コロナ禍やテレワークの普及、労働人口の減少により、企業にとって業務効率化は喫緊の課題となっています。業務効率化の代表的なツールとしてはRPAが挙げられますが、現状どれほど普及しているのか気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では、2024年最新のRPAの市場規模、シェア率、今後の予測を日本と世界でそれぞれ解説します。
日本のRPAの市場規模
矢野経済研究所による2020年12月の調査に基づくと、日本における2019年度の市場規模は約529億7,000万円と推計されています。
この数値は、前年度と比べて+ 56.7%と大幅な増加です。内訳を見てみると、RPAツール自体が約224億円で+65.9%の増加を遂げ、関連するサービスも約305億7,000万円に達しており、+50.6%の増加が見られます。
前向きな市場動向は、2020年以降も継続し右肩上がりのトレンドが予測されています。2023年には市場規模が1500億円を超えると言われており、RPAの導入はさらに拡大していくと見られています。
参考:https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2599
日本のRPAのシェア率
IDC Japanによる2018年の調査では、日本のRPAのシェア率は1位がWinactorのベンダーであるNTTデータ、2位がUiPath、3位がAxelute、Genest、EntreQueというRPA製品を持つ富士通、4位がAutomation Anywhere、5位がBlue Prismとなっています。
2位、4位、5位は外国のRPA製品ですが、1位と3位は国産のRPAであり国産RPAが日本では根強い人気があることが伺えます。
参考:https://www.publickey1.jp/blog/19/rpantt2uipath3blue_prismidc_japan_2018.html
世界のRPAの市場規模
カナダとインドにオフィスを構える調査会社Precedence Researchの分析によると、2023年における世界のRPA市場規模は56億3,000万米ドル(約8000億円)と推定されています。日本市場と同様に世界でもRPAの右肩上がりの成長が期待されており、今後さらなる拡大が見込まれています。
さらに2032年には、市場規模は545億7,000万米ドル(約7兆円)に到達すると予測されています。
特に注目すべきは、北米市場でのRPAの成長が著しく、2022年の収益シェアの約40%を占めています。
アメリカ市場においては、2023年には約39億4,000万米ドル(約5600億円)に達すると見込まれており、2032年にはなんと約378億7,000万米ドル(約5兆円)にまで成長すると予測されています。
これほどRPAの市場が拡大しているのは、新型コロナウイルスの流行によりコスト削減や業務の効率化の必要性がより高まったため後押しされたとの見方もあります。
RPAの市場の割合を地域別で見ると、急成長をしている北米市場が3割を占めている一方でアジア太平洋地域も4割を占めています。アジア太平洋地域では、製薬、ヘルスケア、IT、通信、小売、製造業界の動きが活発化しているためそれに伴いRPAの市場も拡大していると言われています。
参考:https://www.precedenceresearch.com/robotic-process-automation-market
世界のRPAのシェア率
IDCによると2020年における世界のRPAシェアは、1位がUiPath、2位がAutomation Anywhere、3位がBlue Prism、4位がWorkFusion、5位がWinactorのNTTデータとなっています。
約3割がその他となっていることから見ても、RPAのシェアは比較的分散していることが分かります。
参考:https://seekingalpha.com/article/4460498-uipath-rpa-market-leader-with-high-double-digit-growth
RPAの未来
先ほどから述べてきた通り、レポートではRPA市場が日本および世界で引き続き成長していくことが期待されています。
さらにAI技術と組み合わせることで単純作業よりも高度な自動化を可能にするRPAも現れ始め、RPAはまだまだ進化を続けていくと思われます。
RPAをまだ導入していない方でも、今から導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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