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バックオフィス業務を効率化するには?効率化の方法やステップを解説

バックオフィス業務の内容は多岐にわたり、業務量が非常に多いことが特徴です。また、深刻な人手不足やデジタル化への対応の遅れといった課題を抱えています。そんなバックオフィス業務を効率的に、かつ正確にこなしていくにはどうしたらいいのでしょうか。

本記事では、バックオフィスが抱えている課題、業務を効率化するメリットや効率化する方法を解説しています。実際に効率化を実現した企業の事例もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

バックオフィス業務とは?

冒頭から「バックオフィス業務」とひとまとめでお話してきましたが、そもそも「バックオフィス業務」とはどのような業務を指すのでしょうか。バックオフィスとは、直接的に取引先の企業とは関わりのない、多部署を後方からサポートする業務全般のことを指します。そのため、何か1つの特定の業務というよりは複数の部署のさまざまな業務を担っているとイメージしてください。より具体的な業務内容とバックオフィスの重要性を以下で解説していきます。

具体的にどのような業務があるのか

具体的にバックオフィス業務には、経理、人事、法務、総務、庶務等があります。会社によって名称は異なる場合がありますが、どの業務も会社を運営していくにあたって必要不可欠です。各部署の業務内容は以下のようになっています。

  • 経理:請求書や領収書の処理、決算関連資料の作成
  • 財務:財務戦略の策定、予算管理、会社の資産運用業務
  • 人事:採用や配属、福利厚生の仕組み作りなどの業務
  • 法務:法律関連の問題対応や契約に関する業務
  • 総務:他の部門が扱わない幅広い業務
  • 庶務:電話応対や書類の整理などの業務

バックオフィスの重要性

多部署のサポートを担うため業務内容が多岐にわたるバックオフィス業務ですが、なぜ重要とされているのでしょうか。その理由は、企業が事業を円滑に進めていくために必要不可欠な業務だからです。バックオフィス業務は、社内の「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の経営資源を管理しています。これらをうまく活用することで事業を運営することができるのです。バックオフィス業務をなくしては企業が事業を進めること自体が難しくなるため、非常に重要な業務です。

バックオフィスの課題

バックオフィス業務には、多くの企業が抱えている共通の課題が存在します。ここでは代表的な5つの課題についてご説明します。

人手不足

まず1つ目に「慢性的な人手不足」が挙げられます。これは今の時代、バックオフィス業務に限る課題ではありませんが、中でもバックオフィス業務の人手不足は深刻です。その理由として、バックオフィス業務は営業部等とは異なり、直接会社の利益を生み出す部門ではないことから限られた人員・予算しか割り当てられないことが多くあります。さらにもう1つの原因として、繰り返しの業務が多いということです。多部署のサポートを担うとはいっても、基本的には反復の業務がメインになります。そのため、繰り返しの作業が苦手な人からすれば、バックオフィス業務を継続することはなかなか厳しいかもしれません。

業務の属人化

2つ目に「業務が属人化しやすい」点です。これはどういうことかというと、バックオフィス業務のような経理・財務等の仕事は基本的に専門的な知識が必要になります。そのため、ある業務をこなせるのは特定の誰かだけ、といった事態が起こりやすいのです。このように業務が属人化してしまうことによって、担当者が休暇を取った場合には他の人が業務を代替することができずに業務が滞ってしまいます。さらに、新人教育などの場面でも同様の事態が起きます。業務を教えられる人が数人しかいないため、業務の習得まで多大な時間がかかってしまいます。

他部署との連携

3つ目に「他部署との連携が多い」点です。これは冒頭から述べている通り、バックオフィス業務は多くの部署のサポート業務全般をになっています。そのため、連携する部署も多岐にわたるのは当然のことです。けれども、1つの部署内で連絡が完結すれば業務は滞ることなく円滑に進められますが、この複数の連携が必須になることで担当者との連絡が滞ったり、自分のタスクに集中できないといったケースも多く見受けられます。これはバックオフィス業務ならではの課題かもしれません。

デジタル化の遅れ

4つ目に「デジタル化の遅れ」が挙げられます。バックオフィス業務は、総じてデジタル化が遅れているのが現状です。例えば、業務マニュアルや社員の情報管理を紙面で行っている企業もまだまだ多いです。これらがデジタル化されていれば、PCからいつでもどこでも簡単に確認できる情報が、わざわざ会社に行き所定の場所でしか閲覧ができないため、業務の効率性が落ちてしまいます。また現物を持ち歩いたり持ち出したりすることで、書類の紛失や外部漏洩のリスクも上がります。

テレワークがしにくい

そして5つ目に「テレワークがしにくい」点です。上記のデジタル化の遅れと関連していますが、情報・マニュアル等の管理がデジタル化されていないことでテレワークがしにくくなります。上記でも触れましたが、紙の業務マニュアルや顧客情報を閲覧したりするためだけに出社しなければならないといったことなどが起こってしまいます。これでは社員の柔軟な働き方を阻害してしまうだけでなく、社員の定着や新規採用がしにくくなる恐れもあります。

バックオフィス効率化のメリット

バックオフィス業務を効率化することで上記の課題を改善することができます。本項では、効率化による代表的なメリットを4つご紹介します。

生産性の向上

まず1点目に生産性向上です。バックオフィス業務が効率化されるということは、同時に関連する他部署の業務も効率的に進められるということです。例えば、営業部をサポートする営業事務が今より効率的に業務をこなせた場合、その分営業部も早く仕事に取り掛かることができますし、バックオフィス業務で停滞していた業務も円滑に進めることができるようになります。他部署と密接に連携しているバックオフィス業務だからこそ、効率化することで社内全体の生産性向上の鍵を握っているといえるでしょう。

正確な業務

2点目は、より正確な業務ができる点です。バックオフィス業務が効率化されれば、ミスを未然に防ぐことができるのでより正確な情報に基づいて業務を行えます。例えば、経理や財務等で行う計算業務は1つ1つ人の手で行うより、ツール等を用いて自動で計算する方が正確です。また、データ入力業務でも同じことがいえます。1つのミスが大きなミスに繋がってしまうリスクがあるバックオフィスの業務こそ、効率化することで更なる正確性を追求することができます。

業務の属人化防止

3点目に業務の属人化を防ぐことができる点です。課題の項目でも言及したように、バックオフィス業務は属人化しやすいことが問題点として挙げられます。業務のシステム化やツールを導入しバックオフィス業務を効率化することで、属人化を防ぐことが可能になります。例えば、ツールを活用して業務のマニュアルを作成し社員全員に共有すれば、誰もがその業務をこなすことが可能です。このように、特定の誰かがいないからこの業務を進められない、といった事態を防ぐことができます。

BCP対策 

そして4点目にBCP対策ができる点です。BCP対策とは、企業が自然災害やテロ攻撃などの緊急事態の場合でも、事業資産の損害を最小限に抑え、事業の継続や早期復旧を可能とするための計画のことです。上記のデジタル化の部分と重複しますが、あらかじめバックオフィス業務をデジタル化し効率化させておけば、万が一の場合にも臨機応変に対応することが可能です。具体的には、非常時にも社員が出社しなくても業務を進められるため業務の停滞を防ぐことができます。

バックオフィス業務を効率化する方法

ここまで、バックオフィス業務を効率化するメリットについて解説してきました。それでは実際にバックオフィス業務を効率化するにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは代表的な4つの方法をご紹介します。特徴はそれぞれの方法で異なるため、自社の目的・課題に適した方法を選択してください。

  • クラウドサービス

バックオフィス業務を効率化する有効な方法としてクラウドサービスの活用があります。クラウドサービスは、インターネット経由で利用することができ、端末さえあればどこでも利用することが可能です。近年ではクラウドサービスが浸透してきているため、業務によって最適なサービスを選択することができます。例えば、バックオフィス業務全般を効率化できるサービスや、勤怠管理、労務管理、人材管理など特定の業務に限定して活用できるサービスなど業務内容に応じて活用することが可能です。このように、自社の目的やどの業務を効率化させたいのかを明確にしておくことで、業務効率化の効果をより実感できます。

  • RPA

次に、バックオフィス業務の中でも繰り返しのルーチン性の高い業務に関しては、RPA(Robotic Process Automation)を活用することをおすすめします。RPAはロボットが稼働するため、人の手で作業を行うよりも正確で効率的です。データ入力や簡易的な計算のような反復の業務であれば、あらかじめ作業手順を登録しておくことでロボットが自動で稼働してくれます。また24時間稼働することができるため、夜間に大量のデータを処理し、翌朝に続きの業務を社員がやるといった方法も非常に効率的です。

  • アウトソーシング

何か特定の業務を専門的な知識を持つ人にお願いしたい場合には、アウトソーシングの活用を検討しても良いかもしれません。業務委託として入ってもらう、派遣スタッフを雇用するといった方法が一般的です。専門的な方に委託するため業務は円滑に進みますが、デメリットとしてはその分の費用がかかる点と、社内の人材が育ちにくい点です。専門知識を自社社員に習得させることを目的に、自社社員と協力会社の人を一つのプロジェクトの人員として、業務を推進する方法が最も効果的かもしれません。

  • 業務マニュアルやFAQの整備

そして業務マニュアルやFAQの整備・見直しも1つの方法として挙げられます。マニュアルを理解できずにバックオフィスに問い合わせするというケースもあるので、まずはマニュアルだけで理解できるように整備をすれば、その確認の時間を削減できます。また現時点でマニュアルやFAQが紙面で管理されている場合は、今後長期的な視点で考えてデジタル化するとよいでしょう。

バックオフィス効率化を行うべきタイミング

ここまでバックオフィス業務を効率化する方法についてご紹介してきました。しかし、効率化を行うべきタイミングというのも存在します。ここではそのタイミングについてご紹介します。

体制変更

まず1つ目に「社内の体制が変更されるとき」がバックオフィスを効率化するべきタイミングと言えます。その理由として、これまでとは異なる制度が導入されたり、新たな事業を立ち上げるといった場合に従来と同様のやり方を貫き通していては、うまくいかないことも出てきます。そのため社内で何か体制や制度等が変更される際には、バックオフィス業務の見直しが必要になります。新たな制度や事業に適したバックオフィス業務の効率化を検討することが大切です。

職場環境の改善

2つ目に「職場環境が変更されるとき」も効率化を見直すべきタイミングです。企業活動に関する法律は他の法律と比べて高頻度で更新されていきます。そのため、更新された法律を把握できていないと、知らぬうちに法に反してしまうリスクもあります。したがって、法改正に適応して職場環境も改善しなければならないので、そのタイミングでバックオフィス業務の効率化も見直しましょう。

社員の増加

そして3つ目に「社員数が増えたとき」も効率化するべきタイミングです。例えば、企業規模の拡大や、それに伴う大幅な増員がなされた際にはバックオフィス業務の見直しが必要です。なぜなら、人数が多いからといって業務が円滑に進められるとは限らないからです。これまで順調に進んでいた業務も、人数が増えたことでかえってうまく回らないといったことも起こり得ます。そのため、社員が増えることをあらかじめ見越した上で、事前に業務フローの見直しをしましょう。

バックオフィス業務の効率化ツール導入までのステップ

バックオフィス業務の効率化ツールを導入する際に、以下のステップで進めるとより効果的です。ぜひ参考にしてみてください。

1. ワークフローの可視化

まずは自社のワークフロー全体を可視化しましょう。業務を可視化することで、無意識でやっているけれども実は重複している手順・そもそも不要なプロセス等を見つけることができます。まずは業務フロー全体を可視化することで、この後の自社の課題発見もより明確に見つけることができるでしょう。

2. 自社の課題の見直し

ワークフローを可視化したら、次に自社がどのような課題を抱えているのかを明確にしましょう。ここのステップで課題を明確にできなければ、目的・用途に適したツールを選ぶことができません。できるだけ具体的に、どの業務でどの部分を効率化したいのか。そのために必要な機能は何なのか。細かく定めておくことで、ツール選定時に楽になりますし自社に最適なツールを選択することができます。

3. ツールの特徴・機能の理解

自社の課題が明確にできたところで、ここでようやくツール探しです。その際に、ツールの特徴・機能を理解することが重要になってきます。ツールによって特徴・機能は大きく異なるため、自社が解決したい課題・効率化したい業務に最も適したツールを選択するためには、特徴や機能を理解することが重要です。

4. サポート体制を確認

ツールの特徴等をある程度理解できたら、次はツール導入後のサポート体制も忘れずに確認しておきましょう。高性能なツールだと、使い方などで疑問点が生まれることは多々あります。特にツールの導入時にはプロによる適切な助言を必要としている企業は多くあるため、サポート体制は軽視できません。ツールによってサポート体制は大きく異なるため、入念に確認しておきましょう。

バックオフィス業務を効率化するならAUTORO

AUTOROとは

弊社で提供しているRPAツールの「AUTORO」(オートロ)は、クラウド上の単純作業を爆速で自動化できるWeb Auto Robotです。100を超えるアクションを実装しており、幅広い定型業務を自動化することができます。

【AUTOROで自動化できる作業】

  • Web上の情報収集
  • メールの送受信
  • ROAS(広告コストの回収率)の計算
  • 求人サイトの作業
  • 営業や広告のレポーティング業務
  • 受注データ管理
  • 勤怠システム管理
  • 反社チェック・与信業務
  • 経費管理
  • ECサイトの業務

……他にも実現したい業務に合わせてカスタマイズすることによって、さまざまな定型業務を自動化することが可能です。クラウド型の特徴である、メンテナンス不要の手軽さ、サーバの用意も必要ないため、導入費用を抑えつつ、導入後はすぐに利用できます。

「これって複雑な処理だけど自動化できる?」「月初・月末の作業のうち一部だけ切り出して自動化したい……」等、業務の自動化を検討している場合は是非お問い合わせください。

「経理部門での人手不足をAUTOROで解決」

株式会社マネーフォワード様は、経理部門での慢性的な人手不足をAUTOROで解決しました。経理・営業・事業推進本部・クラウド会計開発の4部署で導入していただき、入社関連の手続きを一括で行ったり、経営判断の前工程であるデータのセットアップ作業を自動化しました。マネーフォワード様の場合、仕訳を作るだけでもSalesforceから20回は別のレポートを開き、それぞれダウンロードしたものを突合させるという業務が多くありました。そのため、ひとつ1分でこの作業を行えたとしてもセットアップ作業だけで20分はかかっていました。しかしAUTOROを導入したことによって、これらの業務をロボットで処理することが可能になり、空いた時間で社員は別の業務へ集中することができたという事例があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

本記事では、バックオフィス部門が抱えている課題やその解決方法、バックオフィス業務を効率化するメリットや導入までのステップについて解説しました。

自社のバックオフィス業務がどのような課題を抱えているかを理解し、アウトソーシングやRPAなど、最適な解決方法を模索することが大切です。バックオフィス業務を効率化し、会社全体の生産性向上を実現していきましょう。

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この記事を書いた人

Seki Kyoko
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