務効率化ツールとして普及してきたRPAですが、使い方を習得するためにどういった方法を取ればいいのかご存知ではない方も多いのではないでしょうか?
今回は、RPAを効率よく学ぶための学習方法やおすすめのサービスについて、まるっと解説していきます。自分に合った学習方法を見つけて、RPAを使いこなしましょう!
RPAについて
まず、RPAそのものについて簡単に説明します。
RPAとは
RPAとは、「Robotic Process Automation」の略称で、日本語では「ロボティック・プロセス・オートメーション」と呼びます。これは、パソコン上で行う定型的な事務作業を自動化できるソフトウェア技術です。
具体的には、マウス操作やキーボード入力などの操作手順を記録し、それをソフトウェアロボットに実行させることで、人間の手を介さずに作業を自動化することができます。RPAが活用される業務のいくつかを下記にて紹介していきます。
- データ入力: データの登録・更新やExcelの操作など。これにより、正確性が向上し、時間とリソースが節約されます。
- 帳票作成: 請求書や報告書など書類の作成。これにより、人的ミスの可能性が低減し、生産性が向上します。
- メール自動送信: 定型文によるメールの一斉送信。これにより、迅速かつ一貫性のあるコミュニケーションが可能です。
- 情報収集: ウェブサイトの情報をスプレッドシートなどに転記する。これにより、大量のデータを素早く処理し、分析に役立てることができます。
RPAの導入メリットとしては、業務効率化やコスト削減、ヒューマンエラーの減少などが挙げられます。
RPAは、企業の業務効率化を推進する重要なツールとして、今後もますます注目されるでしょう。
RPAの学習方法
では、RPAについて学習するにはどういった方法があるのでしょうか?
ここではおすすめの学習方法について3パターン紹介していきます。
オンラインコースで学ぶ
RPAを実践的に学習したい場合は、オンラインコースを利用するのがおすすめです。
多くのオンラインコースでは、動画講義や実習を通じて、RPAツールの使い方や開発スキルを効果的に学ぶことができます。動画講義では、実際の操作手順を視覚的に理解することができるため、初心者から上級者まで幅広いレベルの学習者に適しています。また、実習を通して、学んだ知識を実践的な場面で確認しながらスキルを磨くことができます。
さらに、多くのオンラインコースでは、質問フォーラムやコミュニティ機能が充実しています。これにより、学習の途中で疑問や不明点が生じた場合には、他の学習者や講師との交流を通じて解決することができます。また、他の学習者との交流を通じて情報交換やアイデア共有を行うことも可能です。
オンラインコースを利用することで、自宅や自分のペースで効率的に学習を進めることができます。また、柔軟な学習スケジュールや豊富な学習リソースを活用することで、より効果的にRPAの知識とスキルを獲得することができるでしょう。
動画や書籍で学ぶ
RPAに関する書籍や動画などの学習コンテンツは豊富に提供されており、初心者でも学ぶことができる環境が整っています。
初心者向けの書籍はわかりやすく解説されており、独学でも基礎から応用までを十分に習得できます。
動画コンテンツは、文章だけでは理解しづらい内容も映像と音声で説明されるため、理解しやすく学習効率も高いです。YouTubeなどのプラットフォームには多くの無料動画がありますが、有料のコンテンツも利用することでさらに深く学ぶことができます。
まずは基礎知識を書籍や動画で習得し、その後有料コンテンツに移行してより本格的に学ぶのも良い方法です。
実践を通して学ぶ
RPAを習得する上で最も効果的な方法は、実際にRPAツールを使用して開発を行うことです。
無料トライアルを利用することで、手軽にRPAツールを試すことができ、実際の操作感や機能を体験しながら学習内容を理解することができます。この実践的なアプローチによって、抽象的な概念を具体的な手順に落とし込みながら学習を進めることができます。
また、個人タスクの自動化に実際に取り組んでみることも重要です。自身の業務で自動化できるタスクを見つけ、RPAツールを活用して実際に自動化を試みることで、問題解決能力や応用力を身につけることができます。このような実践的な取り組みは、理論だけでは身に付かない実践的なスキルを養うのに役立つでしょう。
おすすめのオンライン学習コンテンツ
ここまで、おすすめの学習方法について解説してきました。
ここからは、様々な企業が提供している、RPAの学習コンテンツについて解説していきます。
無料で学習が可能な「UiPath アカデミー」
UiPathは、世界的に人気のあるRPAツールであり、UiPath社が提供しています。このUiPathの学習プラットフォームとして知られるのが「UiPath アカデミー」です。
UiPath アカデミーでは、全てのコースを無料で学習することができます。初心者から運用者向けの実践的なメニューが用意されており、自分のスキルレベルや学習目標に合わせて選択することができます。これにより、RPAの基礎から応用まで幅広い知識を習得することが可能です。
また、UiPath アカデミーでは、『UiPath Certified Professional』という認定資格も取得することができます。この資格は、UiPathの開発における専門知識やスキルを証明するものであり、資格取得を目指しながら実践的な学習を進めることができます。UiPathの学習やキャリアの発展において、この認定資格は有益な一歩となるでしょう。
参考:UiPathアカデミー RPA無料学習サービス | UiPath
WinActorが提供するeラーニング講座
WinActorは、NTTグループが2010年に開発した日本のRPAツールです。日本国内においては、その操作方法やサポートが完全に日本人向けに配慮されており、そのため日本市場で高いシェアを誇るRPAツールとして知られています。
NTTでは、WinActorの使い方を学ぶためのeラーニング講座を提供しており、そこでRPAの開発や運用の基礎を学び、さらにWinActorの使い方について理解を深めることができます。
このeラーニング講座には、無料と有料のコースが用意されています。無料講座では、RPAに挑戦してみたい初心者向けの内容が提供されており、5つの章からなる視聴型学習コンテンツや20問の習熟度確認テストが含まれています。学習時間は約50分であり、WinActor以外のRPAツールを利用することを検討している人にもおすすめの内容です。
一方、有料講座では、約10個のコンテンツから自分に適したものを選択し、購入することができます。価格は動画の専門性などによって異なりますが、数千円から2万円前後の価格で1つのコンテンツを購入することが可能です。内容は初心者向けから上級者向けまで幅広く、WinActorの基本的な操作や機能の習得から始まり、簡単なシナリオの作成方法までカバーしています。
特にシナリオ作成に関しては、他の人が作成したシナリオを読み解き、修正や追加を加えることで実践的なシナリオ作成を学ぶことができます。さらに、トラブル対応やお客様へのRPA導入に関する業務整理や検討など、実践的なスキルも習得できます。年間プランも用意されており、効率的に学習を進めることができるでしょう。
短期で学習するなら「BOOTCAMP for RPA」
「BOOTCAMP」とは、AI産業に特化した実践型の講座であり、ITやAIに関する講義や実際のプログラム活用を通じて学ぶ機会を提供しています。この講座では、経験豊富な講師の指導のもと、少人数制で学ぶことができます。
講座には初級、中級、上級の3つのコースが用意されており、それぞれ約2週間の学習時間が設定されています。最初のコースでは、シェア率の高いUiPathを使用したRPAに関する学習が提供されます。このコースを通じて、RPAの基礎から応用まで幅広く学ぶことができます。
また、「BOOTCAMP RPA SECURITY」というコースでは、RPAの高度なセキュリティ設計に焦点を当てた学習が提供されています。このコースでは、主にWinActorというツールを使用して、RPAシステムのセキュリティに関する理解を深めることができます。
実践的な学習に強い「Robo Runnerスクール」
「Robo Runner」は、RPAエンジニアを目指す方々を対象にした、パーソナルメンターがサポートする学習サービスです。このサービスでは、現役のRPAエンジニアが個々の受講者の目標に合わせて学習プランを作成し、最短距離で目標達成に導きます。また、メンターと週1回オンラインで面談ができるという点も特徴です。
Robo Runnerでは、個別の目標やスキルレベルに合わせてカスタマイズされた学習プランが提供されます。これにより、受講者はRPAの基礎から実践的なスキルまで効果的に習得することができます。また、学習カリキュラムも効率的に構成されており、無駄なく学習を進めることが可能です。
さらに、Robo Runnerは1日たったの5分から学習を開始できる柔軟なスケジュールを提供しています。このため、忙しい日常生活の中でスキマ時間を有効活用しながら、ストレスなく学習を進めることが可能です。
実際にRPAプロジェクトを進める際のSTEP
ここまでRPAを学ぶ際の方法や、おすすめのサービスについて解説してきました。
RPAの使い方を学習した後は、実際にプロジェクトを進める際のポイントも気になるのではないでしょうか?
この章では、RPAプロジェクトを進める際のステップについて簡単に解説いたします。
STEP1:KPIの設定
まず導入の目的や具体的な目標を明確に決め、効果測定のためのKPIを設定します。効果的なRPA導入には、業務プロセスの改善や効率化を目指す明確な目的が必要です。
STEP2:自動化する業務を決める
RPAで自動化したい対象の業務を選定します。ルーチンワークや繰り返しが多い業務が自動化に適しています。また、高頻度で実行される業務や、手作業による入力ミスが起こりやすい業務もRPA導入の対象となります。
STEP3:業務のプロセスを明確化する
対象業務の業務プロセスを洗い出すなどして明確化します。導入前に業務プロセスを整理することで、効率化を図れるだけでなくRPAの無駄な稼働を省き、コストを削減することができます。
STEP4:RPAツールを選定する
導入するRPAツールを選定します。機能や価格、サポート体制などを比較検討し、自社のニーズや予算に合ったツールを選びます。
STEP5:無料トライアルの実施
RPAツールの中には無料トライアルが実施できるツールがあります。RPAの導入には初期費用などのコストがかかるため、必ず導入前に無料トライアルでRPAツールの使用感を確かめましょう。無料トライアル期間中に改善して欲しい点や欲しい機能など社内で意見をまとめておき、ベンダーに問い合わせすることも大切です。
STEP6:まずは小規模導入で導入を始める
ツールの選定や無料トライアルが終わったら、いよいよRPAの導入です。しかし最初から大規模で導入するのではなく、コストを抑えられ尚且つ効果検証がしやすい小規模なプロジェクトや部門でRPAを試験的に導入しましょう。この段階で問題点や改善点を洗い出すことで、本格導入に活かすことができます。
STEP7:本格導入を開始する
試験導入で問題がないことが確認できたら、本番環境にRPAを導入し、運用を開始します。運用中も定期的にパフォーマンスや効果を評価し、必要に応じてリソースを追加しましょう。
STEP8:効果検証をする
RPAは導入して終わりではなく、効果検証をして自動化の成果がきちんと出ているか確認することが大切です。効果検証をしないと、実は思ったよりも自動化の効果が出ておらず無駄なコストをかけている場合があります。効果検証をして改善点を洗い出し、PDCAサイクルを回しながらRPAの運用をより効率的にしていきましょう。
まとめ
RPAの学習方法やおすすめの学習コンテンツ、実際の業務でプロジェクトを進める際のポイントまで解説いたしました。
RPAは非常に便利なツールであり、今後もますます普及していくと考えられています。今RPAの使い方を覚えておくことで、様々な企業から欲しいと思われる人材になることができるでしょう。
RPAをもっと効果的に活用したい人や、さらなる業務効率化を図りたい方、キャリアアップをしたい方の参考になれば幸いです。
RPAを導入するなら「AUTORO」
弊社で提供しているRPAツール「AUTORO」は、パソコン上の単純作業を自動化するWeb Auto Robotです。CRMやチャットツール、各種管理ツールなど様々なクラウドサービスとの連携実績があり、今後もどんどん増やしていく予定です。
また、導入時には自動化業務の確認から、構築・設定のサポート、必要に応じて操作説明会の実施などと幅広く対応でき、導入後には5分で対応するチャットサポートがついているので、どんな現場でも安心してご活用いただけます。
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