まずはじめに、kintone(キントーン)をご存じでしょうか。kintoneは、業務アプリを構築できるクラウドサービスです。様々な業界業種に対応することができ、組織の規模も問わず活用することができます。そんなkintoneの存在を知っていても、実際に何ができるのか、自社のどの業務に活用できるのか、イメージが湧かないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、kintoneでできること、具体的な活用例や導入するメリットを解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
kintoneとは?
kintoneとは、サイボウズ株式会社が提供しているクラウドサービスです。業界業種、チームの規模を問わずに活用することができます。プログラミング等の専門的な知識やスキルは不要で、様々な業務に応じて簡単にシステムを構築することができます。そのため、誰でも簡単に利用することが可能です。累計2万社以上、毎月500社以上に導入されています。
kintoneでできることは?
kintoneはあらゆる業種の仕事に対応できるとお話してきましたが、具体的にどのようなことができるのでしょうか。ここでは4つの項目にわけてご説明します。
- 情報の一元管理
- アプリ作成
- コミュニケーションツールとしての活用
- 機能拡張
情報の一元管理
まず1点目に「情報の一元管理」です。社内でそれぞれの部署が分散して情報やデータを保有していたとします。例えば、営業担当者が人事の方に聞きたい情報があった場合、その情報を持っているのは人事の方だけです。双方での連絡がスムーズに進まず滞ってしまえば、営業の方はその時に知りたい情報をすぐに確認することができません。しかし、kintoneがあればすぐに確認することができます。部署を問わず、社内全体で全てのデータを簡単に一元管理することが可能です。社内全体で情報共有が簡単にできるようになるためノウハウの共有、引き継ぎ事項なども円滑に実行することができます。さらに上記のように、すぐに確認したい情報があった場合にも、誰かの返答を待つ時間もなくなり、誰もが好きな時に確認することができます。またこれまではあちこちに分散していた情報やデータもkintoneがあれば綺麗に一元管理されます。
アプリ作成
2点目は「アプリ作成」です。アプリの構築というと、専門的なプログラミングの知識やスキルを持っていないと難しいと考える方が多いと思います。しかしkintoneなら、そういったスキルは不要です。「ドラッグ&ドロップ」だけで、誰もが簡単にアプリを作成することができます。実際にkintoneを使っていく中で、もっとこういう項目があればいいなどの気づきがあれば随時項目を加えたり、削除したりすることも可能です。このようにその都度柔軟に設定を変更できるため、自社の業務に最適な形を追求してアプリを構築することができます。
コミュニケーションツールとして活用
3点目は「コミュニケーションツールとしての活用」です。近年、リモートワークや授業のオンライン化が進んでいて、非常に便利ではありますが一方で「コミュニケーション不足」が課題として挙げられます。kintoneは「コミュニケーションの場」として活用することもできます。例えば、同時にいくつかの議題について話をしたい時に、同じスレッドで話を進めているといつの間にか1つの議題にしか触れられていなかったということが起こりうると思います。こういった場合にも、kintoneが役立ちます。議題ごとにコミュニケーションの場を整理できるため、全ての話を並行して進めることが可能です。さらに、指示やアドバイスなどの書き込みが誰でもできるため、関連する情報が分散せずに、1つのスレッドに集約されます。後から見返す際にも1箇所にまとまっているので非常にわかりやすいです。
機能拡張
そして4点目に「機能拡張」です。情報の一元管理やアプリ作成、コミュニケーションツールとしての活用とkintoneでできることは様々ですが、「機能拡張」することでさらに業務の幅を広げることが可能です。例えば、API連携やWebhookを利用すれば外部サービスとの連携をすることもできます。このような機能拡張の際にも、基本的にはプログラミングは不要なため、エンジニアや情報システムといった部署に頼ることなく、現場の担当者が自ら操作することができます。
kintoneの具体的な活用方法は?
では、具体的にはどんな業務で活用できるのか、いくつか例を挙げて紹介させていただきます。
顧客・案件管理
kintoneはSFA/CRMツールと同じように、顧客や案件のデータを集約し管理することができます。レポート機能やリマインド通知もあるため、対応漏れを防ぎつつ、kintone上だけで案件の進捗が確認可能です。また、SFAツールは営業部署のみで活用する場合が多いと思いますが、kintoneはあらゆる業務に活用できるため、全社的に導入する場合は部署問わず誰でも顧客・案件のデータをすぐに確認することができるといったメリットもあります。
ワークフロー
ワークフローシステムとして活用することも可能です。企業によっては、Excelやメール、ワークフローシステム等、申請フローがバラバラで管理が大変、対応漏れが発生してしまうといった課題もあります。そんな申請をkintoneに集約することで、対応漏れやミスの減らし、申請業務を効率化することができます。先ほどご紹介した通り、kintoneは独自のアプリを作成することができるため、経費精算や契約押印申請などさまざまな申請業務を自社独自のフォーマットにカスタマイズして活用でき、また過去の情報も一元管理することができます。
プロジェクト管理
Excelやメール、管理ツールなどバラバラに管理していたプロジェクトタスクもkintoneに集約することができます。社内はもちろん、協力会社や外部メンバーなど社外とのプロジェクトにも活用でき、いま、誰が、どのような対応をしているかすぐに確認することができます。また、kintoneはコミュニケーションツールとしても活用できるため、プロジェクトメンバー間のやりとりもkintone上で行えます。
kintoneでは難しいこと
ここまでkintoneでできることを4つにわけて解説してきました。一方で、そんな万能なkintoneでも実施困難な業務を2つご紹介します。
- 本格的な会計システムへの対応
- 大量のデータ管理
本格的な会計システムへの対応
kintoneはこれまで解説してきた通り、あらゆる業界業種の仕事に対応することができるため、裏を返せば専門的なサービスのような何か1つに特化した機能はありません。実際に複雑な関数を多く使用していたExcelファイルを読み込んだところ、うまくkintoneでは対応できないといった事例がありました。かなり複雑な関数を用いたデータを読み込みたい、活用したいといった場合には、kintoneの活用は少し難しいかもしれません。
大量のデータ管理
そして、大量のデータを管理できないという点も挙げられます。kintoneの利用可能なディスク容量は1ユーザー5GBです。そのため、kintone内で蓄積したいデータをある程度厳選して利用しなければ、制限がかかってしまうという恐れがあります。大要領のファイルを扱うことがあらかじめわかっている場合には、kintone内での管理ではなく、他のサービスの検討を視野に入れてみてもいいかもしれません。
kintoneを導入するメリット
前項を踏まえて「自分の属するチームはkintoneの導入が向いているかも!」と感じた方がいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方々に向けて、実際にkintoneを導入することでどのようなメリットがあるのかを解説します。
簡単にアプリを作成できる
まず1点目に簡単に「アプリ」を作成できる点です。「アプリ」とは、kintone内であらかじめ用意されているサンプルもありますが、自社の業務に合わせてドラッグ&ドロップで簡単に作成することができます。作成するのに何か特別な知識やスキルは不要で、難しい操作は一切ありません。例えば「日付」「チェックボックス」「添付ファイル」「計算」等のパーツが複数用意されているため、組み合わせは自由自在です。自社の業務に最適なアプリを誰もが簡単に作成できる点は、kintoneの最大のメリットです。
拡張機能で業務の幅が広がる
2点目に「拡張機能」を活用することで業務の幅がさらに広がる点です。アプリ作成だけでも自社の業務に適したアプリを用意することは十分に可能ですが、実際に活用していく中でもっとこういう機能があればいいのに、と感じることもあると思います。そういった場合、拡張機能を活用することで解決できます。kintoneでは、API連携やJavaScript等を用いたプラグインでkintoneの機能を拡張することができ、この拡張作業も基本的にはプログラミングは不要です。アプリ作成同様に簡単に実行することができます。業務の幅をさらに広がる上に、操作も簡単なのでこれもkintoneを導入するメリットの1つです。
充実したサポート体制
そして3点目に「充実したサポート体制」です。上記でも少し触れましたが、サポートをつけると別途料金がかかってしまうサービスが多くある中でも、kintoneはコースの中にすでにサポートが含まれています。そのため、サポートをつけることでさらに料金がかかることはありません。さらに「HDI-Japan」で三つ星最高評価を獲得しており、質問に対する迅速な対応等が評価されています。したがって導入後も安心して利用することができます。ツールの導入にあたり、サポート体制が充実しているかも重要なポイントです。
kintoneとの連携ができるAUTORO
ここまでkintoneについて詳しくご紹介してきました。そんなkintoneとの連携ができるAUTOROというRPAツールがあります。「kintone×AUTORO」で業務の幅をさらに広げることができます。本項では、実際にkintoneとAUTOROを連携した活用事例をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
AUTOROとは
「AUTORO」(オートロ)とは弊社で提供しているRPAツールです。「AUTORO」は、クラウド上の単純作業を爆速で自動化できるWeb Auto Robotで、100を超えるアクションを実装しており、幅広い定型業務を自動化することができます。
【AUTOROで自動化できる作業】
- Web上の情報収集
- メールの送受信
- ROAS(広告コストの回収率)の計算
- 求人サイトの作業
- 営業や広告のレポーティング業務
- 受注データ管理
- 勤怠システム管理
- 反社チェック・与信業務
- 経費管理
- ECサイトの業務
……他にも実現したい業務に合わせてカスタマイズすることによって、さまざまな定型業務を自動化することが可能です。
「kintone × AUTORO」活用事例
実際に「kintone × AUTORO」を活用した事例の1つとして「営業リスト作成の自動化」があります。AUTOROを活用して取得したい検索条件を設定し、求人サイトから自動で企業情報を収集します。この検索結果からリード情報を取得し、kintoneに自動登録したという事例があります。1つ1つ検索条件を設定して企業を探し、営業リストを作成するといった一連の流れを人の手で行うと非常に時間がかかります。けれどもAUTOROを活用し、自社が既に利用しているkintoneと連携することによって大幅な業務の効率化が実現します。
これは1つの事例ですが、こんな業務を自動化したいというご要望があれば、お気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、kintoneでできることや具体的な活用方法、導入するメリットについて解説しました。自社がkintoneの導入に向いているのか、ぜひ本記事を参考に考えてみてください。情報共有、コミュニケーションの活性化を目指すチームはぜひkintoneを導入してみてはいかがでしょうか。
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