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営業事務を効率化するステップと具体的な方法とは?【事例付き】

どの企業にも必ず「営業事務」という仕事が存在します。営業事務の業務内容は多岐にわたりますが、データ入力等の数値を扱う重要な業務が多く、また営業職をサポートする部署であるため、正確性と同時にスピードももちろん求められます。そのため、営業事務の業務は非常に負担が大きいと言われているのが現状です。

そんな営業業務での効率化を実現させるにはどうしたらいいのか、悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。本記事では、営業事務を効率化する方法、また効率化に向けた準備方法から紹介しています。実際の導入事例もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

営業事務の業務内容

まず初めに「営業事務」は具体的にどのような業務を担っているのでしょうか。営業事務は、主に営業職をサポートする事務作業を行っています。具体的には、来客応対や問い合わせ対応、社内の資料作成やデータ集計等が挙げられます。事業拡大に応じて営業職の仕事が増えれば増えるほど、それをサポートする営業事務の業務量も非常に多くなります。 また、他にも在庫管理や予定調整、紙資料のデータ化など業務内容が多岐にわたるということも営業事務の特徴と言えます。

営業事務の負担が大きい理由

そんな営業事務ですが「業務の負担が大きい」と言われます。業務量が多いというのは上記でも触れてきましたが、ここではその理由について詳しく解説します。

スピードが求められる

営業事務は営業の仕事をサポートするためにあります。そのため、営業職の方が迅速に対応しなければならない案件に関しては、営業事務ももちろんスピード感が求められます。さらに営業事務は営業職の方とだけ関わりがあるわけではありません。顧客や他部署の方との連携が必要になることもあります。そのため、さまざまな方とのコミュニケーションを取りながらも作業のスピードも求められます。

正確性も求められる

営業事務の業務内容に社内資料の作成やデータ入力があります。これらは1つの入力ミスが何か大きなミスを招きかねません。例えば、売上データを扱っていた場合に数式の入力が誤っていたとしたら、誤った数値が全てに反映されてしまいます。つまり、会社全体にも影響を及ぼしてしまうかもしれないということです。営業事務はスピード感が求められるだけでなく、正確性も求められます。

業務が多く覚えることが多い

上記で紹介した通り、営業事務の業務内容は幅広く、業務内容は多岐にわたります。そのため、1つ1つの業務を覚えるのに非常に時間がかかります。さらに、どうしたら効率的に正確に進められるかという方法についても、仕事を覚えた上で考えていかなければなりません。全ての業務を網羅する時間、さらにそれを効率的に正確に進めていく手段についての試行錯誤も必要です。

自分のペースで進められない

そして営業事務の仕事は自分のペースで進められないということも負担に感じる理由の1つです。例えば、営業の方が早急に対応しなければならない業務だとしたら、もちろんそれに合わせて営業事務も早急に対応しなければなりません。また、顧客と連絡を取り合っている場合には、顧客の動きに合わせなければなりません。このように、営業事務は相手の動きを見て、それに適応させて業務を進めなければならないため、自分のペースで進めることが難しいのが現状です。

営業事務を効率化するメリット

それでは、営業事務を効率化するとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは3つのメリットについてご紹介します。

人的負担の軽減

まず1つ目に、営業事務を効率化できれば従業員の負担を軽減することができます。例えば、データ入力等の数値を扱う重要な業務を自動化すれば、入力ミスが起こる心配もありませんし、早く作業を終わらせなければならないという焦りからも解放されます。営業事務を効率化することでミスを恐れる従業員の精神的な負担も軽減されますし、業務スピード自体も上がるため、人件費削減にも繋がります。

売上向上に繋がる

2つ目に売上向上に繋がる点です。これは1つ目に挙げた人的負担の軽減とともにコスト削減も実現できるということから、会社全体の売上向上にも必然的に結びつくということです。コストが削減できれば、その分利益率もアップしますし、負担が軽減することで従業員のモチベーションもアップします。そうすることで会社の離職率の低下にも好影響がもたらされ、会社のイメージアップという意味でも間接的に売上増加に影響するということも期待できます。

顧客満足度の向上

そして3つ目に顧客満足度の向上です。営業事務の効率化によって短縮された労働時間を、顧客サービスへの対応に充てることができます。したがって、以前よりもはるかに顧客サービスに対応する時間が増えるため、顧客満足度の向上も期待できるということです。営業事務においてこれまで行き届いていなかった細やかな対応が可能になるだけでなく、営業においても他の着手できていなかった業務に手が届くようになります。

営業事務を効率化するための準備作業

ここまで営業事務を効率化するメリットについて解説してきました。それでは実際に営業事務を効率化するために必要な準備作業はどのようなものなのか、7つのステップに沿って解説します。ぜひ参考にしてみてください。

1. 業務の棚卸

まずはじめに日々行っている業務の棚卸しをしましょう。日常的に行っている業務ほどルーチン化してしまっているため、不要な工程があった場合にも気づきにくいです。改めて業務を見直すことで、不要な工程や頻度を減らすことができる業務などを把握するために、まずは棚卸しから準備を始めてみましょう。

2. ワークフローの可視化

業務の棚卸しができたら次はワークフローの見直しが必要です。上記でも少し触れましたが、業務フローがリスト化されることでこれまで当たり前に行ってきた業務が可視化できるようになります。

3. 不要な業務の廃止

そして可視化できるようになった業務を見直し、不要な業務を直ちに撤廃しましょう。不要な工程、不要な業務が可視化することで非常にわかりやすくなると思います。客観的な視点で冷静に判断をしましょう。

4. 属人化している業務の洗い出し

その中で属人化してしまっている業務はないか、という点においても注意が必要です。営業事務などの事務作業は属人化してしまいやすい傾向にあります。そうすると本来なら進められる作業も停滞してしまうというケースもよくあります。そういった事態を防ぐためにも属人化している業務を把握し、きちんと洗い出しましょう。

5. あるべき業務フローの策定

ここまでの準備が終われば、次はいよいよ必要な業務フローを考える必要があります。4つ目までの手順でこれまでの業務フローを書き出し、不要な業務まで把握してきました。この先、どうしたら業務が効率的に進むかという新たな業務フローの策定が重要です。どの業務をどうしたいか、などより具体的に考えておくと、この先の手順も順調に進めることができます。

6. デジタル化検討

不要な業務を除き、新たな業務フローを策定していく中で、デジタル化ができる業務がないか確認を行いましょう。これまで解説してきたように、営業事務の業務は効率的で正確に行う必要があります。紙での管理は煩雑になってしまい、すぐにデータが確認できないといった課題もあるため、デジタル化の検討も忘れずに行ってください。

7. システム・ツールの選定

最後にシステムやツールの選定をしましょう。どの業務をどうしたいか、ということが明確にイメージできていればこの工程は容易です。何かの業務に特化したツールがいいのか、あるいは営業事務全般的な業務を効率化できる業務がいいのかなど、自社の目的に適したシステムやツールを選定してください。 

営業事務を効率化する方法

ここまで営業事務を効率化するための準備手順についてご紹介しました。それを踏まえた上で、実際に営業事務を効率化するにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは大きく4つにわけて解説します。

業務のマニュアル化

まず「営業事務の業務内容をマニュアル化する」という方法があります。具体的には以下の2つのように、業務内容によって分けてマニュアルが用意されているとより良いです。

  • 問い合わせ対応マニュアル

一例として問い合わせ対応のマニュアルがあれば、何か問い合わせがあった際にすぐに聞ける人がいなかった場合にも、自分1人で対応することができる内容かもしれません。自分で見ながら対応していくことで習得するスピード自体も早くなります。

  • クレーム対応マニュアル

上記同様でクレーム対応マニュアルも、マニュアルが用意されていれば安心です。どのように対応して良いのかわからずに慌てることなく、冷静に対応することができます。

このように業務別にマニュアルが用意されていれば、働く人にとっても安心ですし、対応される側としても安心です。

ITツールの導入

2つ目の方法として「ITツールの導入」が挙げられます。この方法が最も営業事務を効率化できるといえるでしょう。人の力だけで解決させるのには限界があるため、ITツールを活用しさらに効率的な業務を目指すことができます。具体的なツールを以下でご紹介します。

  • CRMツール

まずはじめにCRMツールとは、顧客情報の一元管理や顧客情報の分析を行うことができるツールです。例えば、顧客とのやりとりもCRMツールを活用すれば全て自動で記録され、自社の担当者が変わってもすぐにどのようなやりとりをしていたのか確認することができます。さらに、顧客情報を1つ1つ手入力しなくても一括インポートができ、また顧客情報の分析も簡単に行うことができます。CRMツールを導入すれば、大幅な業務効率化が期待できます。

  • 電子押印システム

また最近では電子押印システムが浸透してきています。これまでは契約をする際に印鑑を押して改めて取引先に伺う、もしくは押印した書類をデータ化しメールで送付するといった手順であったものが電子押印システムがあればシステム上で押印が完了します。それまでの無駄な時間を省略することができ、自社にとっても取引先にとっても利点しかありません。

  • コミュニケーションツール

社内でコミュニケーションツールを活用すると、更なる業務効率化が可能です。メールや電話での連絡をしているとどうしても時間がかかってしまい、急ぎだとしてもなかなか話が進まないということがあると思います。しかし、コミュニケーションツールを活用すれば、簡単にリアクション機能で反応ができたり、タスク機能やメッセージ機能など1つのツールに多くの機能が備わっているため、さまざまな情報が共有できます。

アウトソーシングの活用

また他には「アウトソーシングを活用する」といった方法もあります。アウトソーシングの活用というのは、ある業務をそのまま外部に委託するというイメージです。例えば、何か特定の業務だけが非効率でボトルネックになっている場合、アウトソーシングの活用を検討してもいいかもしれません。特定の業務のプロに委託することで、社内はその業務に追われることなく他の業務を進められる、かつその業務はプロが作業してくれるためスピーディに対応してくれる、といったように双方にメリットがあり、全体の業務効率化に繋がるでしょう。

営業支援システムの導入

最後に「営業支援システムの導入」があります。これは上記で紹介したCRMと似たシステムになりますが、営業支援システムは「営業支援」に特化したシステムです。例えば、営業のスケジュール管理や顧客管理など、どれも簡単に行うことができるため、営業部署の効率化に繋がります。

営業事務を効率化するならAUTORO

ここまで営業事務を効率化する方法についてご紹介してきました。また、営業事務を効率化するにはAUTOROもおすすめです。

AUTOROの特徴

AUTOROとは、弊社で提供しているRPAツールでクラウド上の単純作業を爆速で自動化できるWeb Auto Robotです。100を超えるアクションを実装しており、幅広い定型業務を自動化することができます。

CRM(顧客管理システム)との連携も簡単

AUTOROでは、取引先の顧客情報を各種CRM/SFAから自動登録することが可能です。Salesforceやkintoneなどご利用中の取引先管理システムとの連携することができ、システムへの情報アップロードをしたタイミングでロボットを起動させることもできます。

営業事務効率化の事例

実際にAUTOROは、受注後の営業事務を丸ごと自動化したという事例があります。具体的には申込受領後に発生するアカウント発行対応です。

Salesforceへの取引先情報の登録をトリガーにRPAを起動させ、基幹システムへの登録・紐づけといったシステム間でのデータ連携作業をすべてRPAが実行します。さらに、アカウント発行に必要な作業が完了したら、営業への完了通知や顧客への確認依頼連絡もRPAが自動で実行することにしました。

これによって削減された業務量は月66時間分にも及びます。また営業とバックオフィス間で発生していたコミュニケーションも削減され、業務スピードも大幅にアップしました。入力ミスといったヒューマンエラーも低減され、担当者のストレスやプレッシャーも解消されるなど予想外の好影響もあったという導入事例の1つです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

今回は営業事務を効率化する方法を中心に解説してきました。いくつかの方法をご紹介してきたので自社に適した方法を検討してみてください。また、ツールなどの導入が難しい場合でも、効率化に向けた準備方法についてもご紹介しています。少しずつ検討を進めたい担当者の方はまずは準備作業から取り掛かってみてはいかがでしょうか。本記事を通して少しでも多くの企業の営業事務効率化が実現されればなと思います。

この記事を書いた人

Seki Kyoko
Seki Kyoko

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