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【徹底解説】UWSCとは?自動化できる作業やメリット・デメリット

RPAに興味をお持ちの方なら、自動化についての情報をインターネットで検索している際、「UWSC」というキーワードを見かけた方も多いのではないでしょうか。UWSCもRPAと同様にパソコンの動作を自動的に行うものですが、両者にはそれぞれ異なる特徴があります。

今回はUWSCとは何か、UWSCで自動化できる業務やメリット、デメリット、またUWSCの使い方やRPAとUWSCとの違いについてUWSC解説します。

UWSCとは何か?

UWSCとはWindows上で動作するアプリケーションで、ユーザーが行うマウスやキーボードの操作をスクリプトに記録し、再現できるパソコン操作の自動化ツールです。

このほかにも、作成したプログラムに沿ってパソコンの操作を自動化することができ、RPAと同様の機能を持っています。

UWSCにはフリーソフト版とシェアウエア版の2種類があり、国内最大規模のオンラインソフトウエア流通サイト「ベクター」からダウンロードすることができます。以前は公式ホームページが存在していたのですが、現在は閉鎖されており2017年からはアプリケーションの更新も止まっています。ただし現在でもUWSCの愛用者は多く、情報は有志が運営するWebサイトから入手可能です。

UWSCで自動化できる作業

UWSCでは、具体的に以下のような作業を自動化することができます。

  • 決まった部分のコピー&ペースト
  • パソコンや各種ソフトの操作説明のファイル(ビデオのようなファイル)の作成
  • 特定の文字列を認識し、社内システムやWeb上のフォームに自動入力
  • 複数のWebサイトへアクセスし決まった情報を取得
  • SNSやブログへの自動投稿
  • ネットゲームの自動作業

UWSCは、上記のような単調作業や定型業務の自動化が可能です。パソコンの画面上でできる作業であれば自動化することができます。難しい業務ではプログラミングが必要になってくることもありますが、基本的にキーボードやマウスでの作業であれば簡単に自動化できます。

UWSCの使い方

次に、UWSCの基本的な使い方を簡単にご説明します。

.ツールのダウンロード

まずVectorからUWSCをダウンロードします。

UWSCはインストールが不要で、ダウンロードした圧縮ファイルを解凍するだけで使用することができます。解凍したファイルの中に「サンプル.uws」という動作サンプルのスクリプトファイルがあるのでダブルクリックで実行します。

.UWSCの動かし方

UWSCには、主に2つの動作方法があります。「録画と再生を利用する方法」と「スクリプトを編集する方法」です。

ここではプログラミングが不要な前者の方法を紹介します。

【録画と再生を利用する方法】

①「UWSC.exe」をダブルクリックして起動する

②「読込み」「保存」「再生」「記録」「設定」のボタンが表示されるので、右から2番目の記録ボタンを押して、Winodwsの動作を記録する

③保存ボタンを押し記録したマウスの動作をスクリプトファイルに書き出す④名前をつけて保存する

【スクリプトを編集する方法】

複雑な処理を自動化する場合に利用します。自分でスクリプトを自由に編集できるため、やりたい作業に合わせて柔軟に対応することができます。ただしスクリプトを編集するには、プログラミング言語をある程度習得している必要があるので、プログラマー向けの方法であるといえるでしょう。

UWSCのメリットとデメリット

UWSCを使うメリットとデメリットは以下の通りです。。

UWSCのメリット

無料で使うことができる

UWSCにはフリーソフト版(旧Free版)とシェアウエア版(旧Pro版)があり、基本的には無料で使うことができます。これがUWSCの一番の特徴です。フリーソフト版とシェアウエア版の違いは、開発用ツールの付属や機能が拡張されている点ですが、現在ベクターではシェアウエア版の入手ができなくなっています。ただし基本機能はフリーソフト版で十分使えるので、実質的には問題ないと思われます。

単純な動作であれば使い方が簡単。直感的に自動化できる

UWSCはプログラミングの知識がなくても、キーボードやマウスの動きを記録して、自動的に再現することができます。例えば、あるアプリケーションを立ち上げ、決まった場所の値をコピーし、別のアプリケーションの決まった場所にペーストするといった動作は、マウス操作とキーボード操作で完結します。つまり、その動作がパソコンの画面上で確認できる単純な動作であれば、実際の動作をそのまま登録できるため、プログラミングの知識は必要ありません。エンジニアでなくとも、ビデオで操作を録画することによって、直感的に自動化が実現できます。

UWSCのデメリット

Windows上でしか動作しない

UWSCは動作条件がWindows10、8、7、Vista、XPとなっていて他のOSでは動作させることができません。

・動作が複雑になるとプログラミング知識が必要

簡単な動作であればプログラミングの必要がなく使うことができますが、条件によって作業を分岐させるような場合はプログラミングの知識が必要になります。プログラミング言語はVBA(ビジュアルベーシック)に近く比較的単純なものですが、構築にはプログラマーの力を借りる必要があるでしょう。

・サポート体制がなく、動作保証もない

UWSCは先述のとおり公式ホームページが閉鎖され、サポートがない状態です。万が一、動作に不具合があったとしても、その内容について問い合わせることも改修の依頼をすることもできません。

・開発が止まっているため、バージョンアップがない

Windowsは定期的にアップデートしていますが、UWSCは開発が止まっているためOSのアップデートに対応できません。Windows10から11にOSをアップデートした場合、UWSCが動作しなくなる可能性もあります。

・セキュリティに不安あり

インターネットの世界では、日々あらゆるところでセキュリティ関連の脅威が発見されています。このため、各OSやアプリケーションは定期的にアップデートを行い脆弱性への対応をしていますが、UWSCは新しく発生する脅威に対応できません。UWSCのセキュリティ強度は、決して高いとはいえないでしょう。

UWSCとRPAの違い

一般的なRPAとUWSCには、どのような違いがあるのでしょうか?

まとめると以下の表の通りになります。

RPAとUWSCの比較表

・初期費用/ライセンス費用

UWSCにはフリーソフト版があり、これを使う限り費用は発生しません。一方でサービスの提供企業にもよりますが、通常RPAは初期費用とライセンス費用が発生します。

・動作環境
UWSCは対応可能なバージョンのWindowsでのみ動作します。一方で普及が進むクラウド型(SaaS)のRPAであれば、OSの制限はおおむねありません。

・プログラミング知識の要否
UWSCは使う機能によって、プログラムを組む必要があります。RPAはツールを使用する場合、プログラミングの知識なく使いこなすことができます。

・サポート体制
UWSCは有志によるFAQサイトで使用方法に関する質問などができますが、アプリケーションの改修・更新は期待できません。RPAは、リリースしている企業がサポート体制を用意していることがほとんどです。

・セキュリティ

UWSCはアップデートがないためコンピュータウイルスなどに対する安全性が高いとはいえません。RPAはシステムに脆弱性が見つかればその都度アップデートされることが多いため、セキュリティに対する不安は比較的小さいといえるでしょう。

RPAとUWSC、どちらを選べば良いか

それぞれの特徴から、どのような視点でRPAとUWSCを使い分けていけばよいのか選定のポイントをご紹介します。

・ユーザーの事業規模

UWSCは開発が中断されており、サポートや動作保証に期待が持てないことから、企業での使用、いわゆるプロユースには耐えないと考えた方がよいかもしれません。ただしパソコンの台数が少ない、使用を中止しても事業への影響が少ないなど、ユーザーの事業規模によっては選択肢になり得ます。趣味の作業や個人ユースであれば、UWSCは効率化の強い味方といえるでしょう。

・自動化したい範囲

自動化の対象がごく単純な動作であればUWSC、分岐の多いような複雑な自動化ならRPAが優位です。UWSCも複雑な自動化は可能ですが、プログラミングの専門知識が必要で、これはトラブルが発生したときに問題となります。プログラミングが必要でなくサポート体制のあるRPAは、トラブル時に強い自動化システムだといえます。

・オペレーション(運用)体制

UWSCは基本的にフリーウェアなので、プログラムを組む場合は社内のプログラマー、もしくはITに詳しい担当者を使うことになります。この場合、プログラムの内容を知っているのはプログラミングをした本人のみ、つまり属人的になる可能性があり、急な退職といったことがあると引き継ぎが困難となってしまうかもしれません。

一方、企業がリリースするRPAであれば、通常はサポート体制があります。社内にプログラマーが少ないのであればRPAを選択した方が安定的に運用が見込めます。。

・セキュリティ

アップデートのないUWSCは、先述のようにセキュリティに不安が残ります。重要データや個人データを扱うシステムを自動化するのであれば、RPAを選択するのが安全でしょう。

作業を自動化したいならRPAツール「AUTORO」がおすすめ

下記に当てはまる場合、RPAツールの利用をおすすめします。

  • 企業で自動化を検討している
  • セキュリティは重視したい
  • プログラミングせず自動化を実現したい
  • 自動化したい作業が複雑
  • システム部門だけでなく現場で使える自動化ツールが欲しい

自動化を検討しているものの、社内にプログラミングの知見がある人が少ない、あるいは自動化の仕組みを構築する工数を割けないといった課題を抱えている企業は少なくありません。これらの課題はRPAツールを導入することで解決します。

弊社で提供しているRPAツールの「AUTORO」(オートロ)はUWSCで自動化可能な作業はすべて網羅しています。またUWSCではプログラムを書かねば実現できないような複雑な処理も、ツールの基本設定だけで自動化できるので非エンジニアでも簡単に使用可能です。

AUTORO(オートロ)は、クラウド上の単純作業を爆速で自動化できるWeb Auto Robotです。100を超えるアクションを実装しており、幅広い定型業務を自動化することができます。また

【AUTOROで自動化できる作業】

  • Web上の情報収集
  • メールの送受信
  • ROAS(広告コストの回収率)の計算
  • 求人サイトの作業
  • 営業や広告のレポーティング業務
  • 受注データ管理
  • 勤怠システム管理
  • 反社チェック・与信業務
  • 経費管理
  • ECサイトの業務

……他にも実現したい業務に合わせてカスタマイズすることによって、さまざまな定型業務を自動化することが可能です。クラウド型の特長である、スケールのしやすさやメンテナンス不要の手軽さ、サーバの用意も必要ないため、導入費用を抑えつつ、導入後はすぐに利用できます。

「これって複雑な処理だけど自動化できる?」「月初・月末の作業のうち一部だけ切り出して自動化したい……」等、業務の自動化を検討している場合は是非お問い合わせください。

Web Auto Robotの「AUTORO」で業務自動化

AUTOROの製品紹介資料を無料でダウンロードいただけます。
製品の特徴や導入のメリット、ご活用事例などをご紹介しています。

この記事を書いた人

Chiho Suzuki
Chiho Suzuki

2021年にオートロへジョイン。マーケティング領域に幅広く携わり、戦略策定から各種施策の実行まで一気通貫で行っています。最近はゲームと釣りにハマっています。