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RPAの資格にはどんなものがある?取得するメリットや勉強方法について紹介

近年、企業における業務効率化が重要な課題となっています。その中で、RPA(Robotic Process Automation)は、定型的な作業を自動化することで、人材不足や労働時間削減に貢献する技術として注目されています。
RPAの導入が進むにつれ、企業はRPAを活用できる人材を求めるようになってきました。そこで、RPAのスキルを証明する資格が重要になっています。

RPA資格の取得には、様々なメリットが存在します。この記事では、RPA資格の種類や取得するメリット、勉強方法など様々な点において解説していきます。
自分にあった資格を選んで、効率的な勉強方法でスキルアップを目指していきましょう!

RPAについて

まず、RPAそのものについて簡単に説明します。

RPAとは

RPAとは、「Robotic Process Automation」の略称で、日本語では「ロボティック・プロセス・オートメーション」と呼びます。これは、パソコン上で行う定型的な事務作業を自動化できるソフトウェア技術です。

具体的には、マウス操作やキーボード入力などの操作手順を記録し、それをソフトウェアロボットに実行させることで、人間の手を介さずに作業を自動化することができます。RPAが活用される業務のいくつかを下記にて紹介していきます。

  • データ入力: データの登録・更新やExcelの操作など。これにより、正確性が向上し、時間とリソースが節約されます。
  • 帳票作成: 請求書や報告書など書類の作成。これにより、人的ミスの可能性が低減し、生産性が向上します。
  • メール自動送信: 定型文によるメールの一斉送信。これにより、迅速かつ一貫性のあるコミュニケーションが可能です。
  • 情報収集: ウェブサイトの情報をスプレッドシートなどに転記する。これにより、大量のデータを素早く処理し、分析に役立てることができます。

RPAの導入メリットとしては、業務効率化やコスト削減、ヒューマンエラーの減少などが挙げられます。
RPAは、企業の業務効率化を推進する重要なツールとして、今後もますます注目されるでしょう。

RPAの資格の種類

このようにRPAの導入が進む中、企業はRPAを活用できる人材を求めるようになってきました。RPA資格は就職や転職活動において有利に働くことがありますが、現状、RPAの資格には国家資格などのようなものはありません。

しかし、RPAツールのベンダーが提供する資格がいくつかあります。これらの資格は、各ツールの機能や操作方法に関する知識やスキルを証明するものです。
この章では、代表的なベンダーの資格について解説していきます。

UiPath認定資格

UiPathは世界三大RPAツールの一つであり、UiPath認定資格は、UiPath製品の機能や操作方法に関する知識やスキルを証明するものです。

UiPath認定資格は、レベル別に2種類あります。

1.UiPath Certified Associate(UiRPA)

RPAの基礎知識とUiPath Studioの基本操作を習得したことを証明する資格です。この試験では、UiPath Studio、UiPath Robots、UiPath Orchestrator などの UiPath 製品を使用して、問題解決、業務分析、シンプルな自動化ソリューションの構築に関する知識とスキルを評価します。

試験内容:

  • RPA の基礎
  • UiPath Studio の概要
  • 変数と引数
  • クラシック セレクター
  • 制御フロー
  • データ操作
  • UiPath の自動化概念と、あらゆるテクニック
  • UiPath Orchestrator の概要

受験資格:特になし

2. UiPath Certified Advanced Developer(UiARD)

UiPath Studioを使いこなして、複雑な自動化ソリューションを設計・開発できるスキルを証明する資格です。
本試験認定者は、REFramework (Robotic Enterprise Framework) 上で複雑な RPA ソリューションを設計し、独立して開発するための、より深いレベルの知識とスキルを評価することを目的としています。上級 RPA デベロッパー・ソリューション アーキテクト、RPA アーキテクトなどの役割に相当する専門知識のレベルを表す資格です。

試験内容:

  • UiPath Studio
  • アクティビティと各種プロパティ設定方法
  • REFramework (Robotic Enterprise Framework)
  • クラシック セレクター
  • NET クラスとオブジェクト
  • メソッドの高度な活用方法
  • UiPath Orchestrator の活用

受験資格:UiPath Certified Associate の合格

その他

試験は日本語で受験できます。
試験はPearson VUEのテストセンターで受験する必要があります。
試験費用は、UiRPAが25,300円(税込)、UiARDが33,000円(税込)です。
各資格の詳細は、UiPath公式サイトの認定資格ページにて確認できます。

参考ページ:
RPAデベロッパーのための認定資格プログラム | UiPath
UiRPA試験記述書
UiARD試験記述書

Automation Anywhere 認定資格

Automation Anywhere認定資格は、Automation Anywhere製品の機能や操作方法に関する知識やスキルを証明するものです。Automation Anywhereとは米国のRPAツールであり、国内でも普及は拡大しています。
Automation Anywhere認定資格は、レベル別に3種類あります。

1.エッセンシャル RPA 認定

Automation Anywhere Enterpriseの基礎的な機能と操作方法に関する知識を評価するエントリーレベルの資格です。RPA開発を初めて学ぶ方や、RPAの基礎知識を習得したい方を対象としています。ビジネスの課題を解決する RPA 技術の価値や利用方法を説明する能力を検証します。

目標:

  • 自動化の過程における RPA 開発ライフサイクルの範囲とフェーズについて説明する
  • 自動化対象のビジネス プロセスを Discovery Bot で特定する方法について説明する
  • Automation 360 のさまざまなアクションとレコーダーを使用して、ビジネス プロセスの自動化に対応するソフトウェア Bot を作成する
  • Automation 360 を使用して例外処理用の Bot 内にレジリエンスを構築する方法について説明する
  • 再利用可能コードで Bot を作成して複数のビジネス機能に展開する
  • Bot で処理されたデータのビジネス インサイトをリアルタイムで表示するスマート ダッシュボードを作成する

※公式ページより引用

受験資格:特になし

2.アドバンスド RPA プロフェッショナル

Automation Anywhere Enterpriseを用いた自動化ソリューションの設計、開発、テストに関する知識とスキルを評価する資格です。Automation Anywhere Certified RPA Professionalの知識に加えて、Automation Anywhere Enterpriseの高度な機能や、自動化ソリューションの設計・開発・テストに関する知識が必要です。

目標:

  • Automation Anywhere の製品群について説明する
  • Automation 360 の各種機能について説明する
  • Automation 360 を使用してソフトウェア ロボット (Bot) を作成する方法を説明する
  • Automation 360 のアクション パッケージを使用して Bot を作成する方法を説明する
  • レジリエントな Bot の作成方法を説明する
  • 現実のビジネス上の問題に対して自動化がどのようなソリューションを提供できるかを説明する

※公式ページより引用

受験資格:RPA プロフェッショナル認定 の合格

3.マスター RPA プロフェッショナル

Automation Anywhere Enterpriseを用いた大規模な自動化ソリューションの設計、アーキテクチャ、デプロイに関する知識とスキルを評価するエキスパートレベルの資格です。Automation Anywhere Certified RPA Developerの知識に加えて、大規模な自動化ソリューションの設計・アーキテクチャ・デプロイに関する知識が必要です。

目標:

  • さまざまなパッケージ アクションを使用して Bot を作成する
  • 適切な変数型を使用して各種データを処理する
  • レジリエントでスケーラブルな Bot を高い熟練度で作成する
  • プロセスを自動化する
  • Excel の基本操作と高度な操作を使用する
  • 無人メールボックスでメールを送受信する
  • 外部スクリプトを使用する Bot を作成して Automation 360 の機能を拡張する
  • 機密情報を安全に取り扱うための資格情報コンテナおよびロッカーの使用方法をデモで示す

受験資格:アドバンスド RPA プロフェッショナル の合格

その他

試験は日本語で受験できます。
試験はPearson VUEのテストセンターで受験する必要があります。
試験費用は、レベル1が25,300円(税込)、レベル2が33,000円(税込)、レベル3が44,000円(税込)です。
各資格の詳細は、Automation Anywhere公式サイトの認定資格ページにて確認できます。

参考ページ:
RPA プロフェッショナル認定証 | Automation Anywhere University

WinActor 認定資格

WinActor認定資格は、WinActor製品の機能や操作方法に関する知識やスキルを証明するものです。WinActorとはNTTグループが提供するRPAツールであり、国内でNo.1のシェアを誇ります。
現在WinActorの認定資格は、レベル別に2種類あります。

1.RPA技術者検定 アソシエイト

「アソシエイト」は、「WinActor」の初心者向け基礎的な内容を学ぶことができる資格試験です。問題の出題形式はすべて選択式であり、「エキスパート」とは異なり実技試験はありません。
「アソシエイト」の資格取得は、「WinActor」の活用に関する一定水準以上の知識を身に付けていることを証明するものです。実際の業務で「WinActor」を活用し、業務効率化を推進しているビジネスパーソンにとっては、この資格取得が推奨されます。

出題範囲:

  • WinActorの概要(10問)
  • WinActorの機能に関する知識(20問)
  • WinActorのシナリオに関する知識(20問)

受験資格:特になし

2.RPA技術者検定 エキスパート

「エキスパート」資格は「アソシエイト」よりも専門的で実践的な知識を問われます。「アソシエイト」を取得した後、「エキスパート」を目指すことも良いでしょうし、スキルに自信がある場合は直接「エキスパート」に挑戦することもできます。実技試験があるため、実際にRPAツールを操作した経験がある人は有利です。
「エキスパート」資格を取得することで、RPA導入を主導できる能力を客観的に示すことができます。

出題範囲:

  • 簡易マニュアル
  • 操作マニュアル
    出題範囲外(JPath取得/DB連携/輪郭マッチング/コマンド実行/正規表現/IEモード)
  • ユーザライブラリサンプル説明書
  • ブラウザ操作シナリオ作成マニュアル
  • 作ろう!ハンズオントレーニング

受験資格:RPA技術者検定 アソシエイト の合格

その他

試験は日本語で受験できます。
試験はCBT方式で、全国のテストセンターで受験できます。
試験費用は、アソシエイトが7,150円(税込)、エキスパートが21,780円(税込)です。
各試験の詳細は、WinActor公式サイトの認定資格ページにて確認できます。

参考ページ:
RPA技術者検定(WinActor公式ページ)

RPA資格取得のメリット

このようにRPA資格は多数存在していますが、具体的に取得することでどのようなメリットが得られるのでしょうか?
今回は、いくつか挙げられる重要性のなかで、3つ紹介していきます。

就職・転職活動での有利化

RPA資格は、RPAに関する基礎知識やスキルを持っていることを証明するものです。多くの企業は、RPA導入にあたり、RPAの知識やスキルを持つ人材を求めています。そのため、RPA資格を取得することで、就職や転職活動において有利に働くことができます。

業務効率化・キャリアアップ

RPA資格を取得することで、RPAの知識やスキルを身につけることができます。RPAを活用することで、定型的な作業を自動化し、業務効率化を図ることができます。また、RPAのスキルを活かして、RPAコンサルタントやRPA開発者などの専門職にキャリアアップすることも可能です。

企業からの評価向上

RPA資格を取得することは、企業からの評価向上にもつながります。RPA資格を持っていることは、RPAに関する知識やスキルを積極的に学ぶ意欲があることを示すことができます。そのため、企業から高い評価を受けることができます。

RPA資格の勉強方法

ここまで、RPA資格の種類や取得メリットについて解説してきました。
では、具体的にはどのような勉強方法があるのでしょうか。いくつか紹介していきますが、自分の学習スタイルや予算などを考慮して、選択する必要があります。また、どの勉強法方法を選択するにしても、継続することが重要です。

書籍・Web教材で学習

RPA資格の取得に限らずですが、書籍やweb教材を活用することは一般的です。これらの学習資料は自分のペースで学習できるというメリットがありますが、モチベーションを維持するのが難しいというデメリットもあります。また、比較的費用が安いという利点もありますが、疑問点をすぐに解消できないという不便も存在します。

また、ユーザー同士で意見交換ができるポータルサイトなどが公開されているケースもあるので、そこで情報収集をすることも有効かもしれません。

動画教材で学習

RPAの操作方法などを視覚的に学習する手段として、動画教材があります。Eラーニングなどで用意されている動画教材では、実際にRPAツールを操作している様子を見ることができるため、理解度が深まります。しかし、書籍やWeb教材と比べて費用が高く、自分で手を動かす機会が少ないというデメリットも存在します。

研修・セミナーで学習

RPAの研修やセミナーに参加することで、講師から直接指導を受けることができ、疑問点をすぐに解消できるというメリットがあります。ただし、このような研修やセミナーには時間と費用がかかるというデメリットも存在します。

実際にツールを操作して学習

RPAツールを実際に操作してロボットを構築することは重要です。製品知識を身に付けたら、すぐに実践に移りましょう。資格試験では実戦形式の問題も出題されることがありますので、実際の操作経験が役立ちます。実際に動かすことで、理論だけでは気づかない部分を発見できるかもしれませんし、自信をつけることができます。

まとめ

RPAは、今後もますます普及していくことが予想されます。RPA資格を取得することで、RPAに関する知識やスキルを証明し、就職や転職活動、業務効率化、キャリアアップ、企業からの評価向上、将来性、副業・独立など、さまざまなメリットを得ることができるでしょう。

RPAを活用して、業務効率化を図りたい方、キャリアアップを目指したい方は、RPA資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

Yuri Yamamoto
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