反社チェックとは?重要性、具体的なやり方、チェック対象、判明時の対処方法まで詳しく解説

反社チェックについて正しく理解し、適切に実施することはビジネスに必要不可欠です。もし万が一反社と関係を持ってしまったら、企業の評判や信用が失墜したり、上場が難しくなったり、暴力や脅迫にさらされるリスクがあります。最悪の場合、法律違反により罰金や刑事処罰の対象になってしまいます。今回の記事では、そんなリスクを回避するために、反社チェックの重要性から具体的なやり方、反社チェックの対象、そして反社と判明した場合の対処法までを詳しく解説します。

反社チェックとは?

反社チェックとは

反社チェックとは、契約や取引を開始する前にビジネスパートナーが反社会的勢力と関わりがないか確認する行為です。ここで言うビジネスパートナーとは、取引先だけでなく、従業員、株主なども含まれます。

反社会的勢力とは、

  • 暴力団
  • 暴力団関係者(例:暴力団に資金援助などを行うフロント企業など)
  • 総会屋(株主総会に出席し、企業からの報酬目当てで他の株主の発言を押さえつけたり、議事進行の妨害をする者の総称)
  • 社会運動等標ぼうゴロ(社会運動・政治活動を装って、不当な利益を求めて不法行為を行う者の総称)

大きくこの4つに分けられます。

参考:暴力団情勢と対策 | 全国暴力追放運動推進センター

反社チェックの重要性

2011年に全国で暴力団排除条例(通称暴排条例)が制定されたことで、暴力団への取り締まりが一層強化されました。暴排条例では、契約や取引を開始する前に相手が暴力団関係者であるか否かの確認を推奨しています。

反社チェックは、ビジネスにおける企業の信頼性を保つためだけではなく、法律を守るためにも絶対に避けては通れない業務なのです。

反社チェックのやり方

反社チェックのやり方には、主に「自社で調査する」「反社チェックツールを使う」「調査会社に依頼する」の3つの方法があります。それぞれ詳しく解説していきます。

自社で調査する

1つ目は自社で反社チェックを行う方法です。

自社で調査を行うため費用がかからない利点がありますが、人の手でチェックを行うとどうしても時間がかかるため、会社の規模が大きくなるにつれて作業が追いつかなくなる恐れがあります。

自社で反社チェックを行う場合は複数のやり方があるため、まとめてご紹介します。

インターネットで検索する

自社で反社チェックを行う上で最も手軽な方法はインターネットでの検索です。

最大のメリットは、無料かつ誰でも手軽に行える点です。ただし、検索結果には新しい情報が優先され、過去の情報は見つけにくいという欠点もあります。

検索結果が表示された際に、以下のキーワードがサジェストに出てくる企業には特に注意が必要です。

検挙 ・ 釈放 ・ 送検 ・ 捜査 ・ 捜索 ・ 指名手配 ・ 逮捕 ・ 摘発 ・ 訴訟 ・ 違反 ・ 総会屋 ・ 暴力団 ・ 申告漏れ ・ 脱税 ・ 課徴金 ・ 追徴金 ・ 行政処分 ・ 行政指導  ・批評 ・不評 ・中傷 ・苦情 ・抗議 ・クレーム ・問題 ・詐欺 ・詐欺師 ・不法 ・違法 ・被害 ・ 騙す ・騙された ・ 脅迫 ・ 恐喝 ・ 横領 ・ 機密漏洩 ・ 架空請求 ・ 着服 ・ 粉飾 ・ 迷惑 ・ 不正 ・ ブラック ・ 告訴・反社・ヤクザ・グレー・不正・虚偽

サジェストを調べるより効率的な方法として、「ラッコキーワード」というツールの利用もおすすめします。このツールは基本的に無料で使用できます。(一部の追加機能については有料)

ラッコキーワードを使用すると、入力した検索ワードの関連するサジェスト一覧を閲覧することが可能です。また、得られた情報はCSVファイルとしてダウンロードできるため、データの整理や分析にも便利です。

新聞記事データベースで検索する

料金はかかりますが反社チェック方法の一つとして、新聞記事データベースの利用があります。

このデータベースを活用すれば、過去数十年分の新聞記事を閲覧できるため、古い情報を探し出すことも可能です。

日本では、「日経テレコン」や「G-search」などが主な新聞記事データベースとして知られており、これらのデータベースには幅広い業界の情報が含まれているため、反社チェックだけでなく、競合分析や市場調査にも活用することができます。

反社チェックツールを使う

反社チェックを効率化したいなら、反社チェックツールの利用をおすすめします。

反社チェックツールを使うことで、調査の過程が自動化され、調査結果の確認だけ人の目で行えば良いため、作業の効率化が図れます。反社チェックツールを使えば、企業が大規模になった場合でも迅速かつ正確に反社チェックを実施できます。

反社チェックツールはほとんどが有料ですが、専門の調査会社に依頼するよりもコストが抑えられることが多いです。また、自動化により人件費を削減できるため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。

専門の調査会社に依頼する

非常に綿密な反社チェックを実施したい場合は、専門の調査会社に依頼することも一つの選択肢となります。調査会社は専門的な知識と豊富な経験を持っており、企業が自社で行うチェックでは見つけられない情報を探し出すことが可能です。

ただし、専門の調査会社に依頼する際の注意点として、調査費用が高額になること、そして調査に時間がかかることが挙げられます。調査には数十日かかることもありますので、取引を迅速に開始したい場合は慎重に検討しましょう。

反社チェックの対象とチェックのタイミング

反社チェックの対象は主に、取引先・従業員・株主の3つがあります。それぞれ反社チェックを行うタイミングもあわせて解説します。

取引先

もしも反社と関係がある企業と取引してしまった場合、反社に資金提供をしたとみなされる恐れがあり、罰則や行政指導を科されるリスクが発生します。

そのため取引先に対して反社チェックを実施するのは必須と言えるでしょう。

取引先には、新規の取引先、既存の取引先の2種類がありますが、新規の取引先は取引を開始する前のタイミングで、既存の取引先には契約を更新するタイミングで、反社チェックを実施しましょう。

新規の取引を開始する前には、契約書に「もし反社会的勢力であることが判明した場合は、契約を解除します」との旨を記載しておくと、反社との取引を未然に防げるだけでなく発覚後もスムーズに取引を中止できます。

また念のため、年に1回などのタイミングで取引先に対し定期的にチェックを行うとより効果的です。

反社チェックはどれくらいの頻度で行うべき?

従業員

もし反社と関係する人を雇ってしまった場合、企業の信用問題に関わります。

そのため従業員を雇用する前にも、必ず反社チェックを実施しましょう。

しかし雇用した後で実は反社と関係があったと発覚する場合があります。そういったケースに備えて、採用時には必ず以下のような宣誓書を提出してもらいましょう。

  • 反社会的勢力とは一切関わっていない
  • 将来も反社会的勢力との関係を絶対に持たない
  • もし違反が発覚した場合、内定が取り消しとなったり、解雇などの措置を受けた場合に異議はない

宣誓書に同意してもらうことで、問題発覚後も速やかにその従業員を解雇することができます。

また従業員とは異なりますが、外部から役員を招き入れる場合も注意が必要です。就任前に本人はもちろんのこと、親族が経営する会社なども反社チェックの対象に入れるとより安心です。

株主

自社の株主も反社チェックの対象に含まれます。

株主を増やすまたは変更する場合、その株主に対してチェックを実施しましょう。

株主が法人である場合は、代表者や役員も含めて反社チェックを行うことを推奨します。

参考記事:

【2023最新】反社チェックはどこまでやる? チェックの対象範囲や判明時の対処法 | ブログ | ユーソナー

もしも反社と取引してしまったら?

もし取引先が反社会的勢力であると判明した場合、速やかに取引をしましょう。

警察や弁護士に相談をすれば、取引終了などの対処方法について助言を仰ぐことができます。警察の相談先としては、「都道府県暴力追放運動推進センター」に連絡を取ることがオススメです。

関連リンク:都道府県暴追センター連絡先一覧表

取引停止時には、具体的な理由を相手に伝えることは避けることが賢明です。「審査の結果、取引が継続できない」という結論だけを伝えることで、円滑な手続きを進めることができます。

さらに、将来的に法的トラブルが発生することに備えて、取引の履歴や関連書類は処分せずに保管することを推奨します。

これらの資料は、自社の主張や立場を裏付ける材料として役に立ちます。また取引によって損害が発生した場合の賠償請求を行う際にも、こういった取引の記録が証拠として提出できる点を念頭に置いておくと良いでしょう。

反社会的勢力との取引を中止することは、企業の評判や信用を守り、法的トラブルから身を守るために不可欠な対応です。早急な対応と適切な記録の保管が重要となります。

まとめ

反社チェックは、反社との関わりを避け企業を存続させるために必要不可欠です。

反社チェックを実施することで、企業の信用を守れるだけではなく、法的トラブルから身を守る

ことにも繋がります。定期的な反社チェックを日頃から実施し、反社と関わるリスクを少しでも減らしていくことが賢明です。

この記事を書いた人

Arisa Shiono
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