近年、ビジネスにおいて、取引先などの信頼性を確認するための反社チェックがますます重要になってきました。必要なのはわかっているけど、できれば費用をかけたくない…とお考えの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、無料で試せるおすすめ反社チェックツールと、それ以外で無料で反社チェックをする方法、その際に注意すべきポイントをご紹介します。
目次
無料で使える反社チェックツールのおすすめ8選!
今回は無料で使える反社チェックツールを以下の8製品ご紹介します。
- AUTORO 反社チェック
- RoboRoboコンプライアンスチェック
- RISK EYES
- RiskAnalyze
- 日経リスク&コンプライアンス
- 反社チェッカー
- minuku
- アラームボックス パワーサーチ
それぞれ無料で利用できる期間や機能、製品の特徴や料金プランまでまとめてご紹介します。実際にどのように使うのか、イメージしながら読み進めてみてください。
AUTORO 反社チェック
AUTORO 反社チェックは、サポートを含むすべての機能が2週間〜無料で使い放題です。
- 大量に発生する反社チェック業務を、調査から記録、報告、承認まで丸ごと自動化したい
- チェック漏れや確認漏れなどの人的ミスによるリスクを最小限に抑えたい
- 調査方法や調査結果の保存形式などを独自にカスタマイズしたい
- 既存のCRM/SFA(顧客管理/営業支援)システムやクラウドツール、デスクトップアプリと連携させて最大限効率化したい
- 初めての導入で運用に自信がなく、手厚いサポートを受けたい
製品の概要
AUTORO 反社チェックは、クラウド型RPAをベースに作られた自動化ツールなので、調査から記録まで反社チェック業務自体を丸ごと自動化できます。
調査結果は、リスクレベル「高・中・低」の3段階に自動で分類されるため、リスクの高い情報や記事の存在を一目で確認することができます。調査対象が月間数百件、年間で数千件に及ぶような、一次スクリーニング(情報の選別、振るい落とし)において特に効果を発揮します。
また調査結果は、AUTORO 反社チェック上はもちろん、Googleドライブなど指定のストレージにどこでも格納できます。
AUTORO 反社チェックでは、機械的な自動化により、手作業の工程を最小限にすることで、反社チェック業務の効率化、作業漏れ等の人的ミスの防止、承認等のコミュニケーションコストの削減を同時に叶えることができます。導入前に調査1件あたり1時間半かかっていた作業時間が2分にまで短縮された事例もあります。
製品の特徴
AUTORO 反社チェックは、利用するシステムや業務フローを変える必要がなく、すぐに利用開始できる点が特徴的です。kintoneやSalesforceなど既存のCRM/SFAシステム、その他さまざまなクラウドツールやデスクトップアプリなどとの連携実績が豊富なので、既存のデータや利用中のデータベースをそのまま活用できます。
例えば、kintone上で取引先情報が登録されたことをトリガーに、AUTORO 反社チェックがGoogleとG-Search(企業情報データベース)を調査し、調査結果を指定のフォルダに格納、チャットツールへの通知(完了報告)まで自動で行います。担当者の業務は、チャットツールの通知を受け取った後、調査結果の最終確認を行うのみになります。
反社チェックを開始するタイミングや、どのような方法でチェックを行うかなどは細かくカスタマイズ可能なので、自社に最適な方法で実行することができます。必要な場合はこれらの初期設定の代行も可能です。
\3分でわかる!AUTORO 反社チェック デモ動画/
料金プラン
AUTORO 反社チェックはミニマム月5万円〜利用可能です。
チェック件数やサポートプランなどにより変動するため、一度お問い合わせいただくか、資料を無料ダウンロードいただくのがおすすめです。
AUTORO 反社チェックのお問い合わせはこちら
RoboRoboコンプライアンスチェック
RoboRoboコンプライアンスチェックは、実際の取引先を10件まで試せるお試しプランがあり、AIによる情報の評価、調査結果の自動記録などの機能が利用可能です。
- 反社チェックでは情報の網羅性・情報量・品質を重視したい
- PDF、CSV、Excel形式で調査結果を保存したい
- AIを活用して業務を効率化したい
- チェック件数にばらつきがあるため、件数に応じた従量課金制のツールを使用したい
製品の概要
RoboRoboコンプライアンスチェックは、ワンクリックで複数の媒体を調査でき、結果を一括で取得できるクラウド型の反社チェックツールです。顧客情報データは既存のシステムと連携可能なので、手作業でデータ登録をする手間はかかりません。
調査結果は3段階のリスクレベルで自動的に分類されるため確認しやすく、さらに調査結果の証跡は一括でダウンロード可能です。ダウンロード形式はPDF、CSV、Excelに対応しています。
製品の特徴
RoboRoboコンプライアンスチェックは、上場企業での導入実績が多いことからもわかるように、情報の網羅性や正確性に強みを持っています。特定のデータベースではなく、ブログやSNS、業界誌などを含むインターネット上のあらゆる情報源に加え、地方紙を含む新聞記事情報も収集できます。
さらに特徴的な機能は、AI搭載のリスクレベル判定機能です。調査結果を自動で3段階に評価付けするだけではなく、リスクレベルの高い記事を読み込んで100字程度の文章に自動で要約することもできます。警戒度の高い記事を素早くチェックできるため、反社チェック業務の効率化に非常に効果的です。
料金プラン
RoboRoboコンプライアンスチェックの利用料金は、インターネット検索のみの場合は1件あたり100〜200円、インターネット検索+新聞記事検索の場合は200〜300円の従量課金制です。最低利用料金についてはお問い合わせください。
最新情報は公式サイトをご参照ください。
RISK EYES
RISK EYESは、1週間無料で使い放題です。ただし、「キーワード一括検索」機能が一度に10ワードまでと制限があります。
- 独自構築された信頼できるデータベースを情報源に反社チェックしたい
- 情報の鮮度よりも、情報の精度や作業工数の効率化を重視したい
- 海外リスクにも対応したツールを使いたい
- 情報源や調査方法の細かいカスタマイズは不要
引用:RISK EYES
製品の概要
RISK EYESは、作業工数の削減や効率化に特に注力しているツールといえます。まず、無関係な情報や信憑性の低い情報をフィルタリングした、高精度な独自データベースを提供しているため、重要な情報だけを効率的に確認することができます。
さらにAI搭載の自動リスク判定機能では、AIが記事の重要度や懸念度に応じて記事を絞り込むため、確認作業をより効率化できます。
調査結果はリスト化され、ヒットの有無など条件を絞り込んで表示させることができるため、一目でチェックするべき情報がわかります。
また、1社1社調べる必要はなく、既存の取引先リストをアップロードすることで一括調査を行うことができます。
製品の特徴
RISK EYESの最大の特徴は独自のデータベースです。フィルタリングされた公知情報の他、2015年から反社関連の報道情報を独自に収集した、金融・保険事業者も活用している信頼性の高いデータを利用することができます。
さらに、RISK EYESは海外の情報にも対応しています。海外取引の際には、政府・国際機関の制裁リストなどを参照して反社チェックを行うことができるため、グローバルに展開している企業のニーズにも対応できます。
ただし、公知情報ではない制裁リスト等の独自データベースは、情報の更新頻度が公開されていないため、最新情報にどの程度対応しているかは不明である点と、情報源を選択できず、柔軟性がそれほど高くない点は懸念されるかもしれません。
料金プラン
RISK EYESは、初期費用無料で、利用料金は検索1件につき300円です。最低利用金額が月15,000円(税抜)と設定されているため、最低月50件の検索が前提となります。
最新情報は公式サイトをご参照ください。
RiskAnalyze
RiskAnalyzeの無料トライアルは、期間、機能等要問い合わせです。
- 独自データベースの情報の信頼性と鮮度の両方を重視したい
- 海外リスクにも対応したツールを使いたい
- 調査からレポートの作成、証跡保存まで一括で管理したい
製品の概要
RiskAnalyzeは、 国内1,000媒体以上のメディア・官公庁の配信情報(新聞社、放送局、雑誌等、官公庁の公表記事などを含む)を1時間おきに自動収集しており、情報の信頼性と鮮度ともに優れた反社チェックツールです。
調査対象のCSVデータのアップロードや、既存の顧客管理システムなどとのAPI連携も可能なため、1つ1つ情報を入力する手間はかかりません。
さらに、AIによる無関係な情報のスクリーニング、記事の要約、リスク判定により、効率的な反社チェックを実現できます。
製品の特徴
RiskAnalyzeは、ツール上で調査からレポートの作成、証跡保存まで一括管理できる点が特徴的です。レポート作成は1件につき0.4秒で完了します。調査結果(検索履歴)は、自動保存され、クラウド上で7年間保存されます。また独自のリスク区分で一覧化されるため視覚的に見やすく、確認や管理も簡単に行うことができます。
さらにRiskAnalyzeは、制裁リストなどの情報源に加え、Acuris Risk Intelligence(海外リスク情報サービス)との提携、AML/CFT(Anti Money Laundering/ Countering the Financing of Terrorism: マネーローンダリング及びテロ資金供与対策)に対応した海外情報の連携により、海外情報240カ国に対応しています。
料金プラン
初期費用無料、月27,500円(月50検索まで)〜利用可能です。
101検索以上行いたい場合には、プロフェッショナルプランへの加入が必要です。
最新情報は公式サイトをご参照ください。
日経リスク&コンプライアンス
日経リスク&コンプライアンスの無料トライアル期間、機能等は要問い合わせです。
- 海外リスクにも対応したツールを使いたい
- 情報量や精度で信頼できる大手のツールを利用したい
- 情報の鮮度を重視したリアルタイムスクリーニングを重視したい
引用:NIKKEI Risk&Compliance|日経リスク&コンプライアンス – コンプライアンスチェック業務の負荷を軽減
製品の概要
日経リスク&コンプライアンスは、ネガティブニューススクリーニング、ウォッチリストスクリーニングの2つのスクリーニング方法を提供しています。
まずネガティブニューススクリーニングは、反社会的勢力の確認やマネーロンダリング対策に特化しています。国内最大のメディアデータベース「日経テレコン」と高度な解析技術を用い、リスクを的確に検知可能です。
ウォッチリストスクリーニングは、第三者機関が注視するリストを基にリスク照会を行う手法です。ダウ・ジョーンズが収集する公的要人(PEPs)などのデータを使用し、マネーロンダリング対策や制裁コンプライアンスなどに活用されます。
製品の特徴
日経リスク&コンプライアンスは、反社会的勢力の該当性確認やマネーロンダリング対策を目的とし、国内最大のメディアデータベース「日経テレコン」を使用している点が特徴的です。また、言語理解研究所が開発した自然言語解析技術、文意解析技術、記事分類技術を組み合わせ、検索結果のノイズを抑制し、抜け漏れを防ぐ効果的なスクリーニングを実現しています。官公庁による行政処分情報やWeb情報を横断的に検知可能で、風評やグレー情報の確認にも効果的です。
さらに、200カ国以上の情報を収集し、68のリサーチ言語、5つのリサーチ拠点、30のリサーチ分類を持つグローバル対応も強みといえます。情報は24時間365日更新されるため、情報の鮮度にも優れているといえます。
料金プラン
要問い合わせ(検索件数に応じた料⾦プラン)
参考:日経リスク&コンプライアンス | 日本経済社 – nikkeisha
反社チェッカー
反社チェッカーは、フリープランで3件まで無料で試せます。Web上で即時利用開始できるため、反社チェックツールを初めて使う場合にもおすすめです。
- 緊急で反社チェックを行う必要があり、即日から利用したい
- 不審人物やクレーマーの調査を行いたい
- 反社勢力と無関係であることを証明したい
- 初めてツールを利用するので、気軽に試してみたい
引用:反社チェッカー
製品の概要
反社チェッカーは、会員登録後に即利用できる反社チェックツールです。気軽に始められるため、緊急時などに重宝するツールです。取引先、役員、株主、顧客が反社会的勢力と関係があるかを調査でき、情報源は、Web上の情報のみならず、過去のテレビでの報道、新聞記事情報にも対応しています。
製品の特徴
反社チェッカーは、Web上で即利用開始できる気軽さとシンプルさが特徴的です。まだ反社チェックを実施したことがない企業や、これから本格的に行おうとしている企業に特におすすめです。
ただし、情報源や情報の選別方法、更新頻度などについて詳細な情報は公開されていないため、本格的に導入する前に、問い合わせをして確認する方が賢明かもしれません。
料金プラン
無料で3件チェックでき、月10,000円のスタンダードプランでは何件でも検索できます。
最新情報は公式サイトをご参照ください。
minuku
minukuはトライアルアカウントを無料で登録できます。使用回数に制限があり、詳細は要問い合わせです。
- 独自のデータベースで確実性の高い情報を使い調査したい
- ローカルな情報まで網羅したい
- 用途や目的に合わせて、色々なシステムや機能を選択して使いたい
- 詳細調査レポートなどの依頼もしたい
引用:minuku
製品の概要
minukuは、反社会的勢力対策やコンプライアンス対策の専門家監修の、独自の反社会的勢力データベースを基にした反社チェック・コンプライアンスチェックサービスです。データベースの情報源は、各団体の会報誌等の紙のデータなどのローカルな情報、新聞や雑誌、1000以上のサイトから収集した公知情報の両方を網羅しています。
minukuでは、一括検索システム、都度検索システム (WEB型)、都度検索システム (API連携)、RPAシステムなど複数のシステムが展開されているため、様々な環境に対応可能です。例えばRPAシステムでは、企業指定の検索キーワードをもとにインターネットの情報を収集できます。その他、詳細調査レポート、登記簿謄本(電子版)取得代行等、追加で依頼できるサービスも利用できます。
製品の特徴
minukuは反社チェックツールと業者の調査代行サービスを受け付けていますが、代行サービスを利用すると調査報告書を受け取ることができるため、社内で調査する必要がありません。都度詳細な調査を要する場合には使い勝手が良いと考えられます。ただし、依頼から報告までは一定の時間を要します。
また、ローカル環境、Webでの調査ができ、さらにはAPI連携で既存の自社システムの内部に組み込めるなど、様々な環境に対応している点も特徴的です。
料金プラン
要問い合わせ
アラームボックス パワーサーチ
アラームボックス パワーサーチは30日間無料で利用できます。企業規模の大小を問わず、与信判断に必要な情報を収集し、取引のアドバイス付きで届けてくれる、調査レポートが1社分取得できます。その他、登記チェック、信用チェックなどの機能は制限されます。
- 1件ずつ手軽に反社チェックをしたい
- 独自の信頼できるデータベースで調査したい
- シンプルな機能と操作性のツールを使いたい
- アドバイス付きの調査レポート機能を体験してみたい
引用:取引開始前の企業調査・与信審査ならパワーサーチ |アラームボックス
製品の概要
アラームボックス パワーサーチは、与信チェックがメインのツールで、取引前の企業の風評・反社チェックができます。公になっていない情報などを含む独自のデータベース(専門調査会社情報)など主要な情報ソースを網羅しているため、より詳しく、効率的に反社チェックに取り組めます。また必要な操作はワンクリックのみで、最短数秒、低コストで結果が得られます。さらに、調査結果が対象の人物と一致しているかを簡単に確認できる、独自の「本人確率」機能が搭載されています。
製品の特徴
調査レポートなど複数のサービスを選択でき、反社チェックはワンコイン(500円)〜利用できます。企業名を入れるだけで調査を開始し、すぐに結果を得られるシンプルさと、独自データベースを基にした情報の精度・網羅性が特徴的です。インターネットの与信情報や評判などの公知情報に加え、独自情報や各業界の調査会社情報も充実しており、反社情報/登記情報/支払情報も取得可能です。ただし、独自のデータベースの更新頻度や網羅性が気になる場合は、問い合わせをして確認する必要があります。
料金プラン
アラームボックス パワーサーチの反社チェックは1件500円から利用できます。ただし、500円のサービスでは専門会社による調査情報のみに対応しており、新聞記事情報・Web情報も対象にしたい場合は1000〜1500円になります。
反社チェックツールの選び方・比較ポイント
反社チェックツールの選び方・比較時のポイントを、3つの重要度に分けてご紹介します。
反社チェックツールの選び方・比較の最重要ポイント
反社チェックツールの選び方・比較時の最重要ポイントは以下の通りです。
- 調査範囲が自社のコンプライアンスに適しているか
- スクリーニングができるか
- API連携に対応しているか
反社チェックツールを選ぶ際、まず最も重要なのは、ツールの調査範囲が自社のコンプライアンス要件に適しているかどうかです。ツールが対応している調査範囲が不十分な場合、必要な情報を追加で、手作業で調査しなければならず二度手間になってしまいます。
また、スクリーニング機能の有無も重要なポイントです。スクリーニング機能があれば、無関係な情報、ポジティブな情報などを自動で排除できるため、重要な情報だけを効率的にチェックすることができます。
また、API連携に対応しているツールであれば、自社の既存システムと連携しやすく、業務全体の効率性向上が期待できます。APIを通じてリアルタイムでデータを取得し、反社チェックを自動化することで、手作業によるミスを減らすだけでなく、迅速な対応が可能となります。
反社チェックツールの選び方・比較の次に重要なポイント
反社チェックツールの選び方・比較時、最重要項目の次に重要なポイントは以下の通りです。
- 情報源の信頼性
- 情報の確実性
- 情報の網羅性
- 情報の更新頻度(最新情報をチェックできるか)
反社チェックツールの選定では情報源の信頼性と確実性は欠かせません。例えば警察や政府機関、自治体など公的機関からのデータを使用しているツールは、最も信頼性が高いといえます。反対に、インターネット上のブログやSNS上の情報は、あまり信頼性が高いとはいえません。また、情報の確実性については、複数の情報源から同じ情報が得られるか確認できる(1つの情報について、複数の情報源からそれを裏付ける別情報が取れる)ツールを選ぶと良いでしょう。
また広範囲の情報を網羅的に収集できれば調査の精度も上がります。例えばインターネット上の記事や新聞記事などの公知情報を、どの程度網羅できるのかに加えて、どの程度過去の情報を遡り調査できるのかという時間軸からも、情報の網羅性を確認しましょう。
最後に、情報の更新頻度も確認しましょう。情報は日々変動するため、最新情報を常にチェックできるツールを選ぶことが求められます。基本的に、独自のデータベースなどは定期的に更新されますが、情報の鮮度の観点から見ればインターネットやSNSの情報には劣ります。
このように、情報の信頼性や確実性、網羅性、更新頻度(鮮度)はどれも重要なポイントですが、社内である程度優先順位をつけると、スムーズにツールの比較検討が進むかもしれません。
反社チェックツールの選び方・比較のその他のポイント
反社チェックツールの選び方・比較ポイントは他にも以下のようなものが挙げられます。
- コストパフォーマンス
- サポート体制が充実しているか
- 海外の情報に対応しているか
反社チェックツールを選ぶ際にはコストパフォーマンスも重要な要素です。大手の高額・高性能なツールが適している場合もあれば、高コストのツールでは性能が過剰で、必要最低限の機能を低コストで提供しているツールで十分な場合もあります。必要な機能や調査に求める精度などの条件と予算を照らし合わせ、ツールの比較検討を行うことで、コスト効率を最大化することができます。
さらに、サポート体制もツール選びのポイントの一つです。反社チェックは、自社のリスク対策に大きく関わる要素です。そのため、ツールの使用中に問題が発生した際に、迅速かつ適切なサポートを受け、解決できるかどうかが非常に重要になります。例えばリアルタイムでのチャットサポートがあるツールでは、疑問点をすぐに解消できるため安心して利用できるでしょう。
また海外取引が多く発生するような、グローバルに展開している企業の場合は、海外の情報を高精度かつ網羅的に収集できるツールとの相性が良いかもしれません。この場合にも、情報にどの程度の品質や鮮度、網羅性を求めるのかによって、選ぶべきツールは異なってきます。
そもそも反社チェックとは
そもそも反社チェックとは何か、改めて確認していきましょう。
反社チェックとは、取引先や自社の従業員、株主等が反社会的勢力に関与していないかを事前に調査することを指します。具体的には、暴力団やその関係者、詐欺グループなどの反社会的勢力が企業活動に関与することを防ぎ、企業の信用や安全を守るために行われます。
反社チェックの必要性とは
反社チェックの目的は基本的には企業のコンプライアンス強化や、社会からの信用の維持などが挙げられます。ここからは反社チェックが必要な主な理由を4つ解説していきます。
コンプライアンスと社会的責任
企業は法令を遵守し、社会的責任を果たす必要があります。反社チェックを怠ると法的制裁や損害賠償責任を問われる可能性があります。各都道府県で配布される暴力団排除条例では、反社会的勢力への利益供与が禁止されており、違反すると罰則が課せられます。
反社会的勢力への資金源遮断
反社会的勢力は企業との取引で資金を得ることがあります。企業は、取引先や従業員、株主などが反社会的勢力に関与していないか確認し、このような資金提供を防ぐ必要があります。法務省によって取りまとめられた『企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針』では、反社会的勢力と一切の関係を持たないことが求められています。
社会的信用の維持
反社会的勢力との関わりが明らかになると、企業の信用が失われ、経営難や倒産に至る可能性もあります。反社チェックは企業の信用を守るために重要です。
またIPO申請時にも、反社会的勢力との関係がないことを示す確認書が必要なため、上場時には必須のプロセスとなります。
企業や従業員が脅迫などの犯罪リスクの回避
反社会的勢力との関係があると、企業や従業員が脅迫や暴力などの犯罪に巻き込まれるリスクが高まります。反社チェックを行うことで、これらのリスクを未然に防ぎ、企業や従業員の安全を確保します。
反社チェックを無料で行う方法
今回ご紹介したツール以外にも、反社チェックを無料で行う方法はあります。今回は以下の方法をご紹介します。
- Googleで検索する
- ニュースサイトで検索する
- 商業登記を確認する
反社チェックは、検索などの方法を2つ以上を組み合わせて行うことが推奨されています。どの方法や組み合わせが効果的かを考えながら、それぞれの具体的な方法を見ていきましょう。
簡単にできる反社チェック診断はこちら。
インターネットを検索する
Googleなどのインターネット検索は、最も手軽かつ情報の網羅性が高い方法です。具体的には、調査対象となる企業名や個人名と反社関連のキーワードを組み合わせて検索して疑わしい情報がないか、または検索サジェスト(検索キーワード候補)に、反社関連のキーワードが出てこないかを調べます。
以下は「反社関連のキーワード」の例です。
検挙 ・ 釈放 ・ 送検 ・ 捜査 ・ 捜索 ・ 指名手配 ・ 逮捕 ・ 摘発 ・ 訴訟 ・ 違反 ・ 総会屋 ・ 暴力団 ・ 申告漏れ ・ 脱税 ・ 課徴金 ・ 追徴金 ・ 行政処分 ・ 行政指導 ・批評 ・不評 ・中傷 ・苦情 ・抗議 ・クレーム ・問題 ・詐欺 ・詐欺師 ・不法 ・違法 ・被害 ・ 騙す ・騙された ・ 脅迫 ・ 恐喝 ・ 横領 ・ 機密漏洩 ・ 架空請求 ・ 着服 ・ 粉飾 ・ 迷惑 ・ 不正 ・ ブラック ・ 告訴・反社・ヤクザ・グレー・不正・虚偽
例えば、会社名を検索し、検索サジェストに、
- 「〇〇(会社名) 検挙」
- 「〇〇 釈放」
- 「〇〇 暴力団 」
などと出てきたら、反社会的勢力との関わりが疑われ、注意が必要です。ただし、これらの情報をすぐに鵜呑みにせず、発信源の信頼性や情報の信憑性を確かめることも重要です。
検索サジェストの調べ方の一つとして、「ラッコキーワード」というサイト(無料)では、検索サジェストを一覧で見ることができます。また、得られた情報はCSVファイルとしてダウンロードできます。
下記記事では、Google検索で反社チェックを行う手順や、効果的な検索キーワードについて詳しく解説していますので、気になる方はこちらをご参照ください。
ニュースサイトを検索する
Yahoo!ニュース、Googleニュースなどの無料のニュースサイトを検索することで反社チェックが可能です。調査対象の企業名や代表者名を検索して、反社に関する記事が出てきたら要注意です。
主なニュースサイト一覧(無料)
(名前をクリックすると該当サイトに遷移します。)
ニュースサイトとは別にWeb新聞や新聞記事データベースがありますが、これらは有料のためこの後のセクションでご紹介します。
商業登記を確認する
引用:国税庁法人番号公表サイト
商業登記(法人登録)されているかを確認し、ここで情報を見つけられない場合、登記が行われていない可能性が高いです。確認方法はいくつかありますが、国税庁法人番号公表サイトは無料で閲覧でき、
- 商号又は名称
- 本店又は主たる事務所の所在地
- 法人番号
の「基本3情報」を検索できます。
反社チェックを無料で行う際の注意点
反社チェックを無料の方法で行う際の注意点は以下の通りです。
- 証拠を残しておく必要がある
- 見られる情報は限られる
- 手作業でのチェックになる
それぞれ説明していきます。
証拠を残しておく必要がある
得られた情報や調査の結果は、適切に記録し、証拠を残しておく必要があります。将来的に法的な問題などが発生した際に、自社のコンプライアンスや対応が正当であることを証明する必要があるためです。証拠を保管し、情報の出所や日付を明確に記録することで、信頼性と透明性を担保することが非常に重要になります。
見られる情報が限られる
無料の方法で閲覧できるのは、一般に公開されている情報に限られます。Google検索でも、ニュースサイトでも、古い情報は埋もれて出てこない場合があり、重要な情報を見逃してしまう可能性を完全に排除することはできません。
また十分に情報が得られたとしても、同じ企業名、代表者と同姓同名の別人の情報が含まれている可能性も否定できないため注意が必要です。
反社会的勢力の見分け方について詳しくは下記記事をご参照ください
手作業でのチェックになる
無料での反社チェックの方法では、情報検索から、情報の信憑性や、企業名・同姓同名の人物名などの同一性の確認、調査結果の記録まで全て手作業で行われます。
そのため、膨大な時間と労力を要し、現場が疲弊する可能性があります。また初めは平気でも、取引先が増加するにつれてチェックが追いつかなくなる場合があります。
さらに、手作業での調査では、情報の誤りや、取引開始の遅れが発生しやすいということも考慮しなければなりません。
反社チェックを無料から有料へ切り替えるべきタイミングと有料の反社チェックがおすすめな企業
反社チェックは、一度実施して完了するものではなく、情報が更新される度に定期的に行わなければなりません。無料でできるとはいえ人の手で行うものです。情報の正確性や網羅性が安定した調査を継続するのには限界があります。
特に、以下の項目に一つでも当てはまる場合には、反社チェックを有料の方法に切り替えた方が良いかもしれません。
- 取引先が増えて反社チェックが追いつかなくなってきた場合
- 上場準備期にある場合
- コンプライアンスの体制を強化したい場合
それぞれ詳しく見ていきましょう。
反社チェックを行う頻度やタイミングを知りたい方は、下記記事をご参照ください。
取引先が増えて反社チェックが追いつかなくなってきた企業
ビジネスが拡大するにつれて、取引先や協力関係も増えていきます。すると、無料の方法では莫大な手間や時間がかかるため、反社チェックが追いつかなくなる場合があります。
また大量の調査を実施しながら、品質を保つことは非常に困難であることからも、有料の方法を検討するべきであると言えます。
上場準備期にある企業
上場を検討している企業は、その過程で厳格なコンプライアンス基準を満たす必要があります。上場に関わる取引先や関係者の反社チェックは、その一環として重要なため、有料の方法を利用し上場に向けて信頼性と透明性を確保する必要があります。
コンプライアンスの体制を強化したい企業
企業は法的規制や倫理基準を遵守することが求められますが、反社チェックを通じて、法的問題やリスクを未然に防ぐことができます。
そのため企業のコンプライアンス体制を強化しようというタイミングで、有料の方法に切り替えてより信頼性を高めることは効果的であると言えます。
有料の反社チェック方法
反社チェックの方法を無料から有料に切り替えると、情報の網羅性・正確性向上に加え、作業の効率化または自動化による手間や時間の削減などの効果が期待できます。
有料の反社チェックの主な方法は以下の4通りです。
- 商業登記情報を確認する
- 電子版新聞等のデータベースを活用する
- 反社チェックツールを使う
- 調査会社に依頼する
それぞれについて解説します。
商業登記情報を確認する
商業登記情報は通常、商工会議所や関連機関で入手でき、Web上の商標登記情報サービスからはすぐに確認することができます。
商業登記情報を取得して反社チェックを行う際は、以下の項目を確認してください。
- 会社名や役員、住所などの会社情報が頻繁に変わっていないか
- HPに掲載されている情報と異なっていないか
- 業績や取扱商品に不審な点はないか
また企業HPを調べる際には、矛盾する情報がないか、デザイン等に違和感がないか、社長の顔写真や一定の経歴が載っているか、会社の位置情報が適切かなども確認しましょう。
商業登記情報とは?
商業登記情報とは、日本において商法などで規定された商人の一定の事項について、商業登記簿に記載して公示するための登記のことです。商号、本店所在地、代表取締役の氏名、資本金、事業目的など、商人の基本的な情報が記載されており、商人と取引を行う際に相手方の商人について正確な情報を入手できます。
電子版新聞等のデータベースを活用する
過去の新聞記事のデータベースは、有料で公開されています。反社会的な組織や調査対象の企業等に関連する記事を調査することで、比較的信憑性の高い情報を得られます。おすすめのサイトは以下の通りです。
(名前をクリックすると該当するサイトに遷移します。)
ただし、反社チェックの用途を想定して用意されているわけではないという点は考慮しておかなければなりません。
反社チェックツールを使う
反社チェック特化のツールは一般に、インターネット検索や新聞記事の収集などの情報収集プロセスを自動化し、収集された情報を効率的に管理することができます。ツールによってはリスク評価や情報源のカスタマイズ機能などを搭載しているものもあります。
作業時間短縮や情報の正確性を追求する場合、反社チェックツールの活用が特に効果的です。今回紹介したツールは無料トライアルを提供しているので、自社のニーズに合うかどうかを確認するためにも気軽に利用できます。
また反社チェックツールは、調査会社に依頼するよりも比較的に安く、長期的に見てもコストパフォーマンスが優れています。さらに、企業が大規模に成長し、取引関係が拡大したとしても、安定した調査環境を維持できます。
調査会社に依頼する
専門知識やノウハウが蓄積した調査会社に依頼することで、信頼性の高い情報収集やリスク評価を行うことができます。
ただし比較的コストが高い上に調査結果が得られるまで一定の時間を要するため、費用対効果を慎重に検討する必要があります。
まずは無料で使える反社チェックツールを試してみよう
今回は、無料で試せるおすすめの反社チェックツールの他、ツールの選び方・比較ポイント、反社チェックを無料で行う方法や注意点などをご紹介しました。自社に最適な反社チェックの方法を検討し、リスク管理と法的コンプライアンスの確保、そして社会的責任の遂行を実践しましょう。
反社チェックツールなら AUTORO 反社チェック
AUTORO反社チェックで業務を自動化することで、業務上・取引上のリスクを回避することはもちろん、都度発生していた完了確認のコミュニケーションコストの大幅な削減に成功しています。
AUTORO 反社チェック の活用事例はこちら。
反社チェックの自動化ができるRPAツール「AUTORO」の詳細を無料でダウンロードいただけます。