生産性向上に役立つ、AI自動書き起こしツール「tl;dv」の始め方や使い方を解説します。この記事を読んで、オンライン会議自動化ツールの活用をマスターしましょう!
tl;dvとは?
tl;dv(Too Long; Didn’t View)とは、オンライン会議の録画・文字起こし・要約などが、無料かつ無制限で利用できるツールです。zoomやGoogle Meetにおける会議を効率化し、議事録作成などの自動化をサポートします。
tl;dvのよくある質問
tl;dvの読み方は?
「tl;dv」は、そのまま「ティーエルディーヴィー」と読みます。この名称は、”too long; didn’t view”の略で、「長すぎて、観てない」という意味が込められているようです。tl;dvの会議要約機能などと照らし合わせると、「いつものオンライン会議は長すぎて観てません」とも読み取れる、少し皮肉の効いた命名にも見えます。
元は、長い記事のコメントなどで使われるネットスラングで、「TD;DR(Too Long; Didn’t Read)」というものがあり、これは「(文章が)長すぎて読まなかったよ」と皮肉る使い方が多いようです。
ここから派生して、「これは(長すぎて読めない)忙しい人向けの要約です!」というニュアンスで、記事の冒頭で「TL;DR」と要約を記載するフォーマットが用いられることがありますが、あまり良い印象は持たれません。
無料で使える?
無料のプランがあり、こちらからアカウント登録をして誰でも無制限で利用できます。
日本語に対応してる?
tl;dvは日本語に対応しています(無料)。他30以上の言語を認識して、書き起こしが可能です。ただし操作画面は、現時点では英語のみの対応となっています。
どうやって使う?
現在は
- Google Meet(Google Chromeブラウザ専用)
- zoom(Mac・Windows)
に対応しています。
tl;dvの主な機能
tl;dvoの基本的な機能は以下の通りです。
- 会議の録画のライブラリ保存・フォルダ作成・共有
- 30以上の言語対応・話者検出機能付きの、全文自動書き起こし
- 音源からクリップして、特定の通話シーンを共有
- AI(ChatGPT)による会話の重要な部分の自動抽出・要約
- 会議中に議論されたトピックをAIで検索
- Notion、Google Docs、Slack、Salesforce、HubSpotなどとシームレスに連携
tl;dvのメリットとデメリット
tl;dvを活用することによって得られるメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
- 会議中にメモを取る必要がなくなる
- 議事録作成の時間短縮・工数削減ができる
- 聞き逃しの心配がなくなり、会議に集中できる
- 会議に参加する人員を削減できる
- 無制限で録画を保存・アカウント追加できる
- 録画の保存や再生、編集、共有などが1つのツールで完結する
デメリット
- 操作画面が日本語未対応
- Google Meetingとzoom以外は未対応
- リアルタイムで書き起こしを確認・編集できない(会議終了後に可能)
- キーワード登録ができないので、専門用語などの識別を調整できない
下記記事で紹介している、tl;dv以外の議事録自動作成ツールとの比較もおすすめです。
tl;dvの始め方(無料)
- こちら(https://tldv.io/app/login?returnUrl=https://tldv.io/app/pricing)からサインインする(Googleアカウントで登録可能)
- 職種と言語を選択する
- デモ動画が開いたら登録完了
- Google Meetで使用する場合:{こちら}から拡張機能をインストールする
zoomで使用する場合:{こちら}からアプリをダウンロードする
tl;dvの使い方
tl;dvの使い方は2種類です。
- Google Meet(Chromeブラウザ専用)
- zoom(Mac・Windows)
まずは、Chrome拡張機能またはzoom専用アプリをインストールしてください。
ここからは、
- tl;dvを使う手順
- メモ機能
- メール連携で記録を自動送信
- 録画の確認方法
を順番に解説していきます。
tl;dvを使う手順
- Google Meetまたはzoomで会議を開始する
画面上のtl;dvのボタンをクリックし、「Start recording」を選択する
tl;dvのロボットが「Meeting Note Taker」という名前で会議に参加してくる(参加リクエストが表示される)ので、承諾する- 自動書き起こしがスタートする
- そのまま会議を閉じるか、録画ボタンからレコードのみを停止し終了
画像引用元:https://youtu.be/lE_pXfIITpI
メモ機能
ワンクリックで録画が開始でき、録画中は画像のメモ機能が表示されます。ここからリアルタイムでメモをしたり、ハイライトを作成・編集・削除したりできるため、後から特定の情報を見つけやすくなります。
メール連携で記録を自動送信
メモの画面右上の「Auto-share」から、記録の送信設定が行えます。
上から、招待者全員、自分のチームのみ、自分のみから選択できます。チームで共有する場合と、自分だけで利用する場合で使い分けが可能です。
録画の確認方法
ブラウザのメニューバーより、拡張機能のマークから「View meeting recordings」を選択すると録画記録が確認できます。
任意の録画を選択し、録画の再生、録画内のメモ、AIが作成した議事録の確認・編集、フォルダ作成などが可能です。
引用:https://youtu.be/lE_pXfIITpI
録画中に作成したメモが左側、AIによる全文書き起こしが右側「Transcript(トランスクリプト)で確認できます。
これらの結果を、ワンクリックで、Notion、Google Docs、Slack、Salesforce、HubSpotに共有できます。ただし、録画や作成されたトランスクリプト(議事録)のダウンロードするためには、有料プランへの加入が必要です。
tl;dvの料金プラン
tl;dvの料金プランは以下の通りです。
フリープラン | プロプラン | 法人プラン |
無料 | 月額25$(年払いで20$) | 要問い合わせ |
Google Meet と Zoom の会議を無制限に録画 20 以上の言語での文字起こしと要約AIがワンクリックで会議の瞬間を要約 自動話者認識 Slackと電子メールの連携 無制限の無料会員追加など | 無料プランのすべての機能 完全に自動化された AIメモとタグ CRM*(Salesforce、HubSpotなど)連携 音声とビデオのアップロード録音とクリップを WordPress、Notion に埋め込み 録音、トランスクリプトなどのダウンロード チームフォルダーなど | プロプランのすべての機能 カスタム価格設定 カスタム請求書発行 専任のカスタマーサクセスマネージャーなど |
最新情報はtl;dvの公式サイトをご参照ください。
*CRM(Customer Relationship Management):顧客情報を一元的に管理し、顧客とのコミュニケーションを円滑に行うための顧客関係管理ツール・システム。
tl;dvの安全性は?
zoomなどのオンライン会議では、企業の機密情報や個人情報などを扱うため、情報漏洩や不正利用のリスクや、セキュリティの安全性を考慮しなければなりません。
tl;dvは、「ユーザーのデータを安全に保つことが最優先事項」とし、データの機密性、完全性、可用性の保護に常に取り組んでいます。データは暗号化され、GDPR*に準拠しているため、tl;dvの危険性は低いと考えられます。しかし、実際に利用するどうかは、自身で利用規約 、セキュリティへの取り組み 、プライバシーポリシーに目を通し、判断することをお勧めします。
*GDPR:2018年5月25日に施行された、EU域内の個人データ保護を規定する法。個人データやプライバシーの保護に関して、EUデータ保護指令(EU加盟国への法制化要請)よりも厳格に規定され、EU加盟国内に直接効力を持つ。GDPRに関するガイドラインや判例集はこちらから。
まとめ
今回は、自動書き起こしツールtl;dvをご紹介しました。高精度な書き起こしや要約機能は、商談や会議の議事録にとどまらず、採用面接やカスタマーサクセスなど、様々な場面で活躍するかもしれません。無料・無制限で利用できますので、業務自動化の第一歩として取り入れてみてはいかがでしょうか?
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録画開始時、tl;dvのロボットが突然参加してくると、他の参加者が驚いてしまうかもしれません。そのため、他の参加者には、事前に「会議に録画・書き起こしツールを利用する」ということを伝えておくようにしましょう。