上場が近い成長企業や、社会的責任を強く求められる上場企業において、コンプライアンスチェック・反社チェックは必要不可欠です。特に企業間での取引契約が多い企業では、毎月膨大な件数の反社チェックを行うことに管理部門が疲弊してしまうこともあるでしょう。
目次
反社チェックのために、毎月ひたすらGoogle検索を繰り返す
とあるSaaS系企業でも、反社チェックの体制整備に注力する中で、いかに抜け漏れなく効率よく反社チェックを実施するかに悩んでいました。
この企業では、検索結果をベースに反社チェックを実施していました。取引先が1つ増えるたびに、反社チェックの担当者は”取引社名”と”取引先の代表者名”を検索にかけ、それぞれ200件分の検索結果について内容をチェックし、チェックした検索結果を画像として保存します。ここまでは最低限の作業で、もしチェック時にコンプライアンス違反を疑わせる情報があった場合は追加の調査を行うことをルールとしていました。
チェック漏れ防止とスピードアップのためRPAで効率化
しかし、新しい取引先が一か月に100社を超えるほど事業は順調に成長するなか、反社チェックが取引拡大に追いつかず、チェック体制の見直しは必要不可欠。取引先の調査漏れがあると上場審査にも影響が出るため、反社チェックの基準を引き下げるような簡略化はできません。外部のコンプライアンスチェック専門事業者に依頼すれば社内の負担は減りますが、作業量の増加に連動してコストが増えてしまいます。
そこでこの企業では、調査の正確性を損なわず調査スピードをあげるために、RPAによる効率化に取り組むことにしました。
まず、RPAにより”取引社名”と”取引先の代表者名”の検索を自動で実施します。さらに、取得した検索結果に対し「サービスの利用規約ページ」など明らかに反社チェックの対象とならないようなページを省くよう、RPAに除外キーワードを設定して二次検索まで自動で実行させます。RPAは二次検索の実施後に残った、本当に担当者が目視でチェックしなければいけないページだけを担当者に通知し、担当者は通知された記事に対して目視のチェックを行い、追加調査が必要かを判断することにしました。もちろん、検索結果情報のPDFデータの格納はRPAが自動で行います。
月500時間の作業削減に
このような体制変更の結果、担当者が行っていたPDF格納などの単純作業はゼロになり、チェックすべき対象も大幅に削減されました。それにより担当者も時間的・心理的に余裕をもって、本当にチェックしなければいけない情報の確認に注力できるようになり、重大なリスクの見落としを予防できるようになったのです。こうして削減された作業量は月500時間程にもなったとのことです。
また、調査の負担が減った分、より高い頻度で反社チェックに取り組むことも可能になりました。取引開始時だけでなく、年数回の全取引先定期巡回にもRPAを活用しています。
RPAが反社チェックをサポート
反社チェック業務は、企業が成長する過程で無視することのできない大切な業務です。しかし、チェック業務のすべてを人の手で行うことで、かえって見逃しが発生してしまったとなれば本末転倒です。
RPAを活用することで、より効率的・効果的な反社チェックも可能です。お悩みの方は一度ロボットによる業務の支援を検討されてはいかがでしょうか。
反社チェックの自動化なら「AUTORO」
反社チェックは企業のコンプライアンスにおいて非常に重要ではありますが、膨大な時間と労力がかかります。専任の従業員の追加や、外部業者への委託などにコストをかける前に、まずはツールでの自動化を検討してみてください。
資料から反社の自動化ができるRPAツール「AUTORO」の詳細をご確認いただけます。