- クリエイティブな業務以外の、単純作業の効率化
- 様々なツールを使用することにより、複雑化してしまう業務フローの簡潔化
- 社内全体での業務自動化へ成功し、月に750時間程度の削減
- RPAの浸透により、会社全体の業務効率化への文化醸成
よりクリエイティブな仕事へ集中できる環境を構築したかった
ー まずはリーピー様と、川口様ご自身についてお伺いできますでしょうか。
川口様:弊社は岐阜を拠点としておりまして、「地方の未来をおもしろくする」というビジョンの下、地方マーケットのみを対象に事業展開をしている企業です。
地方創生のために具体的に何をしていくのかというと、やはり地方での一番の課題は人手不足なんです。ですので、地域を盛り上げるイベントを企画したりという形ではなく、売上向上のお手伝いはもちろん、最近は採用部分で課題を抱えている企業様へWebマーケティング全体の支援をすることが増えています。今は、専門性の高いデジタルマーケティングをアウトソーシングで受ける、ある意味、企業様のWeb担当者としてまるっと請け負う形の事業が伸びています。
地方の企業様の雇用が生まれ、移住先としての選択やUターンの選択が増えるなど、地方が盛り上がるような状態になることを目指しています。
ー RPA導入にあたり、当時抱えていた課題感について教えてください。
川口様:弊社の事業が受託のビジネスになりますので、どうしても繰り返しの作業が発生してしまいます。例えば見積もりの作成やデータ転記、プロジェクト管理ツールの更新など、細々とした定型作業を自動化したいという想いがありました。
地方の人材不足というのは私たちも地方を拠点にしているため状況としては同じでしたので、定型作業で時間や工数を取られるのではなく、人がよりクリエイティブな仕事に集中できる環境を構築したいと考え、RPAの導入を検討しました。
ー RPA以外の手法や、ツールは検討されましたか?
川口様:RPA以外の手法は検討していませんでしたが、RPAツールの中で何を使うかは検討しました。
特にRPAの種類について、ローカルを含めて操作できるデスクトップ型のRPAにするか、クラウド型のRPAにするかは迷いました。導入当初はPowerPointなどを使用していたこともあり、ローカル環境も操作できるRPAの方が良いのではという意見もあったんです。ですが、地方企業へWebマーケティングの力で貢献したいと考えている以上、自分たちがITツールをどこよりも使いこなしていきたいと考えました。PowerPointはGoogleスライドへ移行することができますし、そういったことを鑑みた上で、クラウド型のRPAを導入しようと決断しました。
ー AUTOROを選んでいただいた理由はどんなところでしたか?
川口様:AUTOROを導入してから5年ほどになるのですが、当時の一般的なRPAのワークフロー作成画面は、初めて導入する側からすると非常にわかりづらく感じていました。
当時は弊社にもRPAを専任で扱ってくれる担当者を配置できる余裕はなかったので、私やマネージャーがある程度操作できるようなツールを選びたいと考えていたんです。その上で、AUTOROのUIは非常にわかりやすく導入しやすそうだと感じました。
また、他ツールとの連携が非常に簡単に行えるというのもメリットに感じました。やはり会社が大きくなっていく上で、使用ツールが変更になったり、新たに使うツールが増えたりするケースは多いと思うのですが、RPAを様々な業務の自動化へ使用したいと考えた時、他ツールへの連携がスムーズにできるというのは大事なポイントでした。
会社全体へのRPAの浸透により、全社員の業務効率化への意識がUP
ー AUTOROで自動化した業務について、具体的に教えてください。
川口様:実は、かなり多くの業務を自動化させているんです。最初は営業の業務がメインだったのですが、今ではAUTOROを使っていない部署は無いと思います。それだけ、社内全体で活用していますね。
細々としたものも含めるとお伝えしきれないほどに多くの業務を自動化させているのですが、例えば見積もりの作成については、スプレッドシートへの入力だけで見積書を作成するツール(board)から自動で発行できるようになっていたり、制作管理ツールの更新や変更もスプレッドシートへの入力だけで完結するようになっています。業務上どうしても様々なツールを使う必要はあるのですが、これを基本的にスプレッドシート起点で作成や更新ができるようにしました。
また、生成AIとAUTOROを連携させているので、問い合わせメールなどが届いた際にAIが会社名などの情報を自動で取得し、ざっくりとしたメールの下書きを書いてもらうというような使い方もしています。他にも日報の提出アラームや、有給取得している社員が誰なのかを自動でスケジュールツール(Googleカレンダー)へ登録するなど、本当に様々な業務で活用しています。
クリエイティブに関わる部分は減らさず単純作業と言われる箇所を自動化し、さらにクリエイティブの品質を上げることへ繋げるということを意識して使用していますね。
ー 導入後の効果としてはいかがでしょうか?
川口様:もちろん、これだけ様々な自動化ができているので、削減できた工数や時間は膨大です。ですが、単純な工数削減という観点だけではなく、社内での文化醸成が進んだという点が非常に大きな効果だと考えています。
社内での業務改善や業務効率化というのを進めようとすると、そういった視点で物事を進められる社員と、効率化できることに気がつけない社員と、どうしても分かれてしまうケースが多いと思うんです。ですが弊社の場合、RPAが社内に浸透すればするほど、”RPAを使わない”ということへ違和感を覚えるほどになってきました。何か単純作業が発生するたびに「これはRPA化しよう」と社員全員が発案してくれます。さらに、正社員だけではなく、アルバイトであっても積極的にRPAを活用しようとしてくれるので、こういった文化が確立されたというのは会社としても非常に大きな効果だったと思います。
ー 数字的な効果としてはどの程度ありましたか?
川口様:5年間の積み重ねということもありますが、本当に様々な業務を自動化できているので、通算で月に750時間程度の削減を実現できています。
やはり地方では簡単に人を増やしてカバーするということができないので、人がやる必要がない業務や複雑なマニュアルが必要な業務フローは、できる限り削減していきたいと考えています。その結果750時間もの削減へ成功していますが、人員数と考えると約5人分の仕事をAUTOROが担ってくれていることになりますね。
また、社内にRPAが浸透しているということもあり、全社員が業務効率化へ前向きに取り組んでくれているので、今でもどんどんRPA化する業務は増えています。今後も多くの業務を削減していきたいですね。
担当者を配置することで、RPAの浸透を早めることに成功
ー RPAの浸透がうまくいったと思われる要因などはありますか?
川口様:導入当初には配置できていなかったのですが、AUTOROをもっと活用していこうということで、社内で専任の担当者を配置できたことが大きいと思います。
弊社ではRPAの専任担当と生成AIの専任担当をそれぞれ配置しているのですが、やはり担当者を配置することができると非常に早く浸透すると感じます。業務効率化を専門に進めてくれる社員がいることで社内全体の業務改善への意識も高まりますし、この業務をRPA化したいと考えた際、ワークフローが完成するまでの時間が非常に早いんです。簡単なワークフローだと1〜2時間程度で作成してくれますね。
それだけAUTOROがわかりやすいUIだということなので、改めてAUTOROを選んでよかったと感じます。
業務効率化への投資は、想像以上に価値が出る
ー 最後に、検討中の企業の方へなにかメッセージをお願いします。
川口様:やはり、地方においての1番の課題は「人手不足」なんです。そして、この課題に関しては今後もますます広がっていく一方なのではないかと感じています。
もちろん、そういった課題に対して地方企業さんの力になるべく私たちも努力しているのですが、今後はこういった”社内の業務効率化”というのは人を採用するのと同じくらい必要なことだと思っています。業務効率化のための投資というのは、売り上げを上げる施策や人を採用するための投資と同等、もしくはそれ以上の価値が出てくるというのを、弊社でも実感できました。
人手不足に困っている企業であればあるほど、本業として関わる部分以外を自動化させることで、更に本来クライアントに提供するサービスの品質を上げることにも繋がると思うんです。
弊社の事業であれば、本業であるクリエイティブ部分に関わるところは自分たちでとことんこだわって質を高めていくため、限られたリソースをフルに活用できるよう、現在進行形で業務効率化を進めています。今後の会社のあり方を考えた時、RPAの活用はなくてはならないものだと感じますね。
ー ありがとうございました。
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