SalesforceのAPI連携について解説!連携ツールや連携方法もご紹介

Salesforceは、ビジネスに欠かせない顧客管理ツールの一つであり、導入している企業も多いのではないでしょうか。単体でも様々なことができるSalesforceですが、API連携を使うことでさらにSalesforceを便利に活用することができます。本記事では、SalesforceのAPI連携について、基本的な解説からAPI連携の方法、連携できるツールまで、詳しくご紹介します。

API連携とは?

API連携とは、複数のシステム間でデータをやり取りする仕組みのことです。

身近で使われているAPI連携の例として、天気予報アプリが挙げられます。天気予報アプリは、気象庁のデータを集めてユーザーに天気予報をお知らせしています。こういったことが可能なのは、天気予報アプリと気象庁との間でAPI連携を利用したデータのやり取りが行われているからです。

その他にも身近な例として、通販サイトでのクレジットカード決済が挙げられます。これはクレジットカード会社と通販サイトの間で、クレジットカードの情報がやり取りされ決済処理が行われています。

そもそもAPIとは何?

API連携の”API”とは「アプリケーションプログラミングインターフェース」の略で、プログラム同士がデータをやり取りするための通信方法のようなものです。APIは、様々な種類があり、多くのWebサービスやアプリケーションで使用されています。例えば、ツイッターが提供しているツイッターAPIを使用することで、ツイートなどを含むツイッター上の情報を取得することができます。

SalesforceのAPI連携でできること

SalesforceをAPI連携させることで、Salesforceの利便性を高めることができます。具体的にどのようなことができるのか例を挙げてご説明します。

請求書の自動作成

Salesforceと会計システムをAPI連携させることで、Salesforce上の顧客情報を会計システムに反映させることができます。これにより例えばSalesforceに顧客情報を登録するだけで、会計システムで請求書を自動作成することができるようになります。

データの一元管理

すでに導入しているマーケティングツールや名刺管理ツールがあれば、SalesforceとAPI連携させることでSalesforce上でデータを一元管理することができます。これにより顧客情報の管理がしやすくなり、業務の効率を上げることができます。

BIツールのレポート作成

BIツールとは、企業の持つビックデータを分析・可視化するため、直感的にダッシュボードやレポート作成などができるビジネス支援ツールです。

SalesforceとBIツールを連携させれば、SalesforceのデータをBIツールに取り込んで分かりやすいグラフ付きのレポートを簡単に作成することができます。

SalesforceのAPI連携を使うには

SalesforceのAPI連携を使うには2通りの方法があります。

1.Salesforce APIを使う

Salesforceは11種類のAPIを提供しています。これらのAPIを使えば、Salesforceの外部連携や機能拡張が可能になります。

Salesforce API 一覧

Salesforce API特徴
REST API○SalesforceとWebサービスの連携に適している。
○外部アプリからSalesforceのデータを取得、更新できる。
○大規模なデータの扱いは苦手。
SOAP API○SalesforceとWebサービスの連携に適している。
○外部アプリからSalesforceのデータを取得、更新できる。
○外部のアプリからSalesforceのアクセス許可を管理できる。
Connect REST API○Salesforceと外部のデータベースやシステムを連携させるのに使われる。
○外部のデータベースにあるデータをSalesforce上で参照、更新できる。
Apex REST API○Salesforce上で自社システムに合わせてカスタマイズしたWebサービスを作成したい時に使われる。
○企業が異なるシステム間でデータを共有したり、業務を自動化したい用途で使用される。
Apex SOAP API○Salesforce上でSOAP(※通信プロトコルの一種)をベースとする自社システムに合わせてカスタマイズしたWebサービスを作成したい時に使われる。
○企業が異なるシステム間でデータを共有したり、業務を自動化したい用途で使用される。
Analytics REST API○Salesforce上のデータからレポートやダッシュボードを作成できる。
○外部アプリからSalesforceのデータを取得して、レポートやダッシュボードが作成できる。
○SalesforceのデータをCSVファイルとして出力できる。
ユーザインターフェース API○外部のアプリからSalesforceの機能を直接呼び出すことができる。
○Salesforceの問い合わせフォームを外部のウェブサイトに表示させられる。
Tooling API○Salesforceの開発者向けの機能を外部のアプリから利用できる。
○Salesforceのデバッグログを取得し、発生した問題を特定することができる。
Bulk API 2.0○Salesforce内の大量のデータを効率的に処理できる。
○Salesforce内の顧客情報を一括で登録、更新、削除できる。
メタデータ API○Salesforceのメタデータに関する情報を管理できる。
○Salesforceのカスタムオブジェクトの取得、更新ができる。
ストリーミング API○リアルタイムでSalesforce上の操作を監視できる。
○Salesforceに新しい顧客が登録された際に、通知を受け取れる。

参考サイト:

https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.integrate_what_is_api.htm&type=5

Salesforce API使用時のメリットとデメリット

Salesforce APIを使うには、SalesforceやAPIの専門知識、プログラミングスキルなどが必須です。そのため、Salesforce APIを使いこなすハードルはなかなか高いと言えるでしょう。しかしその一方、自社のシステムに合うようにSalesforceをカスタマイズできるので自由度は高いです。

2.連携可能なツールを使う

Salesforce APIやプログラミングの知識がなくても、Salesforceと連携できるツールを使えばSalesforceのAPI連携を使うことができます。Salesforceと連携可能なおすすめツールをご紹介します。

SalesforceとAPI連携できるツール

Slack

https://slack.com/intl/ja-jp

Slackは世界的に使われているビジネス用コミュニケーションツールです。

Salesforceと連携させることで、SlackからSalesforceのレコードの作成、更新ができたり、レコードに変更があった際にSlackに通知を出せるようになります。

関連リンク:

https://slack.com/intl/ja-jp/help/articles/227838227-Slack

freee会計

https://www.freee.co.jp/

freee会計はfreee株式会社が提供するクラウド型会計ツールです。

Salesforceの商談・商品のデータをfreee会計と連携させることで、freee会計での見積書・請求書が数クリックで作成できます。

また、freee会計は銀行口座データを自動で取得できるため入金状況をSalesforceに反映させることができ、営業担当が経理に確認する手間を削減できます。

関連リンク:

SalesforceとクラウドERP freeeの自動連携

tableau

https://www.tableau.com/ja-jp/why-tableau/what-is-tableau

tableauは世界的に使われているBIツールです。

Saleforceと連携させることで、Salesforce上のデータをtableauで可視化、分析することができます。

例えば、Salesforceの顧客情報、営業成績などをグラフやチャートで分かりやすくビジュアル化できます。

関連リンク:

Salesforce と Tableau の統合: データを活用して売上を拡大

Sansan

https://jp.sansan.com/

Sansanは電子で名刺を管理できる営業DXツールです。

Saleforceと連携させることで、Sansanでデータ化した名刺をSalesforceに自動反映させデータ入力や更新作業の手間を削減できます。

また、SansanがSalesforceに登録された顧客情報に、帝国バンクから取得した企業情報や人物に関する役職ランク、部署、職種カテゴリなど属性情報を自動で付与してくれるため、人物像が明確になり営業のアプローチがしやすくなります。

関連リンク:

Salesforce連携 – Sansan – 営業DXサービス

AUTORO

https://autoro.io/

AUTOROは当社が提供するパソコン上の業務を自動化するRPAツールです。

Salesforceと連携させることで、Salesforceに登録されている取引先名や企業URLなどのデータをAUTOROに渡し、AUTOROで作業を自動で実施、作業結果をSalesforceに反映させることが可能です。

例を挙げると、反社チェックでAUTOROがインターネット等で検索した顧客情報の調査結果をSalesforceに反映させます。

関連リンク:

AUTORO for Salesforce – クラウド型RPAでSaaSを接続 – オートロ株式会社 – AppExchange

まとめ

Salesforceは便利なツールですが、API連携を使って機能を拡張することでさらに便利にSalesforceを使いこなすことができます。SalesforceのAPI連携を使うには2つの方法があり、Salesforce APIはSalesforceの専門知識やプログラミングの知識が必須ですが、Salesforceと連携できる機能が標準で備わっているツールを使えば、手軽にAPI連携の機能を活用することができます。業務を効率化させるために、SalesforceのAPI連携を使ってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

Mori Chihiro
Mori Chihiro

2023年1月にオートロ入社。 主にイベントやセミナーの運営、web広告の運用を担当しながらマーケティングを勉強中。 趣味は映画鑑賞でたまに怖い映画を見るのが好きです。 東京育ちでお気に入りスポットは上野。