業務効率化へのお取り組みや反社チェック・与信業務におけるAUTOROの活用状況について株式会社ニューズピックスの蒲原様にお話を伺いました。
- 手作業による大量の転記が必要
- タスクの抜け漏れによるリスク
- 外注コストを節約したい
- 作業工数の削減
- 人的ミスの防止
- 業務効率化における社内コンセプトの実現
目次
Salesforceと他のツールを連携し、一連の業務を自動化
ー AUTOROをどのような業務にご活用いただいていますか?
蒲原さん:取引先の管理業務、具体的には反社チェックと与信業務に利用しています。 弊社は全社の基幹システムとしてSalesforceを利用しているため、Salesforceへ新規取引先が登録されたタイミングでAUTOROが自動で起動し、ブラウザ上での調査、Salesforceへ調査結果の書き込みを行うように設計されています。他にも、AUTOROを活用することで、Salesforceと他のクラウドツールを連携させながら一連の業務を自動化しています。
ー 当初、反社チェック・与信業務にどのような課題がありましたか?
蒲原さん:元々は取引先情報の管理は手動でスプレッドシートを運用していたのですが、どうしても手作業による転記作業が大量に発生してしまいました。しかし、弊社では事業の成長を見越した「あらゆる業務の効率化」を目指しているため、この点を何とかする必要がありました。
ー 貴社で業務の効率化を進めるにあたって、重要視されていることは何でしょうか?
蒲原さん:弊社ではスピード感を持って業務を進めることを重視しています。そのためには必要なタスクを最終的にすべて完了させられるのであれば、進め方について多少の前後は許容するといった、ある意味「性善説」に基づく考え方です。
しかし、この考え方には、人によっては必要なタスクを忘れてしまい、それが後になって判明する、というリスクが伴います。反社チェックや与信調査は、絶対に忘れてはいけない「どうしても必要な業務」ですから、このリスクは許容できません。また、「必要なタスクの抜け漏れがないか?」と毎回人が確認するためのコミュニケーションコストも見逃せません。
ー その他に反社チェック業務で課題に感じられていた点はありますか?
蒲原さん:反社チェックは新規取引時だけではなく、棚卸し(定期的な再確認)も必要です。月間数百件、年間にすると数千件の棚卸し作業が必要なところをこれまでは外注に出していたのですが、ここも自動化することで外注コストの節約につなげられないかと考えていました。
デスクトップ型より、圧倒的にクラウド型と相性がよかった
ー RPAによる自動化・効率化という方法をご検討された経緯について教えてください。
蒲原さん:反社チェック業務に限らず、全社規模であらゆる業務の効率化に取り組んでいるタイミングで、ちょうど「RPA」の存在感が高まってきているところだったので、弊社もRPAを使った業務効率化の検討をしていました。
ー 業務効率化を進めることで実現したかったことは何だったんでしょうか?
蒲原さん:よくある「RPAで○○時間削減しました。」という世界、あれは個人的にはあまり好きではないんです。減らすこと、効率化が最終目的ではなく、その先にある業務の品質向上を目指したいと考えています。
その当時から現在に至るまでの最大のテーマが「事業成長に応じて人が増えない組織を作る」ということです。これは人を減らすことではなく、どんどんビジネスは広がるけれども担当する人は増えない、ということです。
それを実現するためには、転記や手作業のない世界を先に作っておく事を考えました。そうしておくことで、事業のスケールに対して業務量が増えたとしても、増えた業務にかかる時間は一切増えないという「ゼロの衝撃」というコンセプトが実現されるのです。業務量の増加、ビジネスの広がりに応じて手間や人が増えない仕組みを作りたい。それを実現するためには、絶対にRPAが必要でした。
ー 他社製RPAも試されたそうですが、最終的にAUTOROをご選定いただいたのはなぜでしょうか?
蒲原さん:最初の頃はデスクトップ型、サーバー型を中心にいくつかのRPAツールを使って何度かトライしてみたのですが、なかなか上手くいきませんでした。RPAに対する期待値は高かったのですが、いざやってみたら思うように動いてくれない、ワークフローが組み立てられないなどトラブルの連続で…。期待の反動か、一気に幻滅してしまうような状況に陥りました。
そのような試行錯誤を繰り返しているタイミングで、信頼できるエンジニアの方から「このRPAツールはオススメだよ」と紹介してもらったのがAUTOROでした。
ー 実際にAUTOROを触っていただいて、他製品との違いはどこに感じていただけましたでしょうか?
蒲原さん:弊社ではSalesforceをはじめ、基幹システムをクラウド上で構築していくという方針が明確にありました。そのため、デスクトップ型のRPAも試してみたのですが、残念ながら弊社のビジネスには合わないことがわかりました。しかし、AUTOROはクラウド型だった点、特にGoogle Workspace(旧:G Suite)との親和性が圧倒的に高かったことを今でも覚えています。
また、それまでRPAに対しては、「システムに対して人の代わりに入出力するもの」「一方通行のやり取りしかできない」という先入観を持っていました。
しかし、AUTOROはシステムに入って処理し、データを取り出し、計算し、その結果をまた書き戻すといったやり取りができるんです。単なる入出力だけではなく、分岐や計算などの中間処理まで出来るということを知ったときには、「あ、そういう風に使うんだ!」という衝撃を受けました。 それがクラウド上、さらにGoogle Workspaceのスプレッドシートで出来るという点が大きくて、もう可能性しか感じませんでした。
それまで自分の中に持っていたRPAに対する知識と、実際にAUTOROを使っている方の使い方が全く異なっていたんです。そのギャップの大きさには本当に驚きましたし、これができるなら「自分たちのやりたいことが全部できる!」という確信を持てました。
ー 使いやすさという点ではいかがでしょうか?
蒲原さん:RPAに関しては、よく「ノンプログラミングで使える」という話がありますが、実際に利用する際にもそれを実感しています。Excelが使えれば、その中で例えば「0件以上の時」「100件以上の時」といった分岐ロジックを組むことができるため、難解なプログラミングを1から学ぶことなく、これまで培ってきたExcelのスキルがそのままRPAの世界で活かせるんです。
また、Excelのスキルをベースに話せるので、人に説明もしやすく、理解してもらいやすい、という効果もあります。 私自身、AUTOROをトライアルで使ってみたらすぐに「これは自分で使える!」という感覚を持てました。使い勝手もよかったし、自分たちのシステムにも合う。クイックにワークフローを組めるし、ちゃんと動くし、人に説明もできました。こうした体験を通じ、本格導入へ進めました。
取引上のリスクの回避や工数削減など様々な効果を発揮
ー AUTOROを実際にご導入されていかがでしたか?
蒲原さん:反社チェックや与信業務を自動化することで、人的ミスがなくなりました。業務上・取引上のリスクを回避できることはもちろん、「Salesforceに取引先がある」ことが、「反社チェックが完了している」ことを意味していたので、都度発生していた完了確認のコミュニケーションコストも排除することができました。
ー 業務自体の工数削減という観点ではいかがでしょうか。
蒲原さん:担当者は取引先を登録したら、Slackのメンションで通知される結果を確認すればそれで完了です。登録から完了までトータル2分くらいでしょうか。全てAUTOROが自動で行ってくれます。また、Slack通知を設定しているので該当情報があった際にすぐに気づくこともできます。
ー ご活用の中で、カスタマーサポートもご利用いただいていますよね。
蒲原さん:AUTOROのサポートの良さはシンプルに「速さ」だと思います。何か困ったことが起こった時にも、画面共有をして事象を見せないと伝わらないようなことはなく、チャットでやり取りしながら「こう書いたらよいですよ」「ここをこう変えてみてください」「動きました!」といったテンポですぐに問題が解決します。
また、「サポートする人・される人」という関係性ではなく、共に悩んで一緒に喜べる、「一緒に創り上げている」感覚でサポートしていただける点もありがたいです。同じ課題に向かって力を合わせてフラットに向き合っている感覚が持てて、お客様とCSという関係ではなく、「仲間」といったほうが自然な感じかもしれません。だからといって、ビジネス上の節度は保っていて、丁度良い距離感でサポートいただいています。
あまり難しく考えずに、まずはトライ!
ー 最後に今後の展望や、今後RPAによる業務自動化へ取り組まれる方に対してのメッセージをお願いします。
蒲原さん:人によって活用度合いが違うのですが、使える人はどんどん使ってほしいと思っています。これはRPAツールを広げることが目的ではなく、あくまで「業務改善」視点で効果を感じられるような人が増えてほしい、という視点です。とはいえ、「あまり難しく考えずにトライしてみよう!」とお伝えしたいですね。
例えば、基盤システムの入れ替え・統合といったタイミングがあったとすると、そこは業務プロセス見直しのチャンスで、自動化のチャンスかもしれません。弊社においても、今はまだ手が届いていないマーケティング系の業務にも使いたいですし、広告関連、採用関連などなど、まだまだやりたいことは山積みです!
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