業務を効率化するツールとして代表的なRPA。RPAは単純作業を自動化してくれることで効率を上げ、コスト削減にも役に立ち人手不足にも対応することができます。
しかしRPAを上手に活用するには、注意点もしっかりと理解しておく必要があります。今回の記事では、RPA導入のメリットとデメリット、デメリットを回避する方法、RPAを活用して成果をあげた成功事例を紹介します。
ぜひRPA導入の参考にしてみてくださいね。
RPAを導入するメリット
業務の効率化
日々発生する単純作業をRPAで自動化することで、業務時間を大幅に削減できます。
これによって、従業員は単純作業よりも重要なお客様対応などの業務に集中できるようになります。
コストの削減
自動化することで、単純作業に割り当てられていた外注費用などを節約できます。
また少ない人数でも業務をこなせるようになるので、人的リソースの節約にもなります。
正確性の向上
RPAはソフトウェアロボットなので、人と違ってミスをせず正確な仕事を行います。
ミスによる損失ややり直しのリスクを減らせます。
従業員満足度の向上
単純作業は誰かがやらなければならない作業ですが、精神的に疲弊しやすく目にみえる効果も出にくいためやり甲斐も感じにくい作業です。
そんな作業を自動化することで、従業員はよりクリエイティブな仕事に専念できるようになり、モチベーションや職場の満足度が向上します。
RPAを導入するデメリット
コストがかかる
導入には初期費用がかかり、継続的な利用には数万〜数十万の月額費用がかかります。
またRPAによっては、RPA用の端末費用やサポート料金などもかかります。
判断が必要な高度な業務の自動化には向かない
RPAは判断が必要ないような繰り返し発生する単純作業を自動化するのは得意ですが、人の判断がいる高度な業務の自動化には向きません。
しかし最近ではAIと組み合わせることで、より高度な自動化も可能にするRPAも登場しています。
メンテナンスが必須
日本で流通しているRPAは、パソコンにインストールして利用するデスクトップ型が主流です。デスクトップ型はパソコンにインストールされている他のソフトウェアと同じように手動で更新を行う必要があり、メンテナンスに少し手間がかかります。
ただクラウド型のRPAの場合メンテナンスはベンダー側にお任せできるので、その必要はありません。
現場の理解がないと定着しない
これはRPAに限らずどのツールにも言えることですが、現場ではRPAの必要性がよく分からないまま上の判断だけでRPAツールを導入しようとすれば利用は定着しません。
結果的にRPAの利用を諦めてコストが無駄になってしまった…というケースは数多く存在します。
野良ロボットが生まれるリスク
野良ロボットとは、RPAのロボットが会社のルールや管理者の目の届かない所で、個人や部署内で勝手に使われている状態を指します。
例えば、ある部署が勝手にロボットを作って作業を自動化したとします。会社全体としてはそのロボットが何をしているのか把握できず、セキュリティのリスクに繋がるなどトラブルの原因になることがあります。
このためRPAは会社のルールの中でしっかり管理することが重要になってきます。
デメリットを回避する方法
コストの問題
自動化を検討する際には、まず現在実施されている単純作業にどれだけの時間が月に費やされているのかを計算しましょう。もし外注している作業があれば、その費用も合わせて考慮する必要があります。
また、RPAツールの月額使用料だけでは費用が安く見えることがありますが、実際には初期費用、サポート料金、追加オプション費用など全てを含めた総コストを計算することが肝心です。
先ほど計算した現状単純作業にかかっているコストよりも高額になるようであれば、他のRPAツールの利用を検討しましょう。
費用を抑える方法として、自社がIT導入補助金を利用できる条件に当てはまるかを確認するのをお勧めします。応募するには、中小企業や小規模事業者など、日本国内で法人登記されている企業であることや、事業場内の最低賃金が法律で定められた地域別最低賃金以上である等の条件があります。
補助金の種類や申請の重要ポイント、手続きの流れは以下のURLを参考にすると良いでしょう。
参考:https://www.it-hojo.jp/first-one/
現場への定着
RPAを現場に定着させるには、RPA導入のためのチームを作ることが大切です。
1人の担当者に一任するのではなく、複数人で管理できる体制を整えることで、属人化を防ぎ、RPAの継続的な管理と運用がしやすくなります。
また重要なポイントとして、社内で使われている既存のツールとRPAが連携可能かどうかを確認しておきましょう。連携が困難な場合、自動化を希望する業務が自動化できず結果的に利用が定着しません。
最も大切なことは、無料トライアルを活用してRPAツールのUIや使用感を事前に確認することです。多くのRPAツールでは無料トライアルが可能となっているため、実際に使用することで導入に失敗するリスクを減らせます。
野良ロボットの問題
RPAの導入前に企業内で明確なルールやガイドラインを定め、社員に周知を行うことで野良ロボットの発生を抑制することができます。
また適切に管理者権限の割り当てを行い、限られた人しかロボットを操作できないようにすることも大切です。
技術的なサポートとセキュリティを守るために、ひとつの部署だけにRPAの管理を任せるのではなく、社内のIT部門と協働でRPAの管理を行うのも良いでしょう。
RPAの活用事例
活用事例1:Salesforce連携により反社チェック業務を年間600時間削減!
ポート株式会社では、M&Aの拡大によって反社チェックの業務が増大し、対応に追いつかずヒューマンエラーなども発生する事態に陥っていました。
そこでRPAツールの導入を検討し、社内で使っているSalesforceとの連携がしやすいことからクラウド型RPAのAUTOROを採用しました。
その結果、反社チェックにおいて時間かかっていた調査の作業を自動化でき、担当者は地道な単純作業をしなくて済むようになりました。トータルに換算すると、年間600時間の業務削減を達成できました。
関連記事:https://autoro.io/case/port/
活用事例2:kintone連携で反社チェックを自動化!担当者0.5人分の工数を削減
株式会社アシロでは、月数百件の反社チェック業務を手作業で行っており、それによって生じる営業と総務間のコミュニケーションコストにも頭を悩ませていました。
そこで顧客管理システムのkintoneとの連携ができることから、AUTOROを導入し反社チェックを自動化。
自動化によって、営業担当者は総務にわざわざ依頼することなくkintone内のボタン一つで反社チェックを開始することができ、担当0.5人分の工数削減、リスクの優先順位付け、手作業よりも広範な情報収集ができるなどの様々なメリットが得られました。
この結果、日々の業務において大きな効率化を実現しています。
関連記事:https://autoro.io/case/asiro/
活用事例3:営業の非効率業務を自動化!1000時間以上もの工数削減を実現
jinjer株式会社では、営業チームが月に数百件を超えるリードの登録業務に追われており、ヒューマンエラーの発生と生産性の低下という課題を抱えていました。このリード登録には月に約100時間もの時間が割かれていました。
そこでAUTOROを導入することで、リード登録業務をはじめ、CSVファイルのダウンロードやGoogleスプレッドシートへの転記、メール送信などを自動化。これにより、大幅な工数削減に成功し、インサイドセールススタッフが顧客対応に集中できる時間を創出しました。
劇的な営業全体の効率化を実現し、ヒューマンエラーも削減することができました。
関連記事:https://autoro.io/case/jinjer/
まとめ
RPAの導入には、業務効率化やコスト削減など多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。RPAを導入したもののうまく活用できなかったということを避けるためにも、デメリットを踏まえた上でRPAが本当に社内で必要なのか、デメリットを避けるためにはどんな体制作りが必要なのかなどじっくり考えることが大切です。
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