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【比較検討シート付き】RPA比較・導入のポイントや事例などをご紹介

近年、業務を自動化できるツールとしてRPAに注目が集まっています。これからRPAの導入を検討されている方、導入したいけれど進め方や比較検討のポイントがわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、これから導入される担当者様にRPAの概要やメリット、導入例や導入のポイントをご紹介します。

RPAを比較・検討するなら知っておきたい特長

RPAとは「Robotic Process Automation」の略称です。人間が行うデジタルな業務プロセスを自動化するソフトウェアロボットのことで、仮想知的労働者とも言われています。

RPAが自動化できる業務は、パソコン上で完結するデジタルな業務の中でも、作業手順がルール化・マニュアル化されている定型の業務に限られます。また、複数のアプリケーションを跨ぐ作業や、同じ単純作業を何度も繰り返す作業は、RPAに任せることで大幅な生産性改善が見込めます。

通常、このような自動化には高いプログラミングスキルが必要ですが、近年のRPAはノンプログラミングあるいはごく簡単なプログラミングで自動化できるものも多く、エンジニア経験のない人でもRPAを活用することが可能です。

今RPAを導入すべき理由

日本ではRPA元年と呼ばれた2016年以降、RPAへの注目が高まっています。RPAへの注目がここまで高まったのには、2つの理由が考えられます。

1つ目は少子高齢化と人口減少による人手不足です。日本の人口は2011年から減少し続けており、人口比率も高齢化が進んでいます。これによる働き手不足を補う手段としてRPAの注目が高まっているのです。

2つ目は、働き方改革への動きです。前述の「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」に加え、「働く方々のニーズの多様化」などの課題に対応するため、国として投資やイノベーションによる生産性向上を支援しています。各企業もこのような状況を前に、生産性の低い業務を自動化・省力化するべくRPAを導入し始めているのです。

RPA導入のメリットとは?導入で何ができるようになる?

では、実際にRPAを導入したらどのようなメリットがあるのでしょうか? 実際にクラウド型RPA「AUTORO」を活用した例とともにご紹介します。

1. 人的・時間的コストを削減できる

長い時間や多数の人手が必要な業務をRPAで自動化すると、その分の時間や人件費といったコストを削減することができます。

例えば、営業のアタックリストの作成作業を自動化する場合を考えます。自社で営業マン自身がアタックリストを作成する場合、ターゲットを定めてリストを抽出する作業だけでも時間をとられてしまいます。それだけではなく、複数名が所属するチームで同じ商材を扱っている場合は、ひとつのお客様に複数の営業マンがアタックしてしまわないよう、重複を避ける調整も必要でしょう。

こういった作業をすべて自動化すると、作業時間を大幅に削減することができます。例え1回の業務が数時間だとしても、リストを作成する営業マンの人数や1人あたりのリスト作成回数を掛け合わせると、月間何十〜何百時間ものコスト削減ができます。その時間の分だけ、営業マンは自分の商談に集中することができます。

このような人的・時間的なコスト削減の効果は、例えひとつひとつの業務が小さくとも、積み重なると非常に大きなものになります。

2. 生産性の向上に繋がる

人手に依存していたらできなかった業務がRPAで実現することで、新しい成果を生み出すこともできます。

ECサイトの例で考えてみましょう。ECサイトの運営をするためには、閲覧状況や販売状況、プロモーションの投資対効果など常に最新のデータをもとにした仮説検証・意思決定が求められます。しかし、分析レポートの更新には手間と時間がかかり、毎朝のミーティング用資料には前日分の最新データが反映させることは事実上不可能でした。

RPAを導入すると、このようなレポートを毎日早朝に自動作成することができます。毎朝の会議では最新のデータをもとにした議論と意思決定ができるので、データに基づいた改善サイクルを確実に回すことができるのです。

人手だけでは実現しない新しい成果を産み出せるという点は、RPAを導入する非常に大きなメリットです。

3. 人的ミスの予防できる

単純作業を大量に繰り返すと人的ミスも起こりやすくなります。業務の性質によっては、そのようなミスが大きなトラブルに繋がる場合もあるでしょう。RPAであればミスを予防することができます。

あるメディアではアフィリエイトプログラムを利用するため、紹介したい商品ごとに広告種別に応じた自社用のカスタムリンクを取得し、記事中にリンクを貼っていく作業が大量に発生していました。作業自体はコピー&ペーストを繰り返す単純なものですが、大量かつ高頻度に紹介用のカスタムリンクを取得しなければならない上に、作業途中にコピペミスをしてURLを間違えてしまえば、報酬が発生しなかったりメディアとしての信用が傷ついたりするなどのトラブルにつながります。

この作業をすべてRPAに任せることで、ミスが起こる可能性を大幅に下げることができます。そして、担当者も本来やるべき記事のディレクションや商品選定といった企画やコミュニケーションに専念できるようになります。

RPAの導入は、生産性を向上させるだけでなく、リスク軽減のメリットにも繋がるのです。

各企業でのRPA導入・活用事例

RPAの必要性やメリットはわかっても、実際自社のどんな業務の自動化から着手すべきかわからない、という方も多いのではないでしょうか?

そんな方のために、実際にRPAを導入した4社の事例をご紹介します。

1. マーケティングにおけるRPA活用事例

インターネット広告代理店の株式会社フルスピードでは、サービス部門にRPAを導入しました。クライアント向けレポートの作成やアカウント別のKPI達成度の集計レポートなどを自動化することで、運用担当者のルーティンワークを巻き取り考えることに注力する時間を捻出しました。

2. コールセンターにおけるRPA活用事例

住生活関連の総合サービスを展開する株式会社アクトコールでは、コールセンターにRPAを導入しました。クライアントの電話を受け終わった後に発生する、記録を残して関係者へ連絡通知をする作業を自動化したのです。結果として、メールだけでも2000件に及ぶ業務を全て自動化することに成功しました。

3. バックオフィスにおけるRPA活用事例

お金にまつわる課題を解決するサービスを提供する株式会社マネーフォワードでは、経理部にRPAを導入しました。複数のデータポイントから情報を集めてきて判断をする」という作業がとても多い中、データのセットアップ業務にRPAを導入することで1回20分かかる作業も全て自動化し、人はより高付加価値の業務に専念できるようになりました。

4. RPA活用の全社展開事例

一部門にとどまらず、全社的にRPAの活用を広げることもできます。ビジネスSNSを展開するウォンテッドリー株式会社では、当初は契約業務自動化にRPAを導入しました。担当者自らが導入成果を全社に発表したことで、現在では他部署でも導入が広がっています。

RPA比較のポイントと導入の流れ

実際に自社でもRPAを導入したい場合、導入を成功させるためにはどのような手順が必要でしょうか?

導入の流れや、各社のツールを比較する場合の比較検討ポイントをご紹介します。

RPA新規導入の流れ

いきなりツールの検討に入る前に、まずどんな業務を自動化したいか、社内の調査をしてください。生産性向上が必要な業務があり、その業務を分解する中でロボットにやらせた方が効果が見込める場合にツールを検討してください。また、RPAツールを前提として考えず、前段階として「そもそもその業務は必要なのか?」といった棚卸しも必ず実施しましょう。

自動化したい業務を洗い出したら、それらについてどのような手順で行われているかを整理しましょう。業務の手順がマニュアル化できないものは、RPAでの自動化ができません。俗人的になっている業務などは、一度業務内容やアウトプットを標準化する必要があります。

自動化する業務と手順が決まったら、実際にその業務に向いているRPAの選定に入ります。各社RPAツールは無料版があったり、製品版の無料トライアルが利用できる場合が多いので、そうした機会を存分に生かしてください。

トライアルにおいても、実際のデータを使って、

  • 実際の業務量を実際の業務時間に組み込んだ時に望ましい結果が得られるか?
  • エラーが頻発しないか?
  • エラーがあったときの修正にかかる労力と時間は許容範囲か?

といった点を評価します。

スムーズに運用でき費用対効果の見込めるものを選び、本格的な導入を決定しましょう。

RPAの比較ポイント

最近では様々なRPAツールがあり、どれを導入すべきか判断に迷う方も多いことでしょう。そのような場合は、弊社が無料で提供している『RPAツール比較検討シート』を活用しながら、以下のような点に注目してみてください。

1. 目的・期待する効果

いきなりRPAツールの機能比較など詳細を見始める前に、改めてRPAツールを探している目的と期待する効果を確認しましょう。少しでも迷ったときには原点に立ち帰れるよう、書き出して机や壁に貼っておいてもよいかもしれません。それだけ目的・期待する効果は大切なものです。

2. 対象業務の範囲

自動化したい業務に関するシステムやデータが「社内限定」か、あるいはご利用中のSaaSも対象となるかどうか確認します。もしインターネット・ブラウザからアクセス不可能なシステムやファイルであれば、デスクトップ型ないしオンプレミス型を選択することになりますし、SaaSが対象であれば選択肢にクラウド型も候補に入ってきます。

3. 利用者のスキルレベル

RPAツールではマーケティング担当、広告運用担当、人事担当など非エンジニアの方が担当されている日常業務を自動化するケースが多いと思います。このとき注意したいのが、導入や運用保守にエンジニアがアサインできるかどうかという点です。

「ノンプログラミングで簡単便利に業務を自動化できる」という点がRPAツールのメリットではありますが、実際は期待するほど簡単ではないために結局使いこなせない…という話を聞くことがあります。利用者のスキルレベルにあったRPAツールかどうかという点は、あらかじめ念入りに確認しておいたほうがよいでしょう。

4. テレワーク・リモートワーク対応かどうか

最近ではテレワークへのニーズが急激に高まっています。従業員の方のご自宅やオフィスなど様々な場所からのリモートワークや、フリーランスの方と連携して業務を進めることが今後ますます増えてくるでしょう。全国に広がる複数拠点からの利用ニーズも考慮しておいたほうがよいかもしれません。本格展開時には様々な拠点からの利用が想定されるようであれば、RPAツール選定時にも考慮しておく必要があるでしょう。

5. 利用端末に制約はないか

各自が利用する業務用端末はWindowsかMacかあるいはそれ以外か、企業によって利用されているOSはまちまちです。世の中がどちらかだけであれば話は簡単なのですが、そんなわけにはいきません。RPAツールを利用したい端末についても、片方だけ考慮すればよいのか、両方で使える必要があるのか、事前の確認が必要です。

6. 導入費用、拡張費用、保守費用の詳細

ビジネスにとって費用対効果は重要です。

RPAツール導入においてはライセンス料金が大きいので一番気になりますが、それだけではなく、

  • ツール利用料金(ライセンス料金)
  • 導入時の初期設定費用
  • ライセンス数増加、ワークフロー増加時の加算費用
  • 導入後のシステム保守費用
  • 利用者の業務サポート費用

といった点についても、内容と合わせてあらかじめ確認しておく必要があります。

料金表の内容だけではなく、どこまで個別のケースに対応してくれるかという点についても併せて確認しておくとよいでしょう。

7. 拡張性(スケーラビリティ)は考慮されているか

RPAツールの活用が軌道に乗ってくると、利用範囲を拡大することになるかもしれません。また毎月25日から30日までの5日間だけいつもの10倍の処理能力がほしいなど、閑散期と繁忙期で必要なリソースを変動させる必要があるかもしれません。

拡張性(スケーラビリティ)の柔軟性や、対応可能な場合の必要な時間についても、あらかじめ確認をしておきましょう。

8. その他独自の特徴

各社RPAはそれぞれ得意分野や苦手な分野があり、活用可能な範囲も大きく違います。料金形態も定額や従量課金など異なりますので、比較軸・検討ポイントと貴社内での優先度を定めた上で情報収集し、定量・定性の両面から同じ比較軸で比較することが重要です。

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