ChatGPTを使って文章やYouTubeを要約する方法を、プロンプトの工夫の仕方や、便利なChrome拡張機能、ツールと合わせて解説します。そもそもプロンプトって?拡張機能って?という方でも大丈夫。この記事を最後まで読んで、ChatGPTの要約をマスターしましょう!
目次
ChatGPTのおさらい
引用:https://openai.com/blog/chatgpt
ChatGPTは、OpenAIが開発した人工知能(AI)に基づく言語モデルであり、自然言語の理解や生成に特化しています。テキストベースの対話形式で情報を提供し、多岐にわたる質問に回答したり、人間のように自然に文章を理解・生成したりする能力を持っており、情報検索や対話型チャットボットの開発など、さまざまな応用が期待されています。
初心者向けの基礎知識FAQ
Q. ChatGPTは無料で使える?
A. 無料で使えます。
また、今回ご紹介する要約の方法は、すべて無料です。
なお、ChatGPTを使い始めるにはアカウント登録が必要となるので、詳しい始め方や有料版の料金などについては、以下の関連記事をご参照ください。
Q. 「プロンプト」とは?
A. AIに対して、どのようなタスクを実行させるかを指示するために入力する文章や質問文、命令文のことを指します。AIはプロンプトを受け取り、その内容に基づいて適切な応答や回答を生成します。
プロンプトは、ChatGPTの活用に非常に重要な役割を果たし、その入力の仕方が回答の精度を左右します。効果的なプロンプト入力のコツはこちらの関連記事をご参照ください。
Q. Chrome拡張機能とは?
A. Chrome拡張機能とは、Google Chromeブラウザに機能やツールを追加できる、小さなソフトウェアプログラムです。
Chromeウェブストアには数十万の拡張機能が登録されており、例えば、広告ブロッカーや翻訳ツール、スクリーンショットキャプチャなど、さまざまな目的に応じた拡張機能があり、Chromeブラウザを自分好みにカスタマイズできます。ただし、基本的にはPCのGoogle Chromeブラウザ上でしか利用できないため注意してください。
Chrome拡張機能の使い方はこのあと解説します。
Google Chromeのダウンロードはこちら
ChatGPTで文章やYouTubeを要約する方法3つ
ChatGPTで文章やYouTubeの動画を要約する主な方法は以下の3種類です。
- ChatGPTにプロンプトで文章要約を依頼する
- Chrome拡張機能でWebサイトやYouTubeを要約する
- ChatGPT搭載の文章要約AIツールを利用する
要約するコツや、それぞれのメリット・デメリット、おすすめのツールと使い方を紹介していきます。気になるものがあればぜひ試してみてくださいね!
ChatGPTにプロンプトで文章要約を依頼する
ChatGPTにプロンプトで要約を指示する、最もスタンダードな方法です。要約したい文章を直接入力して要約した場合や、詳細な条件で要約文を調整したい場合におすすめの方法です。
メリット
- 長さや口調など、詳細な条件指定ができる
- 無料で無制限で利用できる
- 自然言語に特化しているため、人間のように自然な文章が生成される
- スマホでもPCでも使える
デメリット
- 一度に入力できる長さに制限があるため、論文などの長い文章の要約には不向き(無料版では日本語で2800字程度まで)
- ニュアンスを読み取るのが不得意なため、独特な口調やセリフが含まれる小説などには不向き
ChatGPTに要約を依頼する方法
- Chat OpenAIにアクセスし、ログイン(またはアカウント登録)する。
- 入力フォームに「以下の文章を要約してください。」と入力する。
- 続けて「/////」と入力し、要約したい文章を入力(コピー&ペースト)する。
※「/////」を挿入して文章を区切ると、改行するよりも精度が上がります。 - 送信する。
今回は例として、スマホアプリ登場!ChatGPTの使い方を解説|始め方や注意点、料金もあわせてご紹介の記事の要約を依頼しました。結果は上記画像の通り、要点を押さえた簡潔な文章が生成されました。続けて今度は、要約に条件を追加してみましょう。
ChatGPTの要約で条件を追加する
先ほど生成された要約文に納得がいかなかったら、続けて条件を送信しましょう。便利な条件指定のプロンプトは以下の通りです。
- 〇〇については省いて
- 〇〇を強調して
- 短めに/長めに
- 敬語で/タメ口で
- 300文字程度(以内)で
- 5行で
- 箇条書きで
- 小学生でも理解できるように簡単な言葉で
- フォーマルに/カジュアルに
では実際に、先ほどの要約文を、「活用事例は省いて」「メリットを強調して」書き直してもらいます。
上が元の要約文、下が「活用事例は省いて」「メリットを強調して」もらった要約文です。
少々文章が短すぎるので、次は「もう少し長く」とお願いしてみましょう。
このように、会話形式で条件を追加していくことで、自分が想定する要約文に近づけていくことができます。
その都度条件を追加しなくても、画像のように最初のプロンプトで、条件と要約したい文章を同時に送信する方法も効果的です。
ChatGPTで長文を要約するコツ
ChatGPTでは、一度に送信できる文字数に制限があり、無料版では約2800字、有料版では2万字程度までと言われていますが、明確に公表はされていません。
長すぎる文章を送信した場合は、画像のようなエラーが表示されます。
長い文章を要約したい時には、対象の文章を3000字程度ずつに分割し、その都度送信するという方法がおすすめです。そして、生成された要約文を繋ぎ合わせることで、文章全体の要約が完成します。もし、結果が長すぎたり、余分な情報が含まれていた場合には、
- もっと短くしてください。
- 〇〇については省いてください。
などと条件を後から提示すれば、自動的に文章を修正してくれます。うまくいかない場合は、「以下の文章をもっと短くしてください。/////」と入力して、後ろに短くしたい文章をコピー&ペーストしてから、送信し直してみてください。
Chrome拡張機能で
WebサイトやYouTubeを要約する
要約に特化したChrome拡張機能をインストールし、要約する方法です。直接文章を入力するのではなく、WebサイトやYouTubeの動画を気軽に要約したい場合にはこちらがおすすめです。
メリット
- 文章の入力が不要
- WebサイトやYouTubeの動画を開くだけで要約できる
- 様々な拡張機能があり好みのものを選べる
- 無制限で利用できる
デメリット
- その都度詳細な条件が指定できない
- PCのChrome上でしか利用できない
- 文章が入力できないので、情報を調整しづらい
拡張機能の使い方
1. Chromeを開く。
2. 右上のメニューから[拡張機能]をクリックする。
3. 任意の拡張機能の、ピンマークを選択し、メニューに固定する。
4. メニューに追加されている、拡張機能のアイコンをクリックして利用開始。(うまく作動しない場合はページの更新を行なってからもう一度アイコンをクリックしてください。)
Google Chromeのダウンロードはこちら
WebサイトやYouTubeを要約できる
Chrome拡張機能のおすすめ5選
WebサイトやYouTubeの要約で情報収集の時間を節約できる、拡張機能のおすすめ厳選5つをご紹介します。機能や使いやすさ、デザイン性など、自分の好みに合うものがどれか考えながら見ていきましょう!
1. ChatGPT – ウェブサイトとYouTube動画の要約
「ChatGPT – ウェブサイトとYouTube動画の要約」は、Webサイトを開いたり、YouTubeの動画を再生したりするだけで要約文を作成できる拡張機能です。
①YouTubeの要約
- 要約したいYouTubeの動画を再生する
- 拡張機能インストール後に、画面右上に現れるのアイコンをクリック
- 要約が完了するまで待機する
ちなみに、動画の再生は消音で問題ありません。また、要約にはそれほど時間は要しませんが、動画のページは開いたまま、他のタブやウィンドウに移動して作業してもOKです。
例として、【AUTORO】サイトから運行情報を取得し、メールで通知する(9分間)で試したところ、以下のような要約が作成されました。
非常に簡潔に要点がまとまっています。
②Webサイトの要約
Webサイトを要約する方法は、任意のWebサイトを開いて右上のをクリックするだけです。
試しに、RPAってなに?初心者にもわかりやすく解説します!の記事を要約した結果がこちら。
内容に合った絵文字も添えられています。(設定から絵文字オフも可能)
ポイント
- プロンプトの設定不要で、ワンクリックで文章・動画を自動要約
- すぐに言語切り替えできる
- 見やすく要点がまとまった箇条書きの要約ができる
- 設定が不要な分、要約の文字数や言語などの条件指定はできない
「ChatGPT – ウェブサイトとYouTube動画の要約」インストールはこちら
2. Chrome の ChatGPT 概要 – OpenAI
「Chrome の ChatGPT 概要 – OpenAI」は、任意のWebサイトとYouTubeの動画を自動で要約できる拡張機能です。使い方を簡単に説明します。
拡張機能のインストール後、画像(左が原文、右が日本語翻訳後)の画面に遷移します。対応する言語は、ここに入力したプロンプトの指示に依存するため、画像赤枠内のプロンプトを日本語で書き換える必要があります。今回は「この記事を日本語で要約してください。」と入力しました。
プロンプトを入力した後は、要約したい任意のWebサイトを開き、右上のをクリックするだけです。ご覧の通り、長めの要約文が生成されました。
このツールの強みは、プロンプトを自由に書き換えられる点にあり、これによって、箇条書きにしたい、文字数を指定したい、など様々なニーズに応えられます。
プロンプトの書き換えは(Settings)からできます。プロンプトの書き方次第では、要約以外の操作も可能なので、自分でカスタマイズして使うのも良いかもしれません。
また、ツールの説明ではYouTubeの動画要約に対応しているとのことでしたが、実際に日本語の動画で試してみたところ、精度は今ひとつでした。
ポイント
- プロンプトを自由に書き換えられるので、その都度形式などの条件を指定できる
- プロンプト次第では要約以外の操作も行える
- いちいちプロンプトを書き換えるのが面倒な人には不向き
- YouTube動画要約の精度が今ひとつ
「Chrome の ChatGPT 概要 – OpenAI」インストールはこちら
3. ChatGPT Glarity、YouTubeとGoogleを要約
「ChatGPT Glarity、YouTubeとGoogleを要約」は、Webサイトや動画の要約のほか、ChatGPTの要約をGoogle検索結果と一緒に表示する機能が備わっています。検索結果が要約されるため、求めた情報を探すためにWebサイトを一つ一つクリックする手間が省けます。
プロンプトや言語設定など、詳細に設定をカスタマイズできますが、今回はデフォルトの設定で試していきます。
①YouTubeの要約
YouTubeで任意の動画を再生すると、画面右側に要約が作成されます。
FAQ about this Video(beta)を開くと、チャットボットが動画の内容を質問形式で教えてくれます。
さらに、Transcriptを開くとスクリプトが表示されます。
②Webサイトの要約
任意のWebサイトを開き、画面上に現れるアイコンをクリックします。
するとこの画面が開くので、[Summary]を選択するとWebサイトの要約が作成されます。
Q&A機能で、Webサイトの知りたい情報をすぐに知ることができます。
③検索結果の要約
試しに「オートロ株式会社」と検索してみました。
検索結果の右側に、参考リンク付きで、検索結果の要約が表示されました。さらにQ&A機能で情報を深掘りすることもできます。
ポイント
- 検索結果の要約ができ、情報収集の時短に最適
- プロンプトなど詳細に設定をカスタマイズできる
- 動画は要約に加えてスクリプトも表示する
- 動画・Webサイト・検索結果全てで、Q&A機能が使える
「ChatGPT Glarity、YouTubeとGoogleを要約」インストールはこちら
4. Monica – あなたの GPT-4 人工知能アシスタント
「Monica – あなたの GPT-4 人工知能アシスタント」は、今回ご紹介する中では最も汎用性が高く、数多くの機能を備えており、その中の一つとして動画の要約機能が利用できます。
インストール後、ショートカットキーを押すと画像右側の画面が現れます。
無料版は一日30回まで使用でき、月額9.9$〜の有料プランに加入すると無制限で機能を利用できます。利用料金の詳細や機能については公式サイトをご確認ください。
使い方は、任意の動画を開き画面上に現れる、[動画の概要作成]をクリックするだけです。
要約文と、動画時間に対応したハイライトが表示されます。
ポイント
- 動画の要約+ハイライト+チャットで動画内容のQ&A
- 1日30回まで無料
- コピーライティング、文章作成などの多機能でアシスト
- 機能が多く複雑なので、慣れるまで時間がかかる
「Monica – あなたの GPT-4 人工知能アシスタント」インストールはこちら
5. YouTube ChatGPT : ユーチューブ動画まとめ チャットGPT で簡単コピー
「YouTube ChatGPT : ユーチューブ動画まとめ チャットGPT で簡単コピー」は、YouTubeの動画を要約できます。
任意の動画を開いて、画像のメニューから機能を選択します。[Summary]はChatGPTに遷移して要約されます。
ChatGPTの操作に慣れている方には使いやすい操作性です。
ポイント
- YouTubeの動画のスクリプト作成・要約機能のみでシンプル
- 要約時にChatGPTの画面に遷移するので操作しやすい
- 設定のカスタマイズはできない
「YouTube ChatGPT : ユーチューブ動画まとめ チャットGPT で簡単コピー」インストールはこちら
ChatGPT搭載の文章要約AIツールを利用する
ChatGPTの技術を採用し制作された要約ツールを活用する方法です。ブラウザ上で、文章を入力したり、PDF資料をアップロードしたり、WebサイトのURLを貼り付けたりするだけで要約できます。
メリット
- サイトにアクセスするだけで気軽に利用できる
- ある程度の長文にも対応している
- 口調などの条件を指定できる
デメリット
- ツールによって使用回数に制限があるものもある
- アカウント登録が必要な場合がある
ChatGPT搭載の文章要約AIツールおすすめ3選
文章要約AIツールを使えば、文章を入力したりアップロードしたりするだけで気軽に要約できます。ここからは、ChatGPTの技術を採用した、無料で文章要約AIが使えるツールを、厳選して3つご紹介します。
文章作成サポート特化!「note AIアシスタント」
引用:https://note.com/info/n/nff77250cf8b9
note上で利用可能な「note AIアシスタント(β)」が2023年3月より無料ユーザーに解放されました。GPT-3*と連携し、noteでの文章作成をサポートします。文章の要約はもちろんのこと、表現を整える、翻訳するなどテキスト関連の汎用的な機能が無制限で利用できます。
note AIアシスタント(β)についてはこちら
*GPT-3(Generative Pre-trained Transformer 3)は、OpenAIが開発した最先端の自然言語処理モデル。現在は無料で利用でき、有料版のGPT-4も提供されている。
便利な機能100種超えの「Catchy」
引用:https://lp.ai-copywriter.jp/
CatchyはChatGPTの技術を搭載しており、要約機能をはじめとして、ビジネスのさまざまな場面で活用できる記事や資料の作成、メールやキャッチコピーの作成など100以上の機能を備えています。無料プランでは毎月10クレジットが提供され、1つのプロジェクトで全機能を利用できます。有料プランでは月額3000円から利用でき、こちらは回数無制限です。
Catchy無料会員登録はこちら
PDF資料を要約できる「Chat with any PDF」
Chat with any PDFは、ChatGPTの技術が採用されたPDF資料から要約を作成できるツールです。無料では120ページ/PDF、10MB /PDF、1日あたり3 PDF、1日あたり50問のチャットまでという制限があります。5$の有料プランでは、2,000ページ/PDF、32MB /PDF、50PDF /日、1000問/日になります。
Chat with any PDFはこちら
ChatGPTで要約する際の注意点
ChatGPTで要約する場合、元の文章の文脈や情報が欠落する可能性があります。特に小説などの物語や、特徴のある口調のセリフを扱うのは難しいと考えられます。
さらに、要約を補完するために、元の文章には全く含まれない情報を、真実かのように生成してしまう可能性があります。プロンプトを工夫したり、含んで欲しい/欲しくないキーワードを指定したりして対処しましょう。
まとめ
ChatGPTや、ChatGPTを強化した拡張機能、AIツールを使って、文章や動画の要約をする方法をご紹介しました。これらを活用して、日々の情報収集を効率化してみてはいかがでしょうか?
ChatGPT×RPAで業務効率化するなら「AUTORO」
弊社が提供している、パソコン上の業務を自動化するRPA「AUTORO」なら、 ChatGPTと連携できるのでさらに高度な自動化が可能です。
ChatGPT×AUTOROでできること
- テンプレートを使って自然な文章をRPAで作成する
- ChatGPTにRPAを動かすプログラミングコードを書かせる
- 長い文章の要約、ポイントの抽出
詳細についてはお問い合わせいただくか、下記をご確認ください。
【お知らせ】AUTOROの新機能 “ChatWithGPT” アクションをリリースいたします。
Web Auto Robotの「AUTORO」で業務自動化
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製品の特徴や導入のメリット、ご活用事例などをご紹介しています。