kintoneのカスタマイズに興味がある方必見!今回はkintoneのカスタマイズの基礎から、注意点、学習方法などを詳しく解説します。kintoneのカスタマイズを通じて業務の効率化や生産性向上を目指す方はぜひ最後までご覧ください。
目次
kintoneカスタマイズとは
kintoneは、業務アプリケーションを簡単に作成できるクラウドサービスです。しかし標準機能だけでは対応しきれない業務要件もあります。そんな時に役立つのが「カスタマイズ」です。
kintoneカスタマイズは、標準機能では対応できない特定の業務プロセスに対応するための機能を追加したい場合や、使いやすさや視認性を向上させるために、画面のレイアウトやデザインを変更したい場合、データの入力や処理を自動化し、手作業を減らしたい場合など特定のニーズに応じて、アプリの動作や見た目を変更するための手法です。
kintoneカスタマイズの主な方法3種類
kintoneのカスタマイズには主に3つの方法があります。それぞれの方法には特徴があり、目的やスキルに応じて選ぶことができます。
- プラグイン
- 独自開発(JavaScript・CSS)
- 外部連携
それぞれの概要やできることを見ていきましょう。
なお、厳密にはkintoneカスタマイズとはJavaScriptやCSSを用いた独自開発のことを指しますが、一般的には単にkintoneの機能を独自のニーズに合わせて調整したり、新たに追加することを「カスタマイズ」と表現する場面が多く見られます。そのため今回もkintoneカスタマイズを広い意味で取り上げていることをご承知おきください。
プラグイン
プラグインは、kintoneの機能を簡単に拡張できるツールです。プログラミングの知識がなくても、プラグインをインストールするだけで新しい機能を追加できます。プラグインの導入は非常に簡単で、kintoneの管理画面からプラグインをアップロードし、適用するだけで完了します。
プラグインはkintoneの公式サイトやサードパーティから提供されており、現在までに200以上公開されています。特にサードパーティ製のプラグインは、より高度な機能を提供しており、痒いところに手が届く機能改善を可能にします。
kintoneの代表的なプラグインとしては例えば以下のようなものが挙げられます。
プリントクリエイター
機能:kintone上に登録している情報を簡単に帳票作成できるプラグイン。
利用シーン:取引先の住所や金額などの情報を帳票として出力したい場合。
詳細:プリントクリエイター
kViewer (ケイビューワー)
機能:データの視覚的な表現を可能にするプラグイン。
利用シーン:データをグラフやチャートで視覚化したい場合。
詳細:kViewer
独自ルックアップ画面プラグイン
機能:アプリ間連携の代表的な機能である「ルックアップ」を便利に使いやすくするプラグイン。
利用シーン:複数のアプリ間でデータを連携させたい場合。
詳細:独自ルックアップ画面プラグイン
また無料のプラグインも多数提供されているため、まずは試してみることをお勧めします。無料で使えるおすすめのkintoneプラグインは下記記事でご紹介しています。
独自開発(JavaScript・CSS)
プラグインでは対応できない細かなカスタマイズが必要な場合、JavaScriptやCSSを使った独自開発が有効です。これにより、より高度なカスタマイズが可能になります。ただし独自開発を行うためには、プログラミングの専門知識が必要になります。
JavaScriptやCSSを用いた独自開発では、例えば以下のようなkintoneの標準機能を超えた柔軟な対応ができるようになります。
データの自動処理
JavaScriptを使えば、特定の条件に基づいてデータを自動的に処理することができます。例えば、特定のフィールドに入力された値に応じて他のフィールドの値を自動的に更新したり、データのバリデーションを行ったりすることができます。
複雑な条件分岐
JavaScriptを利用することで、複雑な条件分岐を実装することができます。例えば、特定の条件が満たされた場合にのみ特定のアクションを実行する、といった高度なロジックを組み込むことが可能です。
画面のデザイン変更
CSSを使えば、kintoneの画面デザインを自由に変更することができます。例えば特定の条件で行の色を変えたり、入力フォームのレイアウトを変更したりすることができます。これにより、ユーザーが使いやすいインターフェースを作成することができます。
ユーザーインターフェースのカスタマイズ
JavaScriptとCSSを組み合わせることで、ユーザーインターフェースを大幅にカスタマイズすることができます。例えばドラッグ&ドロップでテーブルなどのデータを操作できるようにしたり、ポップアップウィンドウを表示して詳細情報を表示したりすることができます。
外部連携
kintoneは、kintone REST APIを活用し他のシステムと連携することで、さらに便利に使うことができます。外部連携を活用することで、kintoneのデータを他のシステムと共有したり、逆に他のシステムのデータをkintoneに取り込んだりすることができます。以下はkintone REST APIでできる外部連携の一例です。
ChatGPT | kintoneとChatGPTでAIチャットボット型FAQを構築する |
freee | 顧客情報を会計freeeに連携する |
Gmail | kintoneからGmailの送受信をする |
Googleスプレッドシート | kintone見積書アプリからGoogleスプレッドシートで帳票出力 |
LINE WORKS | LINE WORKSのトークをkintoneに保存する |
Microsoft Office | kintoneからOutlookメールの送受信をする |
Notion | Notionとkintoneのデータ同期 |
Slack | Slackからkintoneへレコード登録する |
SmartHR | SmartHRの従業員データをkintoneアプリに連携する- |
X(Twitter) | 承認されたらX(Twitter)に投稿する |
参考:外部連携Tips – cybozu developer network
kintoneカスタマイズの注意点
kintoneのカスタマイズを行う際には、いくつかの注意点があります。これらの注意点を理解し、適切に対応することで、カスタマイズの効果を最大限に引き出すことができます。
アップデートの影響
kintoneは定期的にアップデートが行われますが、これによりカスタマイズが動作しなくなる可能性があります。特にJavaScriptやCSSを使った独自開発やプラグインを利用している場合、アップデート後に動作確認を行い、必要に応じて修正を行う必要があります。
プラグインの競合
複数のプラグインを導入すると、まれに競合が発生することがあります。これは、プラグイン同士が同じタイミングで動作する際に、互いに干渉し合うためです。競合が発生した場合は、プラグインを一つずつ無効化して原因を特定し、適切な対策を講じる必要があります。
パフォーマンスへの影響
複雑なカスタマイズや大量のデータを扱う場合、kintoneのパフォーマンスに影響を与えることがあります。特に、JavaScriptを使ったカスタマイズでは、処理が重くなることがあるため、効率的なコードを書くことが重要です。また、定期的にパフォーマンスのモニタリングを行い、必要に応じて最適化を行うことが推奨されます。
セキュリティの確保
外部APIとの連携やJavaScriptを使ったカスタマイズを行う際には、セキュリティに十分注意する必要があります。特に、外部からのデータを取り込む場合は、データの検証やサニタイズを行い、不正なデータがシステムに影響を与えないようにすることが重要です。
メンテナンスの計画
カスタマイズを行った後も、定期的なメンテナンスが必要です。特に業務要件が変わった場合や新しい機能が追加された場合には、カスタマイズ内容を見直し、必要に応じて修正や追加を行うことが求められます。また、カスタマイズの内容をドキュメント化しておくことで、将来的なメンテナンスが容易になります。
プログラミングの知識の必要性
一部のカスタマイズは、プログラミングの知識がないと難しい場合があります。特にJavaScriptやCSSを使った高度なカスタマイズや、外部APIとの連携を行う際には高度なプログラミングスキルが求められる場合があります。
kintoneカスタマイズをするならRPA連携がおすすめ
kintoneのカスタマイズを行う際に、RPA(Robotic Process Automation)との連携を活用することで、プログラミングの知識がなくても簡単に業務改善ができます。RPAは、パソコン上の定型的な業務やデータ連携、システム連携などを自動化するためのツールです。kintoneとRPAを組み合わせることで、手作業の削減やエラーの防止が可能になります。
kintone × RPA連携でできること
kintoneとRPAを組み合わせて活用すると、具体的には以下のようなことが可能です。
データの自動入力
他のシステムから取得したデータを自動的にkintoneに入力することができます。例えば、ExcelファイルやCSVファイルからデータを読み取り、kintoneのフィールドに自動的に入力することで、手作業でのデータ入力が不要になります。
定期的なデータ更新
定期的にデータを更新するタスクを自動化することができます。例えば、毎日決まった時間に特定のデータを更新するような作業を自動化することで、業務の効率化が図れます。
レポートの自動生成
kintoneのデータを基に、定期的にレポートを自動生成することができます。RPAを使ってデータを集計し、レポートを作成・配信することで、報告業務の負担を軽減できます。
チャットの自動通知やメールの自動送信
特定の条件が満たされた場合に自動的にチャットやメールを自動で送信することができます。例えば、特定のフィールドが更新された際に通知メールを送る設定が可能です。これにより、重要な情報を見逃すことなく管理でき、コミュニケーションコストの削減も可能になります。
他のシステムとのデータ連携
kintoneと他のシステム間でデータを連携させることができます。例えばSalesforceやGoogleスプレッドシートのデータを自動で同期することで、データの一元管理が可能になります。
kintoneカスタマイズの学習方法
kintoneカスタマイズの学習方法をご紹介します。
cybozu developer networkを活用する
kintoneの開発者ユーザーコミュニティ、cybozu developer networkやセミナーに参加することで、他のユーザーと情報交換を行うことができます。具体的なカスタマイズの事例やトラブルシューティングの方法など、実践的な知識を得ることができます。また、コミュニティイベントや勉強会に参加することで、最新の情報や技術をキャッチアップすることができます。
kintoneの認定資格取得に向け勉強する
kintoneの認定資格を取得することで、kintoneの知識やスキルを公式に証明することができます。資格取得に向けた勉強を通じて、kintoneの機能やカスタマイズ方法を体系的に学ぶことができ、業務においても大いに役立ちます。
kintoneには、いくつかの認定資格があり、代表的なものとして「アプリデザインスペシャリスト」や「カスタマイズスペシャリスト」などがあります。
kintoneの認定資格を取得するためには、公式の教材を活用することが重要です。公式サイトでは、資格試験に向けた学習ガイドやサンプル問題が提供されています。これらの教材を活用して、試験範囲を効率的に学習しましょう。
kintoneカスタマイズをマスターしよう
kintoneのカスタマイズについてご紹介しました。カスタマイズを行う際には、アップデートの影響やプラグインの競合、パフォーマンスへの影響、セキュリティの確保、メンテナンスの計画、ユーザー教育など、多くの注意点があります。またプログラミングの知識が必要な場合もありますが、RPAとの連携を活用することで、複雑なプログラミング知識がなくても簡単に業務の自動化が可能です。
今回ご紹介したポイントを踏まえて、kintoneのカスタマイズを進めることで、業務の効率化や生産性向上を目指しましょう。
kintoneカスタマイズのRPA連携なら「AUTORO(オートロ)」がおすすめ
Web Auto RobotのAUTORO(オートロ)は、オートロ株式会社が提供する業務自動化のRPAツールです。ドラッグ&ドロップの直感的な操作によりノーコードで素早く業務自動化を実現できます。サポート品質No.1の受賞実績を誇る即レスのチャットサポートや、kintoneやSalesforceをはじめとするクラウドツールとのスムーズな連携性、デスクトップアプリの操作の自動化などが強みです。
kintone × AUTOROでできること
kintoneとAUTOROの連携で、具体的に以下のようなことができます。
- ボタン一つでデータ入力を自動化し、抜け漏れやヒューマンエラーを防止
- kintoneの標準機能では難しい、大量データのバッチ処理の効率化
- ワークフローシステムやメッセージアプリと連携させ、稟議・承認フローの一元管理やデータ更新情報を即時通知
- Excelテンプレートを活用したPDF書類の自動作成
- 反社チェック業務の自動化
kintoneとAUTOROを連携させることで、kintoneと外部システムとの連携を、AUTOROまたはkintoneを起点として自動で実行することが可能となります。
AUTOROはCRMやチャットツール、各種管理ツールなど様々なクラウドサービスとの連携実績があり、さらにAPIがないシステムの操作や、デスクトップアプリの操作も自動化できるため、kintoneのプラグインやiPaaSよりも広範囲の業務をカバーできます。
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