チーム全体で共有することで、パソコンやスマートフォンからリアルタイムでプロジェクトの状況を確認できます。
また、タスクの期限や担当者もそれぞれ設定できて、今までバラバラだったタスク管理をまとめて、プロジェクトをスムーズに進められるのが最大のメリットです。
タスク管理ツールには、タスクリストを進歩状況に応じてドラッグ&ドロップで管理するカンバン形式や、タスクリストをExcelに抽出して印刷できるなど、さまざまな種類があります。
タスク管理ツールの主な機能
タスク管理ツールに搭載されている機能はツールによってさまざまですが、ここでは主な機能を4つ紹介していきます。
ToDoリストの作成
ToDoリストでは、プロジェクトチーム全体や個人が行うべき業務(タスク)を一覧にすることができます。
一般的に、ひとつのプロジェクトでは数多くのタスクが複雑に絡み合い存在していますが、ToDoリストを作成することによってタスクを可視化できるようになります。
その結果、タスク同士の優先順位も明確になって、部下のマネジメントや業務管理もしやすくなることでしょう。
ガントチャートの作成
ガントチャートとは、各業務の進捗状況を俯瞰的に確認できる表です。
タスク管理ツールの多くにはガントチャートの作成機能が搭載されていて、プロジェクトチーム全体や個人に分担された業務の進捗状況を一目で把握できるようになります。
タスクの通知機能
タスクの通知機能では、各タスクの開始日時や締め切り日時を設定できます。
そして、この機能を使えば、こうした日時に通知を行うことができるようになります。
そのため、タスクの遂行を忘れてしまったり、遅れてしまったりといった事態を防げるはずです。
プロジェクトリーダーから新たなタスクが付与された場合に、担当者へその旨の通知を行えるツールも存在します。
チーム内での情報共有がスムーズになるメリットも期待できます。
チーム内での情報共有機能
タスク管理ツールのなかには、チーム内で資料の共有、チャットで情報共有を行う機能が搭載されています。
プロジェクトの進行に必要な情報共有が、タスク管理ツールひとつで完結すれば、業務効率化にもつながりそうです。
タスク管理ツールを導入するメリット
タスク管理ツールを導入することで、マネジメントの円滑化やメンバー同士の情報共有の活性化といったメリットを期待できます。
マネジメントを円滑に進められるようになる
タスク管理ツールを導入すると、プロジェクトにおける各タスクのスケジュールや進捗状況、担当者を一度に確認できるようになります。
また、ツールによっては、チームごとや個人ごとの進捗状況を数値やグラフで表示できることもあります。
こうした機能があれば、マネジメントも円滑に進められるようになり、生産性のアップを期待できます。
メンバー同士の情報共有がスムーズになる
タスク管理ツールのなかには、チャット機能や資料の共有機能が搭載されていることも少なくありません。
そのため、ほかのコミュニケーションツールを立ち上げることなく、タスク管理ツールだけでメンバー同士の情報共有を行えるようになります。
さらに、ツール上に資料をアップロードして、メンバー同士でコメントを共有することもできます。
こうした機能があれば、メンバー同士が離れた場所にいれば、まるで一堂に会しているかのような感覚で情報共有できることでしょう。
今後に生かすナレッジとして蓄積できる
タスク管理ツールに入力したタスク情報は、今後の業務に活かせるナレッジとして蓄積可能です。
同じような内容のプロジェクトが発生したとき、「どのような内容のタスクが必要なのか」「どの程度のスケジュール感で進めるべきか」といった点を把握できます。
そのため、プロジェクトの計画を立てる際の業務負担が減るメリットも期待できます。
タスク管理ツールを選ぶポイント
タスク管理ツールにはたくさんの数がリリースされており、選ぶのも迷ってしまうでしょう。
自社に最適なツールを選ぶためには、機能性や操作性、無料トライアル・サポートの充実度を気を付けることが重要です。
それでは、タスク管理ツールを選ぶポイント3つを紹介していきます。
自社に必要な機能を明確にする
タスク管理ツールは、開発企業によって、シンプルな機能性のものから多機能なものまでさまざまです。
最近ではタスク管理ツール業界での競争が激化していて、プロジェクト進行の分析も標準で備わっているようになりました。
しかし、余計な機能があっても使いこなせなければ意味がありません。
まずは、自社にとって必要な機能な何かを洗い出しましょう。
機能が豊富なツールほどコストも上がるため、よく考えて比較検討してください。
誰でも使いこなせる操作性
1番もったいないのは、導入しても使いこなせないケースです。
タスクやプロジェクトの表示形式はツールによって異なるので、選べる種類が豊富だと個人に合わせて変えることができます。
UIもシンプルで直感的に使用できるものにすれば、事前の社内教育も不要です。
また、社内で使用するツールが増えると管理も難しくなります。
既に導入しているツールと連携できるかどうかも確認しておくといいでしょう。
無料トライアルやサポートが充実しているか
タスク管理ツールは、実際に使ってみるまで、自社に適しているかわかりません。
実際にツールを導入してはじめて、露見してくる問題もあるでしょう。
基本的に初期費用や月額料金は支払うと戻ってこないため、フリープランや無料トライアルがあると安心です。
こうした無料プランをまずは従業員に使ってもらって、きちんと運用できると思えたツールのみ有料プランを検討するのがおすすめです。
また、導入や運用をサポートしてくれるどうかも重要です。
社内にシステムへ精通した人材がいない場合は特に、ツール開発会社側のサポートが充実していないと、業務が滞ってしまうおそれがあります。
特に、電話やチャットでのリアルタイムのサポートに対応してくれる会社は特におすすめです。
おすすめのタスク管理ツール比較!
膨大なタスク管理ツールのなかから、おすすめなツールを5つピックアップして比較・紹介していきます。
料金 | 連携ツール | 無料トライアル | |
Backlog | スタータープラン 2,640円(税込)/月 スタンダードプラン プレミアムプラン プラチナプラン |
Typetalk Cacoo Nulab Pass Microsoft Teams Slack ChatWork など |
あり (30日間) |
タスクワールド | フリー 無料 プレミアム 1200円/月 ビジネス 2050円/月 エンタープライズ 問い合わせ |
メール Googleカレンダー Outlookカレンダー |
あり (14日間) |
Wrike | 無料プラン Professional:1ユーザー9.8ドル/月 Business:1ユーザー24.8ドル/月 Marketing:問い合わせ Enterprise:問い合わせ |
Google Drive Dropbox Box,MSFT Office 365 OneDrive |
なし |
Group Task | フリー 無料 スタンダード 10円/日 プレミアム 8,500円/月 |
Googleカレンダー | 無料プランあり |
Trello | フリー 無料 スタンダード 5ドル/月 プレミアム 10ドル/月 エンタープライズ 17.5ドル/月 |
Gmail Microsoft Teams など194種類 |
あり |
backlog
1つ目は、backlogです。
・有料契約数10000件以上
・シンプルで直感的に使えるデザイン
・プロジェクト管理に必要な機能が充実
Backlogは、国内シェアナンバー1の実績を誇るタスク管理ツールです。
タスクの管理に加えて、グラフやガントチャートでプロジェクト進行を可視化させ、各担当者の作業量や期限を明確にしてくれます。
特に、直感的に使えるわかりやすいデザインで多数の課題を効率的に同時進行できると評判です。
導入している企業も多いため、社外との連携もスムーズにいくでしょう。
さらに、ユーザー課金制ではないのも大きなメリット。
利用人数はスタンダードプラン以上なら無制限、プロジェクト数も1番人気のプレミアムプラン以上なら無制限なので、コストも抑えられます。
タスクワールド
2つ目は、タスクワールドです。
・UIがとにかく使いやすい
・全タスクを視覚的にチームで共有できる
・アナリティクス機能やタイム測定でプロジェクトの進歩状況を管理できる
タスクワールドは世界中のメディアから高い評価を得ているタスク管理ツールです。
UIの使いやすさに定評があり、ほとんどの操作がドラッグ&ドロップのみで行えるため、導入後すぐに使いこなせるでしょう。
ガントチャートで全プロジェクトを一覧で管理できるほか、「タイム測定」でタスクにかかる時間を測定できるなど、さまざまな機能を備えています。
また、カレンダーとの連携や、リマインドメールも送れるのでタスクの抜け漏れも減らせるでしょう。
外部連携ツールが少ないという口コミがあるので、今後の改善が期待されます。
しかし、使いやすさはトップクラスなので、無料トライアルからはじめてみるのがおすすめです。
wrike
3つ目は、wrikeです。
・ビジネスに特化
・タスク管理の方法を3タイプから選べる
・導入は専門コンサルタントがサポート
世界中で2万社以上に導入されているWrikeは、ビジネスに特化したタスク管理ツールです。
Wrikeはカリフォルニアで2007年にリリースされ、世界中で15000社以上に導入されています。
7言語に対応しているので、グローバル企業は使いやすいでしょう。
プロジェクトやタスクを閲覧・管理する方法が非常に豊富で、素早く進歩状況をチェックできます。
特に部署やチーム、社外メンバーも関わるプロジェクトのタスク管理に向いており、さまざまな切り口で進歩管理ができると評判です。
専門知識があるコンサルタントがサポートしてくれるので、導入もスムーズでしょう。
コストが他のツールに比べてかかるため、無料プランから検討をはじめるのをおすすめします。
GroupTask
4つ目は、GroupTaskです。
・コストパフォーマンスが高い
・チームの進歩状況を視覚化
・シンプルなツールで使いやすい
Group Taskは、シンプルでありながら、ほかのタスク管理ツールと差別化を目指しています。
タスク管理に必要な機能がストレスなく利用できるように構成されているため、パソコンやスマホを普段から使っている方なら問題なく操作できるでしょう。
個人とチームそれぞれのタスク管理も簡単に切り替えでき、画面が見やすいため進歩状況もすぐ把握できます。
また、「仕事の見える化」機能によって、リアルタイムでメンバーの業務状況がわかるのも特徴です。
料金も安く、コストパフォーマンスが高いので、タスク管理を重視したいなら特におすすめです。
Trello
5つ目は、Trelloです。
・ユーザー数2000万人以上
・無料で全ての基本機能が利用できる
Trelloは、ユーザー数世界ナンバー1のタスク管理ツールです。
基本機能は全て無料で使えるのが大きな特徴で、コストパフォーマンスに優れています。
有料プランにすると、使える機能が増え、セキュリティが強化されるので、まずはフリープランで試してから検討するのがおすすめです。
ボードを利用する人数が無制限で、専用のchrome拡張機能が100個以上ありカスタマイズもできます。
機能面は現在も少しずつアップデートされているので、今後の成長にも期待できるでしょう。
シンプルな機能とコストパフォーマンスを追求するなら、必ず検討してほしいツールです。
まとめ:タスク管理ツールを比較し、合ったモノを選びましょう
ここまで、タスク管理ツールの基本知識、選ぶポイント、おすすめのシステムを紹介しました。
タスク管理ツールは機能や価格もさまざまなので、利用する人数や目的に合わせてしっかりと比較検討することが大切です。
全員が使いやすく、タスク進歩状況がひと目でわかるツールを選びましょう。
まずは本記事を参考に、無料トライアルからはじめるのがおすすめです。